よしべや自然博物館

2022年11月の月蝕を契機に電視観望を始めました。
通信販売とSNS頼りに頑張ります。
天文初心者の悪戦苦闘の記録。

電視観望の記録164(さんかく座銀河 HⅡ領域NGC604他)

2023-09-24 05:00:00 | M天体

さんかく座 HⅡ領域 NGC604、NGC592、NGC595、ICl42、ICl43、他

画像①M33周辺

さんかく座銀河M33を130PDSで電視観望、丸く写っているか星像チェックしていて、画像②の『1』に気づく、恒星ではない、銀河でもなさそう、何?よく見ると、他にも恒星でないものがいくつか写っている(画像②、番号は気づいた順)。特に『1』は赤い四角がよくわかる(画像処理へたくそで赤い色消えました(^^; )。

画像②電視観望中に気づいた天体
ASIAIRのアノテーションはM33の表示のみ、スカイアトラスの写野(画像③)には、2つのIC天体が表示されているが、『1』には該当していない。

画像③スカイアトラスによる写野

観望終了後、fitsファイルをAstapに読みこみ、アノテーションをかける(画像④)。
 
画像④Astapによるアノテーションの結果(該当部分周辺、ブログへのアップ時に縮小で、文字が読めなくなるので、その部分追加記入)

画像②と④を照合して、天体名がわかる。

画像⑤電視観望中に見えた天体名
 
各天体を検索して調べると、『1~5』はいづれもM33のHⅡ領域(厳密には、NGC592はHⅡ型放出星雲との記載があった)。私たちの天の川銀河で言えば、オリオン大星雲M42のようなもの。さらにNGC604は有名天体。その理由は、局所銀河群(天の川銀河、アンドロメダ銀河を含む銀河の集まり)の中で、もっとも明るいHⅡ領域の1つとのこと。M42の約6000倍以上明るく、もしNGC604がM42と同じ距離にあるとしたら、金星なみの明るさで見えるらしい(Wikipediaより)。なお、最大直径はM42の可視部分(満月より大きい)の40倍、どでかい金星が見えるということになりそう。これ、凄くないですか。
 
なお、検索はNGC604・595は日本語Wikipediaでヒット。NGC592は英語版Wikipediaでヒット。IC142・143はIn The Sky.orgでのヒットであった。
 
画像④と画像①を照合して、写っている天体は、すべて書き入れるつもりではじめたが、このへんで力尽きた。(^^;
 
しかし、たまにこんな感じで未知の天体を発見した気分になれるのも電視観望の楽しさかもしれない。

 
参考資料

1)中西昭雄著「メシエ天体&NGC天体ビジュアルガイド」誠文堂新光社

2)浅田英夫著「エリア別ガイド 星雲星団ウォッチング」地人社館

3)早水 勉著「The Book of The Starry Sky 星空の教科書」技術評論社

4)渡邉耕平著「電視観望 実践ガイドブック Ver 1.1」株式会社サイトロンジャパン

5)JUNZO著「アンドロメダ銀河かんたん映像化マニュアル」日本実業出版社

      銀河星雲マニア~JUNZO氏が立ち上げた著書と連動したWebsite

6)渡邉耕平著 根本泰人監修「月・惑星撮影 実践ハンドブックVer1」サイトロンジャパン

7)さんかく座 - Wikipedia

8)さんかく座銀河 - Wikipedia

9)NGC 604 - Wikipedia

10)NGC 592 (HⅡ型放出星雲)-英語版 Wikipedia

11)NGC 595 - Wikipedia

12)IC142 (HII region)~In The Sky.org

13)IC143 (HII region)~In The Sky.org

14)HII領域 - Wikipedia

 

電視観望の記録等関連Blog

01)電視観望の機材07(機材一覧表

02)電視観望の記録149(アンドロメダ座 M31、M32、M110、NGC206) 

03)電視観望の記録150(ぎょしゃ座 M38散開星団+M31他)  M33 1stショット

04)電視観望の記録155(さんかく座 M33銀河)

05)電視観望の覚書008(天体カタログ M、C、Sh、Cr、Mel)

 

2023年9月19日午後10時頃、晴れ(所々雲)
メダカ部屋観測所
さんかく座 M33銀河、NGC604、NGC592、NGC595、他
13OPDS+ASI585MC+赤道儀化AZ-GTi+ASIAIR Plus32G+UV IR-Cutフィルター+iPadmini6
Raw8、Area3840x2160、Gain=252、Exposure=3s×60frames、33.0°C、ライブスタック
iPadmini6上でスクショ
Affinity Photo2で画像処理
『AIで写真高画質』アプリon iPad mini6で、AIノイズ処理
『写真』アプリで、各調整など
Astapによるプレートソルブ、Deepsky Annotation、jpeg保存。(画像④)
Neat Image V9 on WindowsによるAIノイズ処理(画像④)
Microsoft フォトによる画像調整等(画像④)


(覚書)2023/9/25『Pinwheel Galaxy=回転花火(風車)銀河』
画像④Astapのアノテーションには、M33/NGC598/Pinwheel Galaxyの文字があった。『Pinwheel Galaxy』を、はじめは少数の銀河の愛称と理解していたが、Astapで、棒渦巻銀河にアノテーションをかけるとPinwheel Galaxyの文字がよく現れ、棒渦巻銀河に赤い斑点があるのが、回転花火銀河?と印象が変化してきていた。そして私のような初心者の画像には現れない赤い斑点とは何か?どうしたら映像化できるのか?長時間の撮影?と疑問が生じていた。
秋の代表的な天体の1つM33さんかく座銀河、ブログやX(ツィッター)でもよく取り上げらている。そして、昨日、タイミングよくXで撮影時間10時間の大作M33が流れてきた。赤い斑点のついたM33。拡大して見る。赤い斑点の部分が画像②のHⅡ領域(=水素の赤い光の領域=恒星生成領域)に一致!回転花火銀河の赤い斑点は銀河内のHⅡ領域(全部では無いにしても)ということが分かった。初心者1つ賢くなった。(^_^)