大原はだか祭り1 非常事態

2010-09-25 | 地域活動

今年の祭りは、多くのニュースや報道でご存知の方もおられるでしょうが、

天災にみまわれた、大変な事故がありました。

 

一日目の夕方、「大別れ式」の会場、大原小学校にて雨の振る中、我々八坂神社の神輿と氏子達は、

毎年込み合う出口を考え終了の花火を背に、

早めに会場を出ることができた。

 

小学校を出て、大原商店街を、雨の中颯爽と進み、

吉田足袋店あたりに差し掛かると、

急に「バリバリっ」という音と共に目の前が真っ白になるくらいの

稲光が我々の周辺を包み込んだ。

 

皆は、「あんだ~今の?」 「こえ~な。早くいっべお~」と

その直後、「ゴロゴロッ」という雷鳴が・・・

 

「これどっか落ちたっぺ~」

「かもしんね~な。すげったな」

 

吉田足袋店から矢野豆腐店までの距離で

3回ほどの稲光があった。

 

そのまま接待の為、八坂神社に帰ると、祭典長と、氏子総代が

なにやら慌てて軽トラに乗り込んでいった。

そしてそれを追う様に、八坂神社の目と鼻の先にある消防署から、

救急車とレスキューがサイレン鳴らして走り去った。

 

「あんかあったんけ?」

「さっきの雷、本当にどっかにおっこったけ?」

 

若い氏子の携帯が鳴る。

切った後の第一声は、「小学校で、神輿に雷が落っこって、みんなぶっ倒れて、あんかやべ~みて~だお!」

 

氏子一同 「は・・?」

言葉がでなかった。

悲惨な状況である事は、すぐにみんなの頭に浮かんだであろう。

 

そこからはもう大変だった・・・

 

「何人倒れた」 「死亡者は?」 「どこの神輿だ」

 

何を信用していいか解らず、不安を抱きながら、待機命令が出る。

そして20時すぎ

祭典長「今日はしまうど!」

氏子「・・・」

俺「いっきに入れろ~!今日はあんもやんね~ど!静かにしまえ!」

 

お祭りという、「祝い」のムードではない事は、皆わかっていた。

無言でお宮にしまう氏子一同・・

 

粗方終えた後、

氏子総代「大体耳にしてると思うがぁ~、二社の神輿に落雷があり、負傷者が多数出ております。たまたまうちらは早く出れたが、どこの神輿がクラってもおかしくね~事でした。そんなわけでぇ、今日はおしめぇだ。手締めもあんもやらねえから、このまま解散してくんな」

 

祭典長「そういうことです。被害にあわれた地区には、知り合いも多数いるはずです。大事に至らぬ事を願って、きょうはこれで終わりです。ご苦労様」

 

一日目はそんな感じで終わってしまいました。

本当に詳細は一切わからぬまま、「ウワサ」ばかりが飛び交っていました。

 

宮入り後、ウッチで何人かと集まっている所に自宅の電話が鳴った。

「日〇テレビですが、今日の落雷の状況はどうでしたか?」

早速かぁ~・・・

 

俺「まずどうしてウチに電話をしたのかはしらねえが、うちらの地区じゃね~から」

局「詳しいかたおられますか?」

俺「いね~よ、っつ~か空気読めよ」

局「なんでもいいから情報下さい」

俺「ほんとに俺も、なぁ~んもわかんねんだよ!わりいね」

ガチャッ・・

 

頭にきた。俺だって知りて~よ!

どっちの地区も世話になっている方や仲間もいるんだよ!

玉前神社の先輩は、息子のデビューでもある為本当に心配した。

でも、あの人なら絶対に率先して救助活動などをしているに違いないと思い、

電話は絶対迷惑だと思ってかけれなかった・・

 

つらかった・・マジで辛い時間だった。

 

俺「にしらぁ~、今日はけっべお。とりあえず明日ん朝、お宮にあつまっべお」

仲間「そうしべや。しかたあんめえ」

 

そうして不安を抱きながら、解散した。