自然農法を行っている方からみると、やはり肥料や農薬を多投する近代農法は土を痛めつけてきたようだ。この痛めつけられてきた土を元に戻すには4,5年はかかるという。しかし、元に戻った土は、しっかり植物を育む大地となり、いろいろ人が世話を妬かなくっても自然と美味しい野菜が・・・。
なんとも夢のような話だが、自然とはそういうもので、その自然とうまく付き合っていく術を我々は持たなくてはならないはずなのに、やはり頭で理解しようと思ったり、早急に事を進めようとすることで失敗をするようだ。
自然界は人間に全てが理解できるものでは決してなく、人間は自然の中の一部であることにもっと理解を深めるべきで、自然に任せる、自然に委ねる寛容さ(ここでは謙虚さの方が適切な表現かもしれないが)を持つことが大切なのだろう。
例えば「草は何故、生えるのか」を悩むよりは「何故、草が生えないのか」を悩む方が自然なことだし、草が生える環境(自然の本来ある姿の中で)でどう農業が営めるかを考える方が正しい農のあり方なのだろう。
ということは循環型農業の継続は単なる繰り返しを意味しているのではなく、施肥する肥料の量の減少や環境負荷を如何に抑え、投下する労働力も削減するという理想的な農への近道を意味しているのではないかと思う。