過去の作品をまとめる必要が出てきたので、この場を借ります。ご了承ください。
毛沢東
http://blog.goo.ne.jp/yajimatakehiro/e/3ec5a00ef55f07eb52405332dae0aea1http://blog.goo.ne.jp/yajimatakehiro/e/ea2a083bc5bf3c058c54e0a04ec28611http://blog. . . . 本文を読む
第十六場(同じく9月12日夜。北京・中南海にある毛沢東の執務室。 周恩来、汪東興、江青がいる所に、毛沢東が入ってくる)
江青 「あなた、よく御無事で!」
周恩来 「おお、主席、心配していました」
毛沢東 「九死に一生を得たぞ。 林彪を逮捕したか」
汪東興 「黄永勝や呉法憲達はすでに逮捕しましたが、林彪夫妻は北京を出て、北載河にいます。 従って今、公安部隊が北載河に急行しています」
毛沢東 . . . 本文を読む
第十三場(同じく9月11日の夕刻。上海市革命委員会の一室。 毛沢東と王洪文)
毛沢東 「やれやれ、君には随分世話になったな。 万事、手際良くやってくれたので、わしの遊説も実に順調にこなせた。明日はここで、最後の大演説をぶってやるぞ。 君は、張春橋や姚文元らとは仲良くやっているのかね」
王洪文 「はい、張春橋同志らとは、いつも心を一にして仕事をしてきました」
毛沢東 「そうか、上海の連中は若く . . . 本文を読む
第九場(8月上旬。 北京・中南海にある毛沢東の居宅。 毛沢東、江青、張春橋)
江青 「どうしても行くというのですか」
毛沢東 「ああ、行かねばならない」
江青 「本当に危険ですよ。林彪一味は何をするか、分かったものではありません。 あなたにもし万一のことがあったら、私はどうなるのでしょうか」
毛沢東 「ハッハッハッハッハ、お前も年を取ったな。取越し苦労をするな。 わしはこれまで、どんな危険 . . . 本文を読む
第五幕(4月下旬。 北京・中南海にある毛沢東の執務室。毛沢東、周恩来、康生、江青、張春橋)
毛沢東 「林彪のやつ、泡(あわ)を食って北京に戻ってきたが、その後の動きはどうかね」
康生 「相変らず、自宅に黄永勝達を呼んでは対策を練っているようです」
江青 「林彪一派が、私達の住まいに爆弾を仕掛けるという情報もありますよ。気を付けなければなりませんわ」
毛沢東 「それはデマだろう。 しかし、追 . . . 本文を読む
第五幕 林彪死す
第一場(1971年1月上旬。 北京・中南海にある毛沢東の執務室。毛沢東、康生、江青、張春橋)
江青 「新年を迎えて、今年こそは陳伯達と、林彪グループを放逐する時が来たようですわね」
毛沢東 「まず、陳伯達を抹殺してやる。その後に、陳伯達批判を利用して、それに余り乗り気でない林彪一派を追い詰めていく。 黄永勝や呉法憲達の権限を奪い取っていけば、林彪自身も手足をもぎ取られたよう . . . 本文を読む
第五場(12月下旬。 北京・中南海にある林彪の居宅。林彪、葉群、黄永勝、呉法憲、林立果)
黄永勝 「いや、ひどい目にあったものだ。 衆人環視の中で、私や葉群同志ら五人の陳伯達批判が足りないと、名指しで追及されたんだからな」
呉法憲 「毛主席が、林彪副主席も陳伯達批判に同意しているのだ、君達もやらなくちゃいかんと凄い目付きで迫ってくるので、やることにしますと答えてしまった。 それにしても、あれは . . . 本文を読む
第四幕 毛林体制に亀裂
第一場(約3年半後の1970年7月下旬。 北京・中南海にある陳伯達の家。陳伯達のモノローグ)
