ゆめ未来     

遊びをせんとや生れけむ....
好きなことを、心から楽しもうよ。
しなやかに、のびやかに毎日を過ごそう。

護られなかった者たちへ 人から受けた恩は別の人間に返しな。でないと世間が狭くなるよ

2021年08月31日 | もう一冊読んでみた
護られなかった者たちへ/中山七里  2021.8.31  

    「変な臭い、お気づきになっていますか」
    「ええ、これはいったい何の臭いなんですか」
    「貧困の臭いです」


「きょうの料理」を見ていたら、

  映画化で話題急上昇! あなたに この物語の犯人は わからない。
  導き出される切なすぎる真実とは..........


なる、広告が掲載されていた。

2018年出版。見落としていた。読んでない。早速、読みました。

  『 護られなかった者たちへ 』 

面白かったし、考えさせられた。
最近の日本の政治、社会の現状を見れば目に付くのはこんなことばかりだ。

生活保護に関する」話だ。
生活保護申請者とそれを審査する福祉事務所の役人のそれぞれの生き方の問題。
制度を利用して甘い汁を吸おうとする者と本当に生活保護が必要なのに認められない者の矛盾。
国の政策。国や役所は、生活保護受給者やその申請者をどのような目で見ているのか。
切ない話でした。

「あなたに、犯人はわからない...........」は、利根勝久が刑務所から出所して直ぐに、あのような好都合な殺人実行場所を見つけるのは不可能だ。だとすれば登場人物から“彼”しかない。




 「全くあんたら公務員ってのは本当にタチが悪いな。面倒なことや難しいことは後回しにして、簡単なこと成果が見えることから手をつけようとする。税金は取りやすいところから取る。年金はうるさいところから支給する。犯人を逮捕する前に家主のわたしを逮捕するなんて、言語道断だぞ」

 「まさか、戦時中ならいざ知らずあなたみたいに若い人が餓死の現場をご存じなんですか」
 「生活保護の現場は戦争中とあまり変わらないような気がします」
 年に不相応な物言いだった。
 「生活保護受給者がケースワーカーの指導に従わなかったり不正受給が発覚したりすると生活保護が打ち切られるケースがあるんです。自業自得と行ってしまえばその通りなんですが、今まで生活保護で何とかやってきた人間が、唯一の収入源を断たれて生きていけるはずがない。打ち切られた人の何人かは食うや食わず、しばらくは水だけで生活します。やがて栄養失調で動くこともできず、水さえ飲めなくなる。そして飢餓と脱水症状に襲われます。近所の人から異臭がすると連絡をもらって担当者が駆けつけると……後は言わずもがなです」


 「他人の世話になるのは嫌だ。食い詰めても、なるべく国に頼りたくない……高齢者の中には、まだまだそういう方が多いんです。美徳と言えば聞こえはいいのでしょうけど、わたしたちにしてみれば痩せ我慢もいいところです。我慢に我慢を重ね、そしてとうとう万策尽きてから窓口へやってくる。その頃には栄養失調の一歩手前、担当者を罵倒する元気はあっても、闇討ちするような体力も気力も残っていない。嫌な話ですが、自分で首を括るくらいです。絶望というのは、人間からそんな力まで奪ってしまうものなんです」
 悲惨な言葉が胸に刺さる。


 「でも、景気が悪かったら、人を雇いたくても雇えないでしょう」
 経済原理だけで言えば確かにそうだろうな。しかし、社会貢献なり社会保障は不景気の時ならば余計に機能しなけりゃいかん。景気がよくなる時には富裕層から恩恵を受けるが、不景気の時は逆に低所得の人間から割を食う。景気なんて軽々しく言うが、その影響で下層の人間は冗談でも何でもなく死んでしまう。いったい何のための社会保障なのかね。そんな事態に機能しないような社会保障なんぞ、絵に描いた餅にすぎない」


 「貧困は不幸しか生まない。それは人も社会も同じだ。貧困を防ぐには、誰もが働いて、その給金で生活できるようにするのが一番だと思っていた。だが、ここのところの不況はこんな年寄りの経験など霞んでしまうくらいに深くて暗いらしい。保護司としてこれを言うのは敗北宣言のようで口惜しいが、わしらがいくら尽力しても、病んだ心までは治すことができない。そして病んだ者は己が病んでいることさえ知らずに、また同じことを繰り返す。刑務所へ戻っても同じ病人の集まりだから治るはずもない」

