2011-0902-man0336
万葉短歌0336 しらぬひ0292
しらぬひ 筑紫の綿は 身に付けて
いまだは着ねど 暖けく見ゆ 満誓
0292 万葉短歌0336 ShuB174 2011-0902-man0336
□しらぬひ つくしのわたは みにつけて
いまだはきねど あたたけくみゆ
○満誓(まんせい)=原文題詞は「沙弥満誓」(さみ まんせい)、同脚注に「俗姓笠朝臣麻呂也」(かさの あそみ まろ)。「笠朝臣麻呂の出家した時の名。美濃守、尾張守、右大弁等を経て、養老五年(721)五月十二日、元明天皇の病気平癒を祈るため出家。同七年二月、造営を命ぜられて筑紫観音寺別当(大宰府の都府楼近くの観音寺の長官)として赴任し、旅人と親交を結んだ。」 沙弥は「入門したばかりの僧の称。僧侶として最小限の資格であるである十戒を受けたばかりで、それ以上の段階に進んでいない男性をいう。」 第123歌併照。
【編者注】作者名の読みは、岩波版・小学館版とも「まんぜい」。