「もうたべれなーい」
夕食。モモコは皿に盛られた肉じゃがにほとんど手をつけず、ご馳走様を宣言しようとしている。前まで「すごいぞジャガイモ~ ぽてーとー」なんて言いながら喜んで食べてたのに、、、最近は嫌いな食べ物の一つになっているようだ。時期的なものかなぁ。
子供の食べ残しがひどいとき、他のおうちではどうしてるのだろうか?我が家では普通に定番の『もったいないお化け』の登場となる。
でるよでるよ『もったいないお化け』が~ とモモママと私。
するとちょっとジャガイモを食べて、
「これででない?」
どうやら『もったいないお化け』もマンネリ化して、その期待した効果を発揮しなくなってしまった。しかたない今日はもっと踏み込んでみるか。
モモコの後ろの窓を見ながら、
私「あ、もったいないお化けがのぞいてる」
いつもは家まで来ないはずの『もったいないお化け』の初登場に、モモコにはなかなかの衝撃であった様子。ジャガイモやタマネギをガツガツと食べ始めた。
ちょうどいい機会なので少し創作しておいた。
「もったいないお化けはな、モモちゃんじゃなくて、むしろパパとママを連れていっちゃうねんで」
モモちゃん一人になっちゃうよ~
自分が連れて行かれると思っていたモモコはさらにびっくりしたのだった。パパとママはどこに連れて行かれるのかな?それはな。。。
残り物のいっぱいある国に連れて行かれてな、他にも連れてこられたお友達のパパやママがいて、一生懸命残されたジャガイモやタマネギやニンジンやピーマンを食べてるねんで。食べても食べてもみんなが残すから、なかなか減らなくて家に帰れないよ。モモは一人でちゃんと待ってられる?
焼酎に酔っていたが、自分の創作にも酔いかけた。
気が付くと、モモコは肉じゃがを口いっぱいにほおばっている。
よしよし。
と思った直後、ゲホゲホ!!うげ~。
元の皿にお戻しになった(;´_`;)
飲み込まずに口に入れまくったんか・・・。
「もったいないお化けでる?」
涙目のモモコ。(←泣いてるわけではない)
もういいよ、でないでない。今度は残さず食べようね。
「ごちそうさまでした」
ちょっと言い過ぎたかと反省していたところ、テーブルから離れたモモコの一声。
「ミカンたべたーい」
な、なんですと!!
いでよ!!『もったいないお化け』
再び創作モードに入ろうとしたが、口から戻された肉じゃがを眺めてると何も浮かんでこなかった。
『もったいないお化け』撃沈の巻きでした。