山心 花心 湯心

山や山野草、名湯を求めて,九州を中心にうろついてます。

今年も平治岳へ 満開のミヤマキリシマに会いたくて

2014年06月09日 | 山登り

 この20年近く、毎年久住のミヤマキリシマを見に行っている。

 特に、そのほとんどが平治岳に登っている。山の斜面を覆い尽くすピンクの絨毯。

 心の底から美しいと思う。とにかく理屈抜き。惚れてしまっている!

 いつからなのか?

 本当は定かではないのだけれど、自分に問いかけてみた。

 多分、二十歳のころ、阿蘇の鷲ヶ峰に登っている時、仙酔峡あたりに咲いていたミヤマキリシマが最初の出合いだろうと思う。

 その頃は、本物の「岳人」を目指していた私(ほんまかいな?)としては、九州の山にはほとんど興味がなかったし、祖母や大崩なども登ったことがなかった。

 しかし、体を鍛えるための三郡縦走や、北アルプスの滝谷や劔の岩場に行く前の鍛錬のため、鷲ヶ峰のクラックやチムニーなどをやっていた。

 その鷲ヶ峰での鍛錬の後は、高岳経由でバカ尾根を下ってくるのだが、その途中にぽつぽつとミヤマキリシマが咲いていた。「きれいだな」程度の感じを持ったのを記憶している。

 その後、いろいろと忙しくなり、一時期山登りから遠ざかっていたのだが、40歳を過ぎてからあることを契機として、山登りを再開することになったのだけれど、そのほとんどが九州の山だった。(体力と時間の関係などから)

 中でも、久住はお手軽でなお且つバリエーションが多く、春夏秋冬楽しい山歩きができるお気に入りの山になった。そして、6月は久住のミヤマキリシマを見に行くということが定番化している。

 少し前置きが長くなってしまったが、そういうことで今年も平治岳のミヤマキリシマに会いに行った。

 8日の日曜日に行ったのだが、天気予報では、曇り時々晴れ。3時過ぎには小雨模様。

 これならまあまあかな。と思ったが、小雨ではなかった。

 参加者はY、K、Мとわたしの4人。先週の1日が久住の山開きだったので、今週は少し登山者は減っているかもなどとは思わず、いつもより早めの5時過ぎには家を出た。順に拾って、6時前には太宰府から高速に入った。

 7:45 吉部の駐車場に着く。いつもの駐車場ではなく、少し安めの方に止めた。雨のときは少しぬかるむかもしれない。


 8:00 大船林道入口から入山。


 昨日までの雨模様にしては、登山道はしっかりしている。


 コガクウツギがお出迎え


 おっと!この葉っぱは!

 まだ開いてないけど、「モミジウリノキ」だよね。

 大船林道を多くの登山者が歩いている。


 前を行く人の多くが平治岳北登山口に向かっている。


 20年前に初めてこのルートを登った時は、まだマイナーなルートで、登る人も少なかった。
 それがこの4~5年、一般ルートのようになってきた。


 雨が降ると非常に登りにくくなるルートだが、特にこの場所は難所だ。


 梯子とロープを超えると、展望所がある。いつものようにドーダンをパチリ!




 「平治の尾」の少し手前で初めてのミヤマキリシマ。


 9:55 平治の尾。「うぅーん。山頂はガスってる。」


 あるブログでは「平治の尾」のミヤマキリシマは虫害で壊滅とのことだったが。

 その通り痛々しかった。

 このルートは、久住特有の雨に弱い登山道なので、この数年でこんなに荒れてきている。
 
 登りながらどうにかならないかな?とは思ってはみるが、解決策は? そう、私自身も含めてこのルートを使わないことなのですね。答えはわかっているが、果たして?

 それはそれとして、今日はなんだか体が重い!先週は飲み会が多かったからかな。みんなからだいぶ遅れてきた。


 息を整えがてらに、パチリ!


 だいぶ頂きに近づいてきた。ゆっくり、ゆっくり登る。


 11:05 みんなから10分遅れて、やっと平治岳の頂へ。人は多い!しかし、ガスが晴れて絶景が目の前に広がってきた。

 


 心の底から「この景色が大好き!」と叫んでいる。今年もこの地に立てた。






 今日のランチは、このカップ麺とお握り。山ではすべてが美味しい!


 多くの人がこの景色を見るために、額に汗してここまで登ってくる。そして感動を胸に残して山を下っていく。素晴らしい!










 12:15 平治岳出発。南峰へ。








 「お!マイヅルソウだ!」


 ついでに南峰のミヤマキリシマもアップで。


 12:45 少しガスが出てきたのと、多く人が登ってきているので早々に下山開始。

 大戸越への下山中に、白花のミヤマキリシマ。


 大戸越では、あの花の状況を見に行く。

 まだまだ固い蕾でした。

 大戸越に戻ってきたその時、大粒の雨が落ちてきた。なので、カメラもザックの中へ。

 ここから大変だった。下山ルートは、大戸越から坊がつる方面へ下り、途中から平治岳のすそ野を巻くように大船林道へとでるのだが、登山道はあっという間に泥水にあふれ、まるで川のようになってしまった。このような状況に慣れてない登山者が、足元を一歩一歩確認しながら下りるので渋滞をしてしまう。
 さすがのゴアテックスの靴もあっという間に浸水してしまった。(あ~あ!手入れが大変!)

 久住はどこでもだが、雨になると登山道はぬかるみやすく、真っ黒く汚れてしまう。

 しかし、こんな時でも出会いもある。土砂降りの中、平治岳のトラバースコースに入り、私とKとで歩いていると、黄色のレインウエアの登山者が後ろについたので「どうぞお先に」と声をかけた。
 そしたらその人は、「私はこの道が初めてなので、先行者がいてくれて助かりました。」とのこと。
 
 「どちらからですか?」「唐津です。」「私たちは福岡なので近くですね。」「いつもはグループでマイクロなどを使って定期的に登ってます。」「作礼山はヤマボウシが咲いてますよ」などと話をした。

 この人とは大船林道の出合いまで一緒だった。駐車場でもあったので、「また、どこかの山で会いましょう。」と話して別れた。こんなことも山登りの素敵な場面の一つだ。

 大船林道に出たところからやっと雨が上がり、また、カメラを出すことができた。


 雨上りの新緑は、とてもいい感じを出している。


 咲き始めたばかりの「ヤマアジサイ」?


 15:55 体中ずぶ濡れになりながら、ようやく登山口まで戻ってきた。


 で、いつもの馬子草温泉「きづな」で汗を流して帰福した。


 今年もミヤマキリシマは、期待を裏切らなかった。大満足の山登りになった。
 来年もまた会えますように!







 
 

コメントを投稿