この話、以前にも書いたけど・・・・
大地一人はマンションの理事長をしているが、
業者に電話をよくする。
電話代節約のため、
フリーコールを利用する。
しかしそうでない場合もある。
会社が、フリーコールを使っていない場合だ。
普通は管理室の電話を使うが、
個人の携帯を使う場合もある。
携帯では、むろん自分の金を使うことになる。
携帯を使う理由?
いちいち管理室まで行くのが面倒だし、
携帯だと何かと便利だ。
この場合、身銭を切って、
公共の仕事をしているわけだ。
実は、政治家もそういうことは多いと思う。
休日などは、
ゆっくりプライベート時間を楽しみたいのに、
急に、政治の仕事が舞い込む。
これ、やらないと、
「あの政治家、大切なときに、ゴルフをしていた」
などと、週刊文春や朝日新聞に言われる。
じゃあ、大地一人、
元を取ろうと、
管理室の電話を、
個人的に利用する場合があるか?
ごくごくたまにある。
その理由は、携帯を部屋に置いて、
管理室にいる場合だ。
そういうことって、滅多にない。
つまり個人の携帯を公共に使うのに比べたら、
比率的には、ごくごくわずかだ。
3月に一度くらい・・・ほんとのわずかの時間だ。
金額にして、10円くらいだろう。
つまりトータルすると、
自分はずっと損していることになる。
身銭を切って、
公共の仕事をしていることになる。
でも、ある週刊誌が、
「大地一人、管理室の電話を私用している」
と書いたら、
日本中の国民のほとんどは、
「大地一人、とんでもないヤツ」
と思うだろう。
彼らは、大地一人が、いくら説明し
「毎日、個人の携帯を、身銭を切って、
公共のために使っている。
その比率は、20倍以上も、多い」
と言おうが、
「いや、公共のものを、個人に使用するのはよくない」
と反論してくるかもしれない。
そういうことが何度も続くと、
「政治家なんて、バカバカしくてやってられない」
と思うし、
「バカな国民やマスコミに、真実は言わないでおこう」
ということになるだろう。
俺は本当にすばらしい政治家は、
多少の「ワイロ」をもらってもいいと思っている。
ただし条件があり、
「日本のために、本当にすばらしい仕事をした場合」
だ。
日本のために、5000億円のいい仕事をして、
100万のワイロをもらっても、
それを責めるのは、
下衆のカングリ・・・だと思う。
どうせ政治家の100万などは、
通信費に消えてしまう。
しかも、業者も、
「ワイロをもらってくれ」・・・と思っている。
結論を言えば、政治家の評価とは、
「ワイロをもらったかどうか」・・・よりも、
「どのくらい日本のために、貢献したのか?」
・・・ということになる。
江戸時代の田沼意次・・・
ワイロ政治家・・・と言われ、
はなはだ評判がよくない。
しかし、彼の評価は、
近年変わってきた。
彼は、未開地の開発や、
海外に目を向けるなど、
日本のために、
いいことをしていた・・・という見方だ。
具体的には・・・・
鉱山の開発、
蝦夷地の開発、
印旛沼の干拓
外国との貿易の拡大・・・
などだ。
田中角栄も、
33もの議員立法を作り、
無数の市民の陳情や夢を実現し、
日本および日本国民のために
必死になって働いた。
彼は、胸を張って、
刑務所に入るべきだったと思う。
そして、「俺は刑務所に入り、三権分立を守った政治家だ」
と堂々と言えば、
彼の評価は高まっただろう。
でも彼は、
それができず、
闇将軍として君臨しようとし、
二階堂や竹下の夢を排除しようとした。
内心は、司法が怖くて、
オールドパーで、憂さ晴らしをしていた。
これじゃ、日本のためにならない。
彼は、以下の真理を知るべきだった。
「人間なんて、しょせん、みんな、アホさ。
何もわかっちゃいないんだよ」
その気持ちさえあれば、
「天命に従うべきなんだ」
と虚心坦懐に思えただろう。
それができなかった彼は、
精神的に未熟だったし、
逆に言えば、
純朴な、善人だったんだろう。
人間って、みな、
弱いよね。