ヤマヒデの沖縄便りⅣ 歩き続けて 歩き続ける 再び

「基地の島」沖縄を歩き続け35年、気ままに綴ります。自然観察大好き。琉球諸島を戦場に据える「島嶼防衛」は愚の骨頂。
 

易きに流れる権力者たちの動向(20220729)

2022年07月29日 | 考え直すために

 連日の暑さのせいなのか、この国の政治がぐじゃぐじゃだからか判断できないことで、悩まされている。人は易きに流れる者だということだろう。「朱に交われば赤くなる」ともいうようだが。

 自民党幹事長の茂木俊充(もてぎ・としみつ)幹事長の7月19日の役員会・役員連絡会の記者会見をみてみよう。冒頭に岸田総理が何故「国葬」を決めたのかを説明した。その上で「警備体制(まま)を改めて点検強化するとともに、活発な弔問外交も予想される。しっかりと準備していきたい」とある。

 これは首都だけのことではない。那覇空港なども重要警備区域となるだろう。前後1週間余り要注意。

 続けてコロナ対策は、「新たな行動制限を行うことなく、4回目のワクチン接種など世代ごとにメリハリのきいた感染対策を徹底していくことで、社会経済活動と感染拡大防止の両立を維持していく」と無策・無責任を進めるとしている。

 電力の安定供給にむけて、「できる限りの原発の稼働と、追加的な火力の供給能力確保を経済産業大臣に指示した」と原発再稼働の促進と石炭火力の安易な道。保守だからか、かたくなだ。利権と原発は米国案件だからだろう。

 ここで私が注目したいのが次の言葉。「『戦後最大級の難局』を前に『有事の政権運営』が必要だと申し上げている」だという。彼らが招き寄せた「難局」だろうに、それを「有事の政権運営」だと独裁体制を前に進めるという野望。この後にも「日本が国難とも言うべき状況に直面する中、国民の皆様から『政治の安定』という大きな力を与えていただきました」と、また「国難」が出てくる。「安倍用語」を連発している。

 国民が自公政権を支持したことの安寧感がにじみ出ている。「してやったり!」 なめられたものだ!! 次は長野県知事選、香川県知事選、「そして天王山となります沖縄県知事選が」と「天王山」ときた。スペシャル・ナショナルバージョンか! 彼らの構え方は、ただごとではないのだ。米日安保体制の根幹を支えている沖縄だから。なんとしてもの力が入っている。

 後半質問に答えているが、「国葬」を問われて、「野党の皆さんが何を考えているか、そこについてはわかりませんけれど、国民の皆さんから国葬にすることについて、いかがなものか、という指摘がある、またそういう声が起こっていると、そのように私は認識しておりません。その意味では野党の主張、ちょっと聞かなければわかりませんけれど、国民の声、認識とはかなりずれているんじゃないかなと、こんなふうに思っています」と言っている。

 こうした唯我独尊ぶりは、選挙で勝ち続けたが故のもの。「国民は安定を望んだ」と。国会も開かず、野党の声、市民の声を聞く気なし。こうした「安倍政治」に加担してきたのは誰だ?! 翼賛態勢を作り上げたのは?

 と大きな声を上げる前に私が戸惑うのは、彼のように知性と教養もあっただろう人(東大経済学部、ハーバード大学ケネディ行政大学院卒だそうだ)が述語のない「国難」を語る独裁者になる陥穽(感性もか)。権力を取ると言うことは、こうした感覚も変わっていくのだろう。

 そして私が気をつけたいことは、「朱に交われば赤くなる」は、政治権力を握っている人だけに限らないということだ。みんな易きに流れたいと思っている。原発をとめられないのも、基地をなくせないのも、責任は私じゃないと思い、ケセラセラになりがちだから。

 このまま人間が腐ったままならば、日本はもとより、人類は終わる。しかし、気がつきたくないのだ。彼らが言う「安定」とは、崩壊の道を行くことなのだが、この時間差が認識されていない。勝負の要点はここにあるだろう。

 

 

 

 



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