防府天満宮西側の鳥居
文化二年と刻まれている。1805年、江戸幕府がロシアとの通商を拒否した年であり、214年経とうとしている。鳥居の上に石が乗っている。鳥居に石を投げて乗せようとするのは長州だけの習慣だろうか。願掛けであって、危ないとも思うが咎める風もない。そういえば元乃隅稲成神社の鳥居の上部に付いているお賽銭箱も同じ発想なのだろう。投げて入れようと遊んでみたりする。
214年ものあいだに数えきれない人がこの鳥居をくぐった。楽しい気持ちでくぐった人もいれば、そうでもない人もいだだろう千差万別、悲喜こもごも限りなく、だからここに来たいのであろうか。日々の喜怒哀楽などあたりまえのもので、繰り返され、闘ったり流したりされてきた品物なのだと思う。大した悩みもないのだが。
昨年、復元なった奈良興福寺中金堂に行っては見たが、少しも親しみを思わなかった。百年後に詣でていればそうではなかったかもしれない。
正面の鳥居
毎月25日は古物市。
レプリカだか何だか、暖かな日和の雰囲気にほださればかされたまま、天保小判を千円で買ってしまった。