警部補自殺 判断分かれた2つの裁判 最高裁 県に賠償責任の判決 NHK 2025年3月7日 18時09分
静岡県の下田警察署の交番長だった30代の男性警部補が13年前に自殺したことをめぐり、遺族が静岡県に賠償を求め、判断が分かれていた2つの裁判について、最高裁判所は「県が賠償責任を負うべきだ」とする判決を言い渡しました。
13年前、静岡県の下田警察署の交番長だった30代の男性警部補が自殺したことについて、警部補の妻と長女は「重すぎる業務に従事して精神疾患を発症したことが原因だ」などとして、静岡県に賠償を求める訴えを起こし、両親も別に県に賠償を求めました。
2審の広島高等裁判所はおととし2月、妻子が訴えた裁判では1億円余りの賠償を県に命じた一方、両親が訴えた裁判では賠償を認めずに訴えを退け、判断が分かれていました。
7日の判決で最高裁判所第2小法廷の三浦守裁判長は「亡くなる直前の1か月間の時間外労働は前の月の2倍以上の112時間で、24時間の当直勤務も5回あり、心理的負担を蓄積させた。上司は警部補の心身の健康を損なうことがないよう注意する義務を怠った」として、県が賠償責任があると判断しました。
これで、県に賠償を命じた判決は確定し、賠償を認めなかった判決は高裁で賠償額などについて審理をやり直すことになります。
静岡県の下田警察署の交番長だった30代の男性警部補が13年前に自殺したことをめぐり、遺族が静岡県に賠償を求め、判断が分かれていた2つの裁判について、最高裁判所は「県が賠償責任を負うべきだ」とする判決を言い渡しました。
13年前、静岡県の下田警察署の交番長だった30代の男性警部補が自殺したことについて、警部補の妻と長女は「重すぎる業務に従事して精神疾患を発症したことが原因だ」などとして、静岡県に賠償を求める訴えを起こし、両親も別に県に賠償を求めました。
2審の広島高等裁判所はおととし2月、妻子が訴えた裁判では1億円余りの賠償を県に命じた一方、両親が訴えた裁判では賠償を認めずに訴えを退け、判断が分かれていました。
7日の判決で最高裁判所第2小法廷の三浦守裁判長は「亡くなる直前の1か月間の時間外労働は前の月の2倍以上の112時間で、24時間の当直勤務も5回あり、心理的負担を蓄積させた。上司は警部補の心身の健康を損なうことがないよう注意する義務を怠った」として、県が賠償責任があると判断しました。
これで、県に賠償を命じた判決は確定し、賠償を認めなかった判決は高裁で賠償額などについて審理をやり直すことになります。