玄関前の小さな花壇に、
またもや草ベビーが芽生え蔓延る気配だったので、
何気なくちょこちょこ摘んでいたら、
「あら、愛子ちゃん、きれいにしてるね。」
と背中から声。
「いえ、ちょっと草が生えて・・」
と答える隙もなく、
◆1
「うちなんか、おとーさんがやるから、やったことない。」
とにっこり。
向こうは私の名前を知ってても、こっちは顔しか知らない。
はあ?
そんなの、聞いてねーし。興味ねーし。
おとーさんて言うのは、夫のことだ。
都会じゃ、うちのパパと言うが、田舎じゃ、おとーさんと言う。
私も無言でにっこりして見せ、やり過ごすつもりが、
◆2
「隣のそこの道、愛子ちゃんが刈った?」と聞く。
「いえ、私じゃなく、隣りの●●さんが。」
「愛子ちゃんが頼んで刈ってもらった?」
「いえ、頼んでないけど。」
「おや、良かったねえ。おとーさん居なくても、そういうのあると。」
内心、ムッ。
何言いたいんじゃ、このオバハン。
わざわざ立ち止まって、ケンカ売ってんの?
① 隣りの●●さんはバツ2の1人暮らし男性70歳手前。
② 道は我家の敷地ではないから、草刈りの義務は私にはない。
③ 道は我家と隣家の横にあり。草ボウボウが目障りなのは両家だけ。
④ 道の8割は隣家の横にかかる。うちは残り2割分。
⑤ 我家横の分を私が刈った事もあるが、非常にしんどい。
⑥ ●●さんはついでだからと、草刈機で全部刈ってくれる。
⑦ そのたび私は●●さんに、お礼のビールや食べ物を持っていく。
⑧ オバハンは全然違う場所に住んでる。
このオバハンに何が関係あるんだ。
「はい、助かります。」 ←能面の笑顔
「愛子ちゃんは、いつも好きにやってられるし、いいねえ。」
は? どゆ意味??
私の何を知ってるの?
心の中で、
オバハンの顔面に強烈グーパンチ!!
ボコボコボコッ! ←心の中でボディブロー
早く立ち去ってよ!!
これは何ハラ?
夫無しハラスメント?
しかも、全く関係ない人から??
田舎の人間て、ほんと怖い。
めちゃくちゃ余計なお世話でござりんす。←なぜか花魁言葉
◆1のようなことは、よくある。
お米の精米なんか、うちはおとーさんの仕事だしぃ、とか、
高い所なんか、重い物なんか、虫なんか、税金の支払いなんか、
も、ありとあらゆる「そんなの夫の役目だから〜ん」
けっ、うっさいんだよ、うちは全部私の役目なんだよ。
でも、わたくし、知ってますわ。
そんなに皆様が幸せじゃないことくらい。
五臓六腑に染み渡る発酵した夫婦ストレスに耐えてること。
「うちなんか、おとーさんがやるから。」
言う側はほくそ笑むが、聞く側も実はほくそ笑んでる。
2人の不自由を耐えるか、1人の自由を耐えるか。
歳を経るごと、離婚は無益と悟って、不自由を善とする。
◆2については、長くなりそうだから、やめた。
バカみたい。
時間潰してないで、ゆーちゃんと海行くわ。