血統表でよく見る名馬「ロベルト」 知っておきたい特徴とは?
◆知っておきたい! 血統表でよく見る名馬
【ロベルト】
1972年に英ダービーを制覇し、ベンソン&ヘッジスゴールドカップでは15戦無敗の怪物ブリガディアジェラードを相手にレコードタイムで逃げ切りました。気分良く走ったときに無類の底力を発揮する一方、そうでないときはあっさり敗れるというタイプ。典型的なムラ駆けタイプでした。
※ブリガディアジェラードか、懐かしいな
現代のフランケルに匹敵する名馬だった
アメリカ産馬ながらスタミナに秀でたタイプで、底力と持続力が持ち味。先に行ってしぶとく粘るのがロベルト系のスタンダードなスタイルなので、直線の長いコースよりも小回りコースを得意とする傾向が見られます。産駒成績を見るとアベレージヒッターというよりはホームランバッターで、稀に出す大物は能力の上限が高く、大舞台での強さに定評があります。
※今日本ではロベルト→シルバーホーク→グラスワンダー→スクリーンヒーロー→モーリスと繋がって今後への期待も持てそうだ
抜けてたw
シンボリクリスエス→エピファネイアがいた~
クリスエス→ロベルトですた
◆血統に関する疑問にズバリ回答!
「去勢することで成績が良くなる血統・悪くなる血統はある?」
たとえばオーストラリアでは、牡であれば去勢し、セン馬として走らせることが珍しくありません。セン馬が大レースで頻繁に優勝しています。ジャパンCを勝った唯一のオーストラリア産馬ベタールースンアップもセン馬でした。
日本では「セン馬=気性の悪い牡馬を落ち着かせるため」というイメージがありますが、海外ではむしろ、去勢したことによるホルモン分泌の変化により、筋肉が柔らかくしなやかに保てる、という効果を期待するほうが一般的です。アメリカで9歳時に年度代表馬となったセン馬ジョンヘンリーのように、高齢まで能力が落ちにくい、という効果もあるようです。
日本ではファルブラヴとフレンチデピュティがセン馬にして効果がある種牡馬の代表格です。2頭とも牡馬よりもセン馬の成績が優れています。共通点は筋肉量が豊富である、ということ。牡馬は筋肉がつきすぎて硬くなってしまう傾向があるため、セン馬にするとそのあたりがマイルドになり、競走成績が向上します。
こうした目立った例を除けば、セン馬にしても成績が向上する種牡馬は少なく、低下するほうが一般的です。
【栗山求(血統評論家)=コラム『今日から使える簡単血統塾』】