菅政権は、何が何でも「オリンピックの開催」を第一義にしてきた。だから緊急事態宣言を一時解除していた。ワクチンの接種で乗り切るぞと、自衛隊のバックアップをえながら大規模接種会場を開くなど、かけ声をかけてきた。しかしリバウンドが強まってきたと、遂に緊急事態宣言に踏み切るようだ。7日の都内の感染者数は900人になった。
専門家の方々は早期から警告してきた。「普通ならオリンピックはやらない」などと。パンデミックの拡大を予想することは容易いことなのだ。対策をとらないままの「人流の抑制」では解決できないからだ。
他方沖縄は、緊急事態宣言が継続される(8月22日まで)ようだ。蔓延防止措置への切り替えを模索していた県だが、国に拒否されたのだ。国がオリンピックなどの金儲けに固執するから、沖縄等にも余波が及んでいる。
私はこう見てきた。オリンピックを強行すれば確実にコロナ禍は拡大する。バブル方式などは絵に描いた餅だ。人の流れを抑止できるわけがない。鎖や手錠をはめておくのか? 一時収容所に隔離するのか。さすがにそんなこと不可能だろう。他方で、外国選手団などに24時間配車すると言うことは、何処かに行く手助けをするわけだ。24時間車の中などありえあい。深夜、外に出る手助けだ。
すでに事前の合宿参加者に陽性の人が散見している。オリンピックが始まればどれだけ増えるのか。観戦をゼロにしても関係者は観戦するし、テレビで見る人もコロナ禍への警戒感は薄れてしまう。特別扱いのオリンピックに腹立つ人も少なくないだろう。丁度夏休みとなり、お盆とも重なる。嫌でもどこかに繰り出す人は確実に増える。
沖縄の最大の危機は、オリンピック・パラリンピック後の夏の思い出に沖縄にやってくるだろう。東京周辺とは時間差が出てくる。菅政権はそこまでお見通しだから、8月22日までと沖縄の緊急事態宣言を引っ張ったのだ。こうしてその先まで延長されていくだろう。沖縄を、自滅していくこの国の道連れにするつもりではないのか。冗談じゃない!!!
また、医療の切迫は、単に新型コロナ患者に及ぶのではない。全ての医療を必要としている人達に及ぶ。医者に掛りたくてもかかれない。通院・入院が待たされる。119番を呼んでも受け入れてくれる病院がない。止まっている救急車の中で亡くなる人もふえるだろう。政治権力を握る連中は、いざ急患となれば特別枠で搬送されるだろう。こんな差別社会に誰がした!
今日の新聞に、女性障がい者有志4人が「オリパラ開催中止を」呼びかけているとでていた。五輪開催で感染が拡大すれば、治療の優先順位が付けられ、障がい者は切り捨てられると危惧しているのだ。「この社会では障がい者の命は常に軽視され続けている。命の選別を引き起こす五輪は中止して欲しい」と強調されている。
命の選別といえばその最大の元凶は戦争(状態)だ。沖縄戦を想起しよう。歩けない兵士は殺せ、泣く子は殺せ、「お前等スパイだろう」と殺されもした。日本軍にだ。
命の選別を是とする差別社会は、戦争へ人々を導いていく。改めて声を大にして言おう。オリンピック・パラリンピック反対(無観客でも間接的に感染を引き起こす)。
営業自粛をいうならば、経済的な保障を! PCR検査の徹底でパンデミック封じ込めを着実に実施すべし。自分たちだけの儲けを追求する連中を政治の場から叩きだそう!
沖縄は県外からの入域者にPCR検査を徹底すべし。費用負担を国に求めよ。沖縄の自立を推進しよう。ここにしか沖縄の出口はないだろう。基地建設・軍備増強に反対しよう。