百姓通信

自然と素直に向き合い、全身で風を感じて私は百姓しています。
①土づくり②循環型③無農薬・無化学肥料④永続性を大切に!

直売所

2009-07-16 20:26:17 | 農業
全国で約1万3000カ所あると言われる農産物直売所の中で異例の価格設定方法を採用して売り上げを伸ばし、全国の農業関係者の注目を集めている直売所が茨城県つくば市にある「みずほの村市場」だという。
特徴は、価格が多少高くても「ここでしか買えない」と利用客が思うほど品質の良い農産物を取り揃えていることのようだ。
高い価格の維持と品質の良い農産物の供給・・・それは簡単なようで最も難易度が高い。
そのために、みずほでは独自のルールを持つ。
そのルールのひとつが「後から参入する農家は、先に参入していた農家と同じか、それ以上の価格をつけなければならない」というもの。通常、茄子2個を百円で販売していると、どうも次に参入してくる農家は価格を自ら下げがちになる、そういう風潮をこのルールで是正し、価格が高いためその価格に応じた質の追求を農家に求めているのというだ。
質の競争を促す仕組みには、もうひとつある。それはノルマ制度だ。
年間の販売目標と最低販売額をあらかじめ設け、基準を上回った農家には報奨金を出す一方、下回った農家からは罰金を徴収する。このルールは単純なようだが、ひとつ目のルールと微妙に関連し、農家は目標予算を達成するためには新しい品種の栽培やより質の高い農作物の栽培に力を入れざるをえなくなる。
また、販促の面では特別なことはしていないという。力を入れていることは1つだけで、それは「試食」だそうだ。農作物は従来から、カタチや色、大きさによってのみ選択されていた。本来あるべき姿は農作物の本来もつべき力である、味であり、栄養であり、その点でスーパーとの差別化を図ろうとするものであり、そうすることで「野菜のおいしさ」に改めて関心を持たせる工夫をしている。
課題としては、このルールだと規模の拡大がなかなかかムーズに進まないということだと思われるが、企業の規模が小さくても、品質を重視する顧客層にターゲットを絞ったビジネスを確立できれば、事業の将来性はあり、こんなカタチを地方都市に拡大していくことは可能なのだと思われる。