陳伯達 「なにもかも面白くない。 文化大革命で俺はあれほど活躍し、劉少奇や登小平ら実権派の連中を根こそぎ葬り去ってやった。おかげで俺は、去年の九全大会で、毛沢東、林彪、周恩来に次いで、党内でナンバー4(フォー)の地位に就くことができた。
ところがどうだ。その後、党内で大きな . . . 本文を読む
第十二場(1967年1月6日。 北京・中南海にある劉少奇の家。劉少奇と王光美)
王光美 「あなた、清華大学の『井崗山報』に載った、濤の文章のことを聞きましたか」
劉少奇 「いや、まだ聞いていない」
王光美 「ああ、あなたがその文章のことを聞いたら、絶望のあまり気を失うかもしれませんわ。 一体、あの子はなんて子なんでしょう。これまで、私達に大切に育てられてきたというのに、あの子はあなたや私のこ . . . 本文を読む
第九場(12月上旬。北京・中南海にある中央文革小組の本部。 陳伯達、江青、張春橋、王力)
江青 「紅衛兵のお陰で、彭真も陸定一も、羅瑞卿も楊尚昆も次々と逮捕されました。 気の弱い羅瑞卿などは、飛び下り自殺を図りましたが、失敗して脚の骨を折るという不様な格好で逮捕されましたよ。人民解放軍の元総参謀長にしては、惨めな末路としか言いようがありませんわね」
王力 「まったく哀れな奴らだ。 紅衛兵の襲 . . . 本文を読む
第四場(9月中旬。 北京・中南海にある毛沢東の家。毛沢東、陳伯達、江青)
陳伯達 「主席。紅衛兵運動は今や、北京から全国のほとんどの主な都市に、燎原の火のように勢い良く広まっています。 北京では、これまで実権派に与していた学者や文化人、芸術家らが、紅衛兵によって次々に叩きのめされており、文化大革命は、予想以上の速さで成果を収めつつあります」
毛沢東 「うむ、それは良いことだ。 昨日行なわれた天 . . . 本文を読む
第三幕 紅衛兵旋風!! 劉少奇派の没落
第一幕(8月20日。 北京・王府井〔ワンフーチン〕通り。紅衛兵の腕章を巻いた多くの若者達が、何軒かの商店の前に集まっている)
紅衛兵の代表 「われわれ紅衛兵は、先の十一中全会で決まったプロレタリア文化大革命の方針に従い、古い思想や文化、風俗、習慣を一切廃止する運動に立ち上がった! われわれ紅衛兵は、おととい天安門広場で行なわれた文化大革命の百万人祝賀集会 . . . 本文を読む
第十六場(8月8日。北京・中南海にある懐仁堂。 第八期中共中央委員会・第十一回全体会議が開かれている。 毛沢東、劉少奇、周恩来、登小平、林彪を始めとして、多くの中央委員、同候補らが多数出席。 舞台の両側から、北京の大学、高専の『革命的教員と学生の代表』がしばしば、甲高い喚声と激しいヤジを飛ばしている)
毛沢東 「われわれはもう一週間以上にわたり、議論を尽くしてきた。 これ以上、口を酸っぱくして言 . . . 本文を読む
第十二場(7月20日。 北京・中南海にある周恩来の家。周恩来、江青のいる所に、登小平が入ってくる)
周恩来 「ようこそ、登同志。 さあ、こちらに座って下さい」
江青 「総書記、私も同席させてもらいます」(登小平が椅子に座り、3人がテーブルを囲む)
登小平 「総理、一体どういうご用件で、私を呼び出したのですか」
周恩来 「他でもない。 明日からの十一中全会の準備は整いましたか」
登小平 「 . . . 本文を読む
第八場(6月中旬。 武漢市内の某所。毛沢東、陳伯逹、江青)
毛沢東 「全てはだいたい上手くいっている。 彭真を北京市長から引きずり降ろしてやったし、小うるさい陸平も、北京大学学長をクビにしてやった。 林彪の息のかかった解放軍は、すでに北京周辺を制圧し、劉少奇らにニラミをきかせている。
わしが先月十六日に党幹部に出した通知によって、中央文革小組の成立は揺るぎないものとなった。 すでに北京大学で . . . 本文を読む