(奈良井駅)
(奈良井宿)
(江戸時代、中山道は東京と京都を結ぶ街道として栄えました。
中でも贄川宿から馬込宿までの木曽十一宿がある区間を木曽路と呼び、
観光地として名をはせた有名な街道です。
特に奈良井宿は、伝統的な建造物が良く保存され、
歴史的にも学術的にも価値あるものと評価されています。
深い山に懐かれた、この小さな宿場をお訪ねいただき、
古き良き日本の美を堪能していただきたいものです。)
以上は外国人観光客に向けたパンフレットにある説明である。
(奈良井宿の伝統的建造物群)
(ほほえましい双体道祖神)
(奈良井宿の伝統的建造物群2)
奈良井宿は近代以降火事がなかったことも手伝って、
江戸形式を伝える町家が良く残っている。
塗り櫛製造のお店として残る中村邸の取り壊しの際、
奈良井の町並み保存の機運が高まり、
地域住民の熱意と宿場町の特色が認められて、
国から伝統的建造物群保存地区に選定されたと聞く。
(塗り櫛屋の中村邸)
(奈良井宿の伝統的建造物群3)
古き良き時代の建物がこれでもかこれでもかと、
約1kmにわたって残されている。
見るべきものも沢山あって、少なくも見学には一日が必要になるが、
その時間もままならぬので駆け足で進むことにした。
(駅舎のならびにある奈良井宿の案内看板。この前に一段高い道路がある)
まず、駅前の道路の反対側が一段高くなっており、
その高いところにもう一本の道が中山道に平行して走っている。
その高い道路に上る階段があるので登って、
今まで歩いてきたのとは逆に、戻る方向で歩くと、
すぐ左側に、八幡神社、杉並木、二百地蔵の看板が高い階段の下にあるのが見える。
八幡神社はこの階段を登るが、
杉並木、二百地蔵は階段を数段上がったところを右に行くよう案内がある。
とても解りやすい案内である。
(八幡宮、杉並木、二百地蔵への案内)
(看板脇の八幡宮へ登る階段)
(八幡宮への階段を数段登ったところにある案内を右折)
(昔の中山道が偲ばれる杉並木)
八幡神社は後ほど訪ねることにして、
階段の途中を右に折れたところから杉並木になっており、
いにしえの中山道はこんなであったろうと偲ばれる杉並木であるが、
距離にしては2~30メートルのものだ。
日光の杉並木や、箱根の杉並木を想像すると規模が小さく落胆するから期待しないことだ。
杉並木の山道を登ってすこしすると熊笹の生えるちょっとした広場に出るが、
なるほど沢山の地蔵様が並んでいる。
(二百地蔵尊)
(ずらっと並ぶ二百地蔵尊)
説明では
「聖観音をはじめ千手観音・如意輪観音など観音像が合わせ祭られている。
これは明治の国道開削、鉄道施設の折に奈良井宿周辺から集められたものという。」
道を戻って八幡社への階段を上ると神殿があり、
神殿の鴨居には絵馬ならぬ見事な日本画が掛かっている。
絵は子供たちの戯れる姿と牛を引く牛方が描かれており、
ボクのつたない知識の中では、杉本健吉画伯の絵に似ているように感じた。
神社を後にして中山道へ下り奈良井駅に戻る。
(八幡社の神殿)
(絵馬ならぬ日本画)
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