大阪で修業してた店に「F山さん」(30歳)が居た
副料理長で、仕事は「吸い物を作る」だけ
もちろん「仕上げの味見をする」というのはあったけど
ほとんどは、椅子に座って見てるだけ、だった
(こんな事で、俺の何倍も給料を貰ってるんだなぁ、羨ましいなぁ)と思ってた
ある日、急に注文の数が増えて、すごく忙しくなった
いつもはKさん(23歳)が「煮方」を任されてるんだけど
F山さんが替わって
「お前は玉子を割れ、お前はキュウリを切れ、お前は・・・」
と皆に指示を出した
茶わん蒸しは20分、煮物は10分、焼き魚は7~8分かかる
一番時間のかかる茶わん蒸しが出来た時には、煮物も焼き魚も完成して
全部熱々で出す事ができた
{F山さん、カッコいいなぁ)と、いきなり見方が変わった
向こうもそれが解ったのか
「エンタ、飲みに行こう」を誘ってくれて
そこで言われたのは
「お前悩んでるだろ?このままで仕事を覚えられるのか?と」
(この人スゴイなぁ)と思った
今にして思えば、F山さんも若い頃に、同じ様に悩んでたんだろうな
それから色々仕事も教えてもらった
今でもよく覚えてるのは
「塩を使う時には気をつけろ
醤油で味が濃くなっても、元に戻せるけど
塩で味をつけ過ぎたら、絶対に元に戻らない」
今でも「吸い物の味」をつけるたびに思い出す
副料理長で、仕事は「吸い物を作る」だけ
もちろん「仕上げの味見をする」というのはあったけど
ほとんどは、椅子に座って見てるだけ、だった
(こんな事で、俺の何倍も給料を貰ってるんだなぁ、羨ましいなぁ)と思ってた
ある日、急に注文の数が増えて、すごく忙しくなった
いつもはKさん(23歳)が「煮方」を任されてるんだけど
F山さんが替わって
「お前は玉子を割れ、お前はキュウリを切れ、お前は・・・」
と皆に指示を出した
茶わん蒸しは20分、煮物は10分、焼き魚は7~8分かかる
一番時間のかかる茶わん蒸しが出来た時には、煮物も焼き魚も完成して
全部熱々で出す事ができた
{F山さん、カッコいいなぁ)と、いきなり見方が変わった
向こうもそれが解ったのか
「エンタ、飲みに行こう」を誘ってくれて
そこで言われたのは
「お前悩んでるだろ?このままで仕事を覚えられるのか?と」
(この人スゴイなぁ)と思った
今にして思えば、F山さんも若い頃に、同じ様に悩んでたんだろうな
それから色々仕事も教えてもらった
今でもよく覚えてるのは
「塩を使う時には気をつけろ
醤油で味が濃くなっても、元に戻せるけど
塩で味をつけ過ぎたら、絶対に元に戻らない」
今でも「吸い物の味」をつけるたびに思い出す