昨日まで行われたふるさとダービー函館は、4日間の総売り上げが107億9374万0800円にとどまり、いよいよ4日間制G2開催で総売り上げ100億円割れの危機が囁かれはじめている。
去年8月のふるさとダービー富山は同111億2979万2400円だったが、この開催で富山競輪側は約8千万円の赤字を計上したとのこと。それよりも売上げが下回った今年の大会でもひょっとすると赤字が出たかもしれない。それにしても、ビッグを開催して赤字を出していたのではどうしようもあるまい。
そして、コンドル日記では、ファンが買いやすいような番組を心がけるべきという内容が、ビッグレースのたびごとに述べられているが、今日の日刊スポーツの中野浩一さんのコラムを読むと全く逆のことが書かれていた。思うに私も、中野さんの意見に同意というところか。
そもそも今のファンは、3連単で一発大きいのを狙いつつ、1レースあたりでは1000円も買わない小額買いという買い方をする人が多い。つまり、適度に荒れたほうがいいという考え方もできよう。
逆にいえば、ラインガチガチのド本線勝負というやり方をするファンはいるにはいるが、だんだん少なくなってきている。ところがコンドル日記では、ラインガチガチになるような番組を組めば売上げはアップするという考え方をいまだ踏襲している。
確かにそうしたやり方はある程度は分かりやすいものの、判を押したようにそれを踏襲するとやがて飽きられる。KPK以前の競輪がそうした内容のレースばかりで、やがて人気を失っていったことを考えても明白といえるのではないか。
ふるさとダービーの番組の組み方について、コンドル日記では当初番組の組み方に問題があると指摘し、その後T社長のほぼ思い通りの番組に変えられると逆に賞賛するようになったが、結果的に絵に描いた餅となってしまった。
私が車券を卒業した理由は、今の競輪では車単で中穴がとりづらくなったことに起因する。ま、中穴車券が全く来なくなったというわけではないんだが、多点買いをしながらなおかつプラスにできるというやり方が今の競輪ではできなくなってしまった。
かといって、競輪ではスジ違いで来る可能性が全体の3分の2程度占めることから、一本釣りも到底難しい。ということは、ラインガチガチのやり方とは正反対のレースをやってもらわねば、車券を買うことは当分ないといえる。
そろそろ競輪もレース形態を含めて大きく変わらないことには、ギャンブルとしての妙味もなくなる、いや、もう既にないといっても過言ではなさそうだが、こうした問題点については今回のふるさとダービーの不振に限った話ではないと思う。