左翼も右翼も 負けるな!
中道も 負けるな!
みんな 負けるな!
新型コロナウィルスに負けるな!
みんな 頑張っていこう!!
(2020年4月12日)
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(遠い夏の思い出)
けさ 純子の夢を見た 純子17歳 僕も17歳君が旅立つ前に 僕らは何度も会ったね六甲山を散歩したり わが家でも会ったり僕らは手を握り合って 別れを惜しんだ君は水色のブラウスが とてもよく似合ってたよ「1年間さようなら 手紙をちょうだいね」僕がそう言うと 君は黙ってうなずいた 横浜の埠頭に 五色のテープが飛びかい君は船のデッキから 手を振りほほ笑んだ純子は太平洋を渡り . . . 本文を読む
僕は新品の自転車だ 今日も元気いっぱい!先日 美しいお嬢さんが 僕を買ってくれた毎朝 お嬢さんが 僕を運転してくれる柔らかい両手が 僕の“両手首”を握りしめるそれに お嬢さんの暖かい体が 僕を包んでくれるかぐわしい息吹が漂ってきて 僕はもう有頂天だ 優しい運転で 僕はスイスイと走る信号待ちになると お嬢さんがいたわってくれるそして 発車オーライ また僕は走り始める . . . 本文を読む
あなたと同じ空気を吸い 同じ陽光を浴び 同じ雨に濡れる 100億年の宇宙の中で 一瞬のこの時を 共にできる幸せ ああ 永遠の人よ 私の女神よ これは奇跡ではないのか この世に生まれ この世を去る 一瞬の灯りの中の命よ それは儚(はかな)くても 永遠の光に満ちている 宇宙の彼方まで 愛よ 命よ 灯りに群がる羽虫のように 私は息づく この世は . . . 本文を読む
ぼくが散歩をしていると家の外に出てきた女が 長い髪を梳いていた中年風の女だったが なぜか気になる髪を梳くと 女は美しく見えるのだろうか ノースリーブのその女は 気持良さそうに梳いている目と目が合うと 彼女がほほ笑んだように見えたぼくもにこりとしたが そのまま通りすぎる髪は女の命なのか かぐわしい雰囲気が漂う
(2010年6月17日) . . . 本文を読む
ここは一体どこの島だ インドネシア方面に送られてきて 名前も知らない島を転々とさせられ いま俺はヤシの木陰の下 息を引き取ろうとしている これが運命なのか なんと哀れな運命だ これが戦争なのか アメリカ兵と一度も戦うこともなく いま俺は朽ち果てようとしている 食うものもなく飢え死にしそうだ その上 マラリアにかかったのか高熱が退かない 栄養失調と熱病に弱り果てた俺には 立ち上がる気力もない . . . 本文を読む
三途の川(土佐光信の画)
「川の中ほどに来たけど このまま行っていいんだな?」 年老いた船頭さんが 棹を手元に置いて聞いてきた「ああ いいよ このまま行って」と 僕は答える「ここを過ぎたら もう帰れないんだぞ あの世へ行くだけだが それでいいんだな」 船頭さんが 念を押してきた
「ああ いいとも 僕はもう この世を去るだけだ」「そうか お前はよく観念しとるぞ ここまで来ると 急に帰りたがる . . . 本文を読む
<以下の詩を復刻します>
真夜中の2時過ぎに 目が覚めたなにか音楽が 頭の中をかけめぐる何だこれは なんだっけ?分からないまま コーヒーをカップに入れたあやしげなフランス語が 脳裏をかすめる シャンソンだ 分かった! ラ ヴィ アン ローズ!バラ色の人生だ パソコンですぐに 音楽サイトへ行くエディット・ピアフの歌声を 久しぶりに聴いた冷え込む夜 コーヒーを飲みながら私はバラ色の人 . . . 本文を読む
以前、民主主義の日本に国歌『君が代』はふさわしくないので、新国歌を制定すべきであると主張したことがある。具体的には「国歌制定委員会」(仮称)が決めることだが、そう述べた以上、私案を公表すべきだと考えた。もちろん、その歌詞には異論・反論も多くあろうが、国民の1人として発表する責務がある。新国歌『わが日本』だ。ずたずたに修正されても構わない。これが新国歌制定への動きに、少しでも弾みがつけられれば幸いで . . . 本文を読む
俺の燃料棒(アレ)は 古くて役に立たない使いすぎたのか しなびて短い もう使用済みだところが 核の燃料棒は 長くて元気がいいいくらでも使える? いや もう使用済みだって深いプールに入れられ 水に浸かって涼しい顔 ところが 水が足りないと ニョキっと顔を出すすると にわかに熱を放ち 元気一杯になるおい お前は使用済みだろう おとなしくしろ!そう叱っても “核棒”くん . . . 本文を読む
〈2011年3月に書いた以下の詩を復刻します。〉
原発は 悪魔の巣窟か放射能を 次々に吐き出し人や陸地 海へと降りそそぐ白い煙 黒い煙が立ちのぼる何だ ありゃ~ 誰も分からないヨウ素? セシウム? プルトニウム?馬鹿野郎! 科学の勉強じゃないんだ! 水を注いでも 悪魔は出てくる注いでも注いでも 汚れた顔を出すでも 水を注いでる それの繰り返しだ“焼け石に水”って . . . 本文を読む
江藤淳先生 あなたは 全共闘も三島由紀夫も切り捨てた全共闘を“革命ごっこ”と言い 三島由紀夫を“軍隊ごっこ”と呼んだたしかに そういう一面はあっただろうしかし それぞれが 真面目に真剣に 生きたと思う病気に苦しんで 首を吊った人も 恋に破れて 身投げした人も借金に悩んで 電車に飛び込んだ人も 女とともに 毒を飲んだ人もみんな 真剣に生きたのだ だから . . . 本文を読む
テレビ局に入った僕は よくアナウンス室へ遊びに行った それは 女子アナにきれいで頭の良い人が多いからだ その部屋はまるで“花園”のよう さも 用があるような振りをして 僕は同期の男子アナであるN君に話しかける そうしながら周りをうかがうと 美しい女子アナが何人もいた きれいだなと思っていると 僕の視線が運悪く アナウンス部長の目と遭った 彼は険しい顔つきをしている しま . . . 本文を読む
<以下の狂句を復刻します>
春風よ ゆるゆる吹いて おくれかな 飲めや酔え 狂わんばかりの 桜花 孫たちに また会おうねと 春休み 四月バカ 気をつけていて 引っかかる さようなら 来年またねと ストーブかな 飲んで寝て また起きて飲む 春の夜 ドタキャンで 飲む酒わびし 春の宵 葉桜を 観て来年も よろしくね . . . 本文を読む
自転車を夢中で漕いでくる 汗びっしょりだ荒川の土手にのぼると 僕は草むらに寝転がった夏草が頬にかぶり 乾いた匂いがかすかに漂う仰向いて空を見上げると 限りなく青空が広がっている真っ白な夏雲が 幾つも幾つも流れてくる
僕はその雲を眺めた 形をわずかに変えながら雲は頭上を通り過ぎてゆく ゆったりとゆっくりとすると白い“綿”の中から 少女の面影が現われたそれはしだいに大きくなり . . . 本文を読む