やれほれ。
あせったわ・・・。
昨日あんま乗り慣れない車で出張でかけたんだけど、
前の日に降った雪が溶けて道路ぐちゃぐちゃ。。
前走ってる車が泥跳ねてフロントガラスも
ベトベト。。
こんな時はウォッシャー液でしょ??
ボタン。
??
どこにあんの??
ウォッシャー液切れてんのかと思ってコンビニに急いだんだけど、
あれこれいじってて不意に
プシュ。。
あれれ??
ウォッシャー液出んじゃん。
あれれ??
慣れない車は運転するもんじゃないわXXX
やれほれ。
あせったわ・・・。
昨日あんま乗り慣れない車で出張でかけたんだけど、
前の日に降った雪が溶けて道路ぐちゃぐちゃ。。
前走ってる車が泥跳ねてフロントガラスも
ベトベト。。
こんな時はウォッシャー液でしょ??
ボタン。
??
どこにあんの??
ウォッシャー液切れてんのかと思ってコンビニに急いだんだけど、
あれこれいじってて不意に
プシュ。。
あれれ??
ウォッシャー液出んじゃん。
あれれ??
慣れない車は運転するもんじゃないわXXX
6 希望の町
ジロー達は、長かった山道を抜け、“希望の町”にやって来た。
途中、希望の町を見下ろす高台があった。低い谷の間にある町は、町の中心部を流れる澄んだ川を挟むようにして、左右に広がっていた。ゆったりと流れる広い川には、橋がいくつも渡されているのが見えた。
「やっと着いたな」
と、ジローは独り言のように言った。
誰も返事をする者はなかったが、一人として、一番小さなサオリも、疲れたような表情を浮かべてはいなかった。眼下に見える希望の町は、耳を澄ませば元気な声が聞こえてきそうなほど、生き生きとした活気に充ちているのが、手に取るようにわかった。
誰かが合図をしなくても、みんなの足は自然と町に続く最後の道を歩き始めていた。
希望の町の入り口には、背の高い樫の木が二本並んで立っていた。『ここから希望の町』と書かれた古い看板が、少し右にかしげながら、二本の木の間に架けられていた。
入口から見る限り、希望の町は、麓の町と同じくらいの大きさのように見えた。しかし、高台から見下ろしたとおり、活気に溢れる町は、聞こえてくる音も、漂っている匂いも、色とりどりの装飾も、なにもかもが元気な生命力に満ちていた。
「なんか、圧倒されちゃうね」
マコトは、目をきょろきょろさせながら言った。
「迷子にならないように、気をつけなよ」と、ジローは振り返りながら、上着の端をつかんで離さないサオリに言った。
「――」と、ぐっと唇を引き結んでいるサオリは、難しい表情をしたまま、小さくうなずいた。
「大きな町だね」と、サオリと同様に難しい表情を浮かべているグレイも、目を泳がせて言った。「でも、鉄道とか、馬車は見あたらないね」
「えっ。自動車じゃなくって?」と、マコトは驚いたように言った。
「自、動車? って――」と、グレイはマコトの顔を覗きこむように言った。「新しい乗り物があるの……」
真剣な顔をしているグレイの様子に驚き、戸惑ったマコトは、黙ってジローの顔を見上げた。
「自動車なら知っているが、この町の道で走れるほど、小さな乗り物じゃないぞ」と、ジローは言って、わずかに肩をすくめた。
「えっ」と、きょとんとしたマコトは、ジローに言った。「自動車って、このくらいの道でも、走れるよね」
「自動車だろ」と、目をぱちくりして言うジローの表情を見て、マコトは大きくうなずいた。「――そりゃ、走れるさ。自動車だもんな」と、ジローは硬い表情をして言った。
「へぇ。見てみたいなぁ」と、グレイがうらやましそうに言った。
「――」と、こくりとうなずいたグレイは、ジローに言った。「ありがとう。それにしても、ジローの言うとおり、急に強くなった気がする」
「青騎士は、倒されれば倒されるほど、次に現れる時は強さを増しているらしい。だが、まだらな色の騎士は、おれ達とは初見のはずなのに、既に一度倒されているかのように、強さを増していた――」
「最後の騎士が狙っていたのは、沙織に間違いないよな」と、ジローはマコトになぐさめられているサオリを見ながら言った。「おれとマコトの二人と出会う前に、沙織はどこでなにをしていたのか。本人に訊いてはみたが、本人もよくわからないらしいんだ」
「その間に、なにかがあったんだろうね」と、グレイはみんなの元に歩き始めた。グレイの言葉にうなずいたジローも、その後ろについてみんなの元に向かった。
――――
五人は、王様の城に一番近い町、“希望の町”にやって来た。