平地トレイルランナーの憂鬱 

~7年掛かって信州三大100kmレースを完走。まだまだFinishの充実感を求めて走ります。~

出羽三山 登拝

2024-08-12 | 山登り

今回は登山ではなくて登拝。
全く信仰心のない私ですがご縁があり、山中の神仏を拝みながら登山するっというのをやって来ました。
白装束に身を包み先達に連れらて、登拝するってやつですよ。



まずは荒沢寺に参拝します。
ここは羽黒山の裏手、月山登山道の起点となります。
八合目までは車道しかないので車で移動。


高山植物が楽しませてくれます。



今回は先達の他、同行六名。
女性ばかりですが、無駄話せず静かなもんです。
登拝中は先達の言葉に「受け賜もう」としか発しちゃいけないのね。
歩くペースは早め、皆さん健脚です。
あと、皆さん般若心経は暗唱。


宿泊は九合目 仏生池小屋さんです。
ここの食事はとても標高1745mの稜線上で提供されるものとは思えません。
品数の多い精進料理に感激。お酒もすすんじゃうよ。


 

要所要所、先達から導きの言葉と読経があります。

私の心を動かしたのは”賭け念仏”。
「懺悔懺悔」「六根清浄」と唱えながら歩くのです。
先達いわく、山を詩で飾るそうです。
せっかくの機会ですから腹からでかい声を出してやります。

掛け念仏は先達の言葉を復唱するので、聞き漏らさぬよう集中しなければなりません。
何も考えずに本当に無心になります。
いつもの登山ではない体験です。


いくつかある文言の中に、「登らせたまえ」「引き上げたまえ」というのがあります。
これは神仏にすがって登るということなのでしょうけど、
私は長年登山してきましたが、このように思ったことはございません。
昔は登山は命がけだったことでしょう。
山を登る活動に様々な思いを寄せたのでしょう。



月山神社本宮に参拝した後は湯殿山への下り。
登頂しちゃうと掛け念仏は無しなのね。
びっくりするような急梯子や、いかにも滑りそうな沢道も通ります。
よくこんなところに道をつけたものだ。

湯殿山神社本宮に参拝。
車道を下って赤い橋を渡ると俗世なのね。


2泊目は羽黒山に戻って、斎館
ここは宿坊じゃなく参籠所っていうんだ。
本殿の三神合祭殿と廊下続き、かなりの人数が泊まれそう。
ここでも精進料理をいただきます。



出羽三山

月山は山頂が本宮。
湯殿山は山頂には道がなくて、下ってきて裏手から社に入ります。
羽黒山は裏手から車で上っちゃっいました。
登山で言うピークハントとは違いますが、登拝ではこれでいいみたい。
今回、羽黒山は山麓から2446段石段を上ってなくて消化不良なので、これは別の機会に。

三山を歩き、それぞれが現在・過去・未来だそうです。
これによって自分が生まれ変わったとも思わないし、徳を積んだとも思いません。
でもアラ60にして心に響いたのは確かです。
次回、不信心な私が、何かを感じるか、何もないか、興味があるところです。
機会があればもう一度、歩いてみたいと思います。

 

 


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