(和泉式部廟所)
(御嵩宿 3)
「和泉式部廟所」右への案内に沿って進むと、
家の裏手すぐに、その廟所はある。
和泉式部は平安時代の三大女流作家の一人で、
第一は「源氏物語」を書いた紫式部、
もう一人は「枕草子」を著した清少納言である。
それでは和泉式部は何を書いたの?といわれると、
歴史にうといボクには思い出せない。
廟所には、
(和泉式部は、平安時代を代表する女流文学者の一人といわれ、
和歌をこよなく愛し数多くの歌を残した一方で、
恋多き女性としても知られています。
波乱の人生を歩んだ彼女は、
心の趣くままに東山道をたどる途中、
御嵩の辺りで病に侵されてしまい、
鬼岩温泉で湯治していましたが、
寛仁3年(1019)とうとうこの地で没したといわれています。
廟所には、
・一人さへ 渡れば沈む 浮き橋に あとなる人は しばしとどまれ
と言う歌が刻まれています。)(御嵩町)とある。
先に書いた紫式部は、和泉式部について(恋文や和歌は素晴らしいが、
素行には感心できない)と紫式部日記に酷評している。
それに説明では、寛仁3年(1019)没となっているが、
万寿2年(1025)娘の古式部内侍が死去した折には生存していたことから、
寛仁3年(1019)死去は、どうも説明が付かない。
紫式部に素行は感心できないとまで評された和泉式部、
恋文や和歌は素晴らしい、といっている。
えてして文学者なるものは、
普通の人が体験できないような体験をするから、
他人には判らないような異次元の体験が出来るのかもしれない。
話は全く変わるが、
「夜明け前」の名作や「初恋」などの詩を書いた島崎藤村も、
残された資料や原稿を見ると、
非常にまじめで几帳面な性格の持ち主で、
倫理観もさぞ優れていると、
藤村の研究者は口をそろえて言うが、
教師の時代に教え子との間に起きた性的関係や、
藤村の兄 広助(妻籠本陣へ養子に入る)の娘との間に子供をもうけ、
妊娠を知るやフランスへ逃げてしまうような無責任な男で、
人間としてあるまじき事で、ボクは許すことが出来ない。
「初恋」の対象となった隣家の「おゆうさん」との間も、
その詩の奥を考えれば、世間に自慢できるものではない。
如何に良い優れた小説を書こうと、
人格的には、この男をボクは好きになれない。
話が変な所へ反れてしまったが、
ボクが言いたいことは、
一流の作家は別次元の感覚を持っており、
普通、人が感じ得ないことを感じているように思える。
しかし、それを肯定することが出来ないのが普通の人であろう。
そんな人が和泉式部という女性なのであろう。
しかし、これはこの時代の人の考えであるから、
現代人が和泉式部を見たら何だこの人はと、
良い意味で目を見張ったかもしれないのだ。
さて、話を戻すと、
三体の地蔵尊に見守られて、静かにたたずむ和泉式部は、
あの世から「好きなように解釈してよ」、
と微笑んでいるのかもしれない。
道路を西に進むと、
右手に「村社 八幡神社」の石柱が見える。
石柱のはるか奥には、石の鳥居が見えることから、
南無八幡大菩薩が鎮座していることがうかがえる。
さらに進むと左手に正一位稲荷神社の赤い鳥居を見て、
案内書どおり「丸山稲荷を見て左へ進む」の言葉どおり進むと、
大間違い、現在道路は工事中で21号線バイパスが、
左方向へ出来上がっているからである。
(和泉式部廟所)
(和泉式部廟所脇の三体の地蔵尊)
(八幡神社の石標)
(お稲荷さんの赤鳥居)
広い道路、国道21号線に出たら、道路右側を歩くことをお勧めする。
稲荷神社の赤い鳥居を左に見たら、そこで右手に入っていくのが正しい。
どちらかと言うと、バイパスに対して旧道を直進して進む形になるが、
これが正しい。
やがて左手に松ノ木が生えており、その陰に道標がたっている。
「右御嵩宿」「左細久手宿」とある場所を左折する。
よく見ると左折前方にも、左折した所にも「中山道」の矢印があるので、
見落とさないようにして欲しい。
(県道341号線の左側の松ノ木に隠れるように石標はある。)
(松ノ木に隠れるようにしてある石標)
(中山道の矢印を見落としてはならない)
道路は右にカーブし、次いで左へ、、そしてもう一度右にカーブする。
その左角にバス停(御嵩公民館)がある。
右に曲がったら突き当たるまで進もう。
突き当りが「御嵩駅」で、駅入口に「御嵩観光案内所」があり、
右側に、手前から「御嵩宿商家竹屋」、「御嵩宿本陣」、
「中山道みたけ館」、
「大寺山願興寺」が並んでいる。
しかし時間にして16時で、ボツボツ暗くなり始めたので、
今夜の宿泊場所、可児市(かにし)のホテルに向うことにする。
電車は16:29発 新可児駅(しんかにえき)着16:45 ホテル着17時。
本日(11/29)の歩行52163歩、約31kmであった。
(右に左に道路は曲がる)
(右折する左角にあるバス停)
(バス停は「御嵩公民館」)
(宿場らしい街並み)
(宿場らしい街並み2)
(願興寺の門前)