くりぃーむソ~ダ

気まぐれな日記だよ。

よもよも

2023-11-13 06:11:11 | Weblog

やれほれ。

今朝はすっきり??

じゃないんだけどさ、

休日よりはいいわ。。

だっって昨日なんかさ起きて外見たら

雪5cmは積もってんだよ??

速攻ストーヴの電源オンにしたけど

そこからは当然1日中点けっぱだったXXX

とうとう来たって感じだけど

このなんか谷底に落とされる感じって

嫌いじゃないんだよね・・・。

人とのいざこざならそうはならないで

すぐ意地けてウツになるんだけどさ

自然とかに厳しく追いこまれると、

なんか体の中から訳のわからん力が

沸き上がってくるような感じがすんだよね??

っだからって、

(今朝)寒いもんは寒いわ・・・。

 

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王様の扉(36)

2023-11-13 00:00:00 | 「王様の扉」

「お父さんって、沙織ちゃんの?」と、ジローは困ったように言った。「沙織ちゃんを置いて、どこかに行っちゃったのかい――」

「わーん」

 と、両手で目を押さえながら、サオリはただ泣き続けるだけだった。
 マコトと顔を見合わせたジローは、相談するように言った。
「早く進みたいけれど、この子を置いてはいけないな」と、ジローの考えに賛成するように、マコトは小さくうなずいた。
「しょうがないよね。こんな小さな子、一人で置いていけないよ」
「――そうだな」と、ジローは言って、橋の上から周りを確かめた。「なにもないように見えるが、この子がいるんだから、近くに町があるはずだ」
「うん」と、ラジオを耳にあてたマコトが言った。「この辺に町があるみたい。中の人が、町ならこの近くにあるって、話しかけてくるよ」
「――」と、ジローはマコトの言葉を疑いつつ、ラジオから流れてくる放送を聞かせてもらった。

“――橋のみんなも、遊びに来てください。そこは、今も昔も楽しめる町ですよ”

 と、ボリュームを上げたラジオから、女性の声が聞こえた。
「橋のみんなって、もしかして――」と、ジローは言った。
「そうだよ」と、ジローの言葉にマコトはうなずいて言った。「ぼく達のことだよ、きっと。“あこがれの町”を出てからずっと、ぼくのことを励ましてくれてたんだから」
「ラジオの、この人がかい」と、ジローは疑うように言った。「どこで見てるんだ」
「そんなの、わかんないよ」と、マコトはラジオを元に戻すと、唇をとがらせて言った。「この女の人は、エスって言ってたよ。なんか、聞いてるぼくらの気持ちが通じるみたいなんだ」

“さあ。みんなサオリに力を貸してあげて。青騎士なら大丈夫、まだあなた達を追いかけてこないから”と、ラジオからエスが言った。“町はすぐそこよ。だけど、時間にだけは気をつけてね――”

 マコトが橋のたもとに戻って、周囲を探るようにゆっくり顔を向けていくと、手にしたラジオから“そっちだよ”と、まるで見えているかのように声が聞こえた。
 どこか自慢げにほくそ笑んでいるマコトを見て、ジローはまだ信じられないというように、どこか浮かない表情で唇を結んでいた。
「さぁ、もう泣かないで」と、ジローは膝を突くと、サオリと目線を合わせて言った。「みんなで沙織のお父さんを探してあげるから。一緒に町に行ってみようよ」
 ヒック……と、小さくしゃくりあげていたサオリは、肩を震わせながら目を開けると、ジローを見て大きくうなずいた。

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王様の扉(35)

2023-11-13 00:00:00 | 「王様の扉」


「わたし、沙織だよ」

 と、女の子はマコトに言った。「ケイコじゃないよ。沙織だよ」
「サオリっていうんだ」と、マコトは手を伸ばして言った。「ぼく真人。よろしくね」

「痛っ――」

 と、マコトは驚いて、出していた手をあわてて引っこめた。
 ジローが見ると、おとなしくサオリの肩に止まっていたカワセミが、どこから取りだしたのか、小さな体の半分はありそうな長い枝を咥えて、マコトが伸ばした手に打ちこんだ。
「なにすんだよ」と、マコトは引っこめた手をかばいながら、ジローの後ろに逃げこんだ。

「――あっちいけよ。こっち来んなってば」

 ジローを間に挟んで、必死で逃げ回るマコトを見て落ち着いたのか、カワセミはまたサオリの肩に止まって、おとなしくなった。
「この鳥は、沙織ちゃんが飼ってるのかい」と、ジローは訊いた。
 ううん――と、首を振ったサオリは言った。「青はね、わたしを守ってくれてるの」
「アオって、その鳥の名前なの」と、ジローは言うと、サオリはこくりとうなずいた。
「青はね、青騎士が来るぞって、わたしをからかってきた男の子を、追い払ってくれたんだよ」と、サオリは言った。
「――男の子って、こんなんじゃなかった」と、ジローの後ろに隠れていたマコトが、夢封児の物まねをして見せた。
 こくり――と、サオリはうなずいて言った。「わたしをいじめたら、青がやっつけてくれるんだから――」
「それは頼もしい用心棒だな」と、ジローはサオリに訊いた。「沙織ちゃんは、どこから来たの。この辺に、町はないのかな?」
 サオリは、ただ首を振るばかりだった。ジローはもしやと思い、じれったそうに舌打ちをするマコトを落ち着かせながら、それとなくサオリに質問を投げかけたが、なにひとつ答えは返ってこなかった。
「沙織ちゃんは、この辺の子じゃないんだね」と、ジローは言うと、サオリはようやく「うん」と、大きくうなずいた。
「帰り道がわからないなら、お兄ちゃん達も一緒に探してあげるよ」と、ジローは言った。

「あのね。お父さんがいないの……」

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