のり巻き のりのり

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ヘチマの思い出

2015年10月19日 | ファミリーヒストリー
この時期になると思い出します。 ヘチマたわし
  
 

10年以上前に亡くなった義母が作ったものです。
結婚し今の家に来た時、庭の松の木にヘチマがぶら下がっていたことを覚えています。

ヘチマはおろか、植物や小動物も育てたことのない都会育ちの若嫁は、それが何であるかさえ知りませんでした。
松の木は曲がりくねった老木で、支柱代わりとなってしっかりとヘチマを支えていました。

9月、義母はヘチマをバケツにたっぷりの水を入れ、ふたをしておくのです。
しばらくして見せてくれたのがヘチマたわしでした。

私も興味を持ち、ヘチマ化粧水を作りました。
初めての子を授かった時は、きれいな子が産まれるようにと、化粧水やヘチマたわしをせっせと使いました。

義母が亡くなってからは、もうヘチマを作ったことはありません。
義母が遺したヘチマたわしがたくさんあったからです。

大きいので、2つか3つに切って使っていましたが、残り1個になってしまいました。
この1個は、長い間引き出しに眠っていたのです。

ヘチマを支えていた松の木は、さらに年を重ね、樹皮がうろこのようになっています。
庭の手入れをしながら思い出した、残り1個のたわしを今日から使おうと思います。

心の垢も落とさねば。