ぶらつくらずべりい

短歌と詩のサイト

詩、ひたすらひたすらと

2012-09-09 05:53:47 | 
もしも僕たちの出会いがこの残酷さでのみ美しくなる世界で生きていくために必然であるなら行き違いになることはなかっただろう。

僕の気持ちの押し付けだったのだ。
けれど確かにあったのだと信じたい。
僕でなければ君でなければならなかった時間が。

枯れ葉が一度、宙に浮きそれからゆるゆると風に煽られて地面に落ちていくように君を好きになった。

なんであろうと僕はあらゆる想像力と君を信じる力の限りを尽くして闘った。

そして力尽きた。

僕は疲れてしまった。
飛行機雲で空のすべてを埋めることは出来ない。

もしも仮に僕に無限の力があれば君と僕しか乗組員のいない宇宙船を作って海王星に飛ばして世界を一から創造したい。

何にしろ終ったことだ。

仕方がない。

ひたすらひたすらと眠ろう。

太陽の眩しすぎるひかりのなかで君の幻の背を追いかけて。