
この冬一番の寒波が到来していているとのことで、テレビなどでは大雪のニュースが飛び交ってるが、私が暮らしている九州では、確実に春の気配が感じれるようになってきている。
現実にはこの厳しい寒さの中、少し早いような感じがしないでもないが、『スプリング・エフェメラル』という言葉がブログに登場しはじめた。
私はあまり英語が得意でないので(笑)日本語でいうと、その可憐さから「春の妖精たち」と言われ、春を告げる花たちをさしている。中でもその先陣を切って咲きだすのが、「フクジュソウ」や「セリバオウレン」である。
私の承知している花としては、スミレ系は別として、3月初旬からの「ホソバナコバイモ」や下旬からの「ユキワリイチゲ」「アズマイチゲ」から、「カタクリ」、「イチリンソウ」などと立て続けに咲きはじめる。
なので、これからは俄然忙しくなり、カワセミに付き合う時間はなくなってしまう。(なんのこっちゃ!)
そういうことで今回は、是非咲きはじめの「セリバオウレン」に会いたいと願って山登りの計画を立てた。
私はこの「セリバオウレン」が咲くところは、今のところ3ヶ所しか知らない。ネットで見ると、岩宇土山などでは「フクジュソウ」と「セリバオウレン」を見ることができるようだが、遠いことと詳しい場所を知らないので、そのうちに調べて、是非とも訪れたいと思っている。
ということで、目指すはよく知っている「経ヶ岳」。参加者は、いつものYさん、Kさんと久しぶりのAさんの4人。
自宅を6時前に出て、3人を拾ってから7時前に太宰府インターに入った。
大村サービスエリアで小休止をして、黒木郷に着いたけど、橋の工事をしていて迂回路経由で登山口の駐車場に到着。
黒木郷では氷雨みたいな雨が降っていた。「うぅーん!どうしたもんかいな?」「しろしいね!」などと思っていたら、「登っておいでよ!」といわんかのように雨が止んだ。
「これなら登るしかないね。」とみんなに同意を求めると、「行きましょう!」と即答。

9:42 黒木を出発。

今日のコースは、黒木から大払谷、つげ尾経由で経ヶ岳を登り、下りは平谷越から中山越を経て八丁谷を下りてくるコース。時間に余裕があれば多良岳にも登るかななどと思っていた。
このコースは全体に急登コースで、大払谷に入ると急登のガレ場が続く。

この登りが結構きついのだ!

半分くらい登ったところで、薄っすらと雪が見えはじめた。

この時点では、先週の久住が完ぺきな雪山だったせいか、この程度なら愛らしいね程度だったのだが………。


つげ尾が近づいてくると雪が多くなってきた。


11:35 つげ尾に到着。

つげ尾からは、急登の連続で頂上を目指す。稜線は寒風吹きすさぶ寒さだった。手の先の感覚がだんだんなくなってくる。

稜線は雪に覆われている。途中で会った登山者が軽アイゼンをしていたので、「上の方はアイゼンが要りますか?」と聞くと、「下りは必要です。」とのことだった。

古めのフィックスロープが張ってある、足場が不安定な個所がわりと多いのでこのロープを頼りに慎重に登っていく。

少し朽ちかけている梯子もある。大丈夫かな?

この場所はスリル満点!ザイルを掴むかじかんだ手にも力が入る。

頂上直下の登り。

12:10 そして、突然頂上に到着。

先行の6人パーティと一緒になった。福岡から来たという。

と、今このレポを書いている最中に思い出した。以前の仕事でお世話になった弁護士さんだ。あの人も山に登るんだ。「こんにちは」と山のあいさつはしたから良しとしよう。(なんのこっちゃ!)
経ヶ岳の頂上からの景色は、これまた最高だった!


12:25 ゆっくり景色を堪能してから、頂上は寒風吹きすさぶ状態なので、ランチは下山途中の風がないところでと下山開始。

この下りがまたまた強烈ではあった!鎖場の連続である。

本当ならばここで、アイゼンを装着すべきではあったが、「大丈夫、下りよう!」と慎重に下っていく。

岩場に雪が絡まってとても滑りやすくなっている。しかもかじかんだ手で持つ鎖も滑りやすい。
結構面白かったというか、しびれたね。

途中で、元気のいいYさんがこんなポーズ!

私としては、Yさんにはこちらの方が似合うと思うけどね!

さらに鎖場は続く。

ピッタシのところに注意書!

13:03 やっと平谷越に到着。

ここも風が強いので、ランチは後まわしに。

中山越への途中でも、凍りつくきれいな滝があった。いいね!

その後も気をつけねばならない個所もある。Yさんがまたも温かいまなざしを私に……。

13:36 そんなこんなで、ようやく中山越に着いた。「お腹すいたなぁ!」

しかし、まだ風が強いので八丁谷を黒木に向かって下りていく。

14:00 風の弱い場所まで下りてきた。ようやくここでやっとランチにすることができた。

その後、沢をいくつか渡渉しながら下りていく。

とても感じのよいところだ。

「私がお手本を!」などという場面もあったり

綺麗な滝などを横に見ながら下りていく。、

15:30 ようやく金泉寺との分岐に到着。

15:50 無事下山。振り返ると「経ヶ岳」が「またおいでよ!」と見送ってくれた。

最後に龍神温泉「かやぜの湯」で汗を流した後、一路福岡に向け車を走らせた。

そうそう、第一の目的は「セリバオウレン」でした。
結論をいうと「少し早かった!」かな。それでも探すとどうにか2株ほど咲いていた。「春の妖精」の名のとおり、可憐で清楚な花を咲かせていた。

雨の中、風もあったので上手く撮れなかったのが残念であるが、満足満足!



ついでといっては何だけど、ロウバイも。

少し軽く見ていたかもしれないが、雪の経ヶ岳、大満足でした。
この年になると、これまでに多くの時を過ごしてきました。無意味なことや、ただ流されてといった時もあったように思います。
それだからこそ、「今」を感じれる過ごし方をしなければと思っています。それが私の場合は、山登りなのです。
これからもよろしくお願いすます。