ある有名な女優に匿名で年賀状を出したが、手紙を書いて出すのは納得のいくことなのだ。“出す”ということに意義があり、それを読んでもらうかどうかは些末なことだ。たとえ読んでもらえなくて捨てられても、びりびりに破られて燃やされても、手紙を出したということに意義があり納得するのだ。もし、一生 手紙を出さずに終わったら、きっと後悔するだろう。手紙の内容は相手を讃美したり崇敬したり、そ . . . 本文を読む
<以下の文を復刻します>
古い映画(DVD)を手当たり次第に見ているが、藤沢周平原作の『花のあと』は実に見事だったと思う。映画が面白かったのですぐに小説(文春文庫)を読んだ。藤沢周平の小説は初めて読んだが、映画は原作以上の出来映えではなかったか。原作より劣る映画が多いなかで、これは異例だろう。短編小説なので十分に理解できない面があるが、映画はそれを補って余りある。むろん、映画なので原作を逸脱して . . . 本文を読む