 「お婆ちゃんの世代は、二言目には世間に迷惑をかけるからって言うけど、それは違うんだからね。生活保護というのは、税金っていうのはあんたみたいな人たちを掬い上げるためにあるんだ。それ以上に税金の真っ当な使い道なんてないんだから」

 護られなかった人たちへ。どうか声を上げてください。恥を忍んでおらず、肉親に、近隣に、可能な環境であればネットに向かって辛さを吐き出してください。何もすることがなくて部屋に閉じ寵もっていると自分がこの世に一人ぼっちでいるような気になります。でも、それは間違いです。この世は思うよりも広く、あなたのことを気にかけてくれる人が必ず存在します。わたしも、そういう人たちに救われた一人だから断言できます。
 あなたは決して一人ぼっちではありません。もう一度、いや何度でも勇気を持って声を上げてください。不埓な者が上げる声よりも、もっと大きく、もっと図太く」


 「世話になったな」
 礼を言ったが、けいはにこりともしない。
 「ちゃんと診てもらうよ。それよりひと晩泊めてもらったのと夕飯ご馳走してくれたお礼なんだけど……」
 最後まで言わせてもらえなかった。
 「ああ、もう最近の若いヤツってのは人の厚意までカネで返そうっていうのかね」
 「いや、そんなつもりは」
 「人から受けた恩は別の人間に返しな。でないと世間が狭くなるよ
 「どういう理屈だよ」
 「厚意とか思いやりなんてのは、一対一でやり取りするようなもんじゃないんだよ。それじゃあお中元やお歳暮と一緒じゃないか。あたしやカンちゃんにしてもらったことが嬉しかったのなら、あんたも同じように見知らぬ他人に善行を施すのさ。そういうのが沢山重なって、世の中ってのはだんだんよくなっていくんだ。でもね、それは別に気張ってするようなことでも押しつけることでもないから。機会があるまで憶えておきゃあ、それでいい」


    『 護られなかった者たちへ/中山七里/NHK出版 』



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パティスリー シー

2021年08月30日 | しあわせかんじるあまいもの
Patissearie SHiiiii  岐阜市西野町 2021.8.30

岐阜市西野町に2021年4月に開店した 『 Patissearie SHiiiii 』 に行ってきました。



こぢんまりとしたお店。シンプルなデザイン。
ショーウィンドは、一列。



    ケーキの化粧箱も、お店の顔。
    お店と同様のシンプルさ。



  シャインマスカットショート/いちじくのショートケーキ



  栗ロール/スコーン/ミルフィーユ/チーズケーキ



お店のお奨めは、「 モンブラン 」。 しかし、現在は販売を中止しています。
秋になったら、また、販売を再開するとのこと。

ショートケーキは、甘さ控え目。 シャインマスカットといちじくの果物の美味しさを生かした素適な味です。
大きな栗の入った栗ロールは、甘めのケーキでした。
チーズケーキは、何度でもリクエストしたい美味しいケーキです。



                『  Patissearie SHiiiii  』

                住所 岐阜市西野町7-2
                TEL ( 058 ) 201 - 1743


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日経平均、25日線をにらんで方向感に乏しい展開か

2021年08月29日 | 捕らぬ狸の経済


 8月27日
 日経平均 2万7641.14円(-101.15円)
 TOPIX 1928.77(-6.58)
 出来高 8億6985万株
 長期金利(新発10年国債) 0.020%(+0.005)
 1ドル=110.10円(0.06円高)


8月23日 2万7494円  9億4416万株 2兆3103億円
8月24日 2万7732円  9億5942万株 2兆3378億円

8月25日 2万7724円  9億1254万株 2兆1187億円
8月26日 2万7742円  8億6075万株 2兆0060億円
8月27日 2万7641円  8億6985万株 2兆1135億円

■株探ニュース 2021.8.28
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今週の【早わかり株式市況】大幅反発、週前半は前週の反動高も後半伸び悩む

今週の相場ポイント

1.日経平均は2週ぶり大幅上昇、新型コロナや政局不安のなかも買い戻し優勢に
2.週初は480円高と急反発、全体の9割近い銘柄が上昇する全面高商状となる
3.週前半は国内に買い手掛かり少ないものの欧米株高やアジア株高などが追い風
4.半導体製造装置関連が買われ全体指数に貢献、週末は海運株の上げ足が際立つ
5.週末はパウエルFRB議長の講演を控え見送り、アフガン地政学リスクも意識


週間 市場概況

今週の東京株式市場は日経平均株価が前週末比627円(2.32%)高の2万7641円となり、2週ぶりに大幅上昇となった。

今週は引き続き新型コロナウイルスの感染拡大や政局リスクなどが警戒されたが、前週の反動で週前半に大きく買い戻されリバウンドに転じた。
ただ、週末はジャクソンホール会議でのパウエルFRB議長の講演を見極めたいとの思惑から手仕舞い売りで軟調だった。


週明け23日(月)は日経平均が3営業日ぶりに急反発。
前週後半の下げで値ごろ感が生じていたことから、押し目買いや空売りの買い戻しで480円高の大幅上昇となった。
アジア株の上昇なども追い風に全体の9割近い銘柄が上昇する全面高商状に。

24日(火)は前日の欧米株市場の上昇を引き継いで先物主導で続伸。
半導体製造装置関連などハイテクセクターに物色の矛先が向かい全体指数を押し上げた。

25日(水)は前日の米株高を受け朝方は買い優勢で始まったものの、その後は値を消す展開に。
下値も固く、結局わずかに前日終値を下回って着地した。

26日(木)は前日同様に狭いレンジでのもみ合いとなり、大引けは小幅ながらプラス圏で引けた。
米株市場でナスダック総合指数やS&P500指数などが過去最高値を更新したことは追い風となったが、新型コロナ感染拡大が経済に与える影響や政局不安が上値を重くした。

そして週末27日(金)はジャクソンホール会議でのパウエルFRB議長の講演を前に買い手控えムードの強い地合いとなった。
アフガニスタンの首都カブールでの爆破テロを受け、地政学リスクも意識されている。
ただ、朝方の売り一巡後は徐々に下げ渋る展開となった。
後場寄りにいったん下げ幅を広げたものの、その後は底堅さを発揮した。
業種別では海運株の上昇が際立った。


来週のポイント

新型コロナ感染拡大による経済への影響や政局リスクが意識される中、週末にかけて伸び悩んだだけに、来週は底堅いながらも方向感に乏しい展開になりそうだ。

重要イベントとしては、国内では31日朝に発表される7月の有効求人倍率と鉱工業生産や9月1日朝に発表される4~6月期法人企業統計調査が注目される。

海外では31日発表の中国8月製造業PMIや9月1日発表の米国8月ISM製造業景況指数、2日発表の米国7月貿易収支、3日に発表される米国8月雇用統計に注視が必要だろう。


日々の動き(8月23日~8月27日)

8月23日(月)  急反騰、米株高やアジア株の上昇で全面高
        日経平均 27494.24(+480.99)  売買高9億4416万株 売買代金2兆3103億円

8月24日(火)  続伸、欧米株高を受けリスク選好の買い継続
        日経平均 27732.10(+237.86)  売買高9億5942万株 売買代金2兆3378億円


8月25日(水)  3日ぶり反落、朝高も利益確定売りで値を消す
        日経平均 27724.80(-7.30)  売買高9億1254万株 売買代金2兆1187億円


8月26日(木)  小反発、半導体関連や景気敏感株の一角が買われる
        日経平均 27742.29(+17.49)  売買高8億6075万株 売買代金2兆0060億円


8月27日(金)  反落、ジャクソンホール会議を前に様子見姿勢
        日経平均 27641.14(-101.15)  売買高8億6985万株 売買代金2兆1135億円


セクター・トレンド

(1)全33業種中、29業種が上昇
(2)値上がり率トップの郵船など海運をはじめ日本製鉄など鉄鋼、住友電など非鉄といった景気敏感株が買い戻された
(3)トヨタなど自動車、東エレクなど電機、ダイキンなど機械といった輸出株は大幅反発
(4)楽天グループなどサービス、住友不など不動産、JR東日本など陸運といった内需株も総じて高い
(5)オリックスなどその他金融、野村など証券、第一生命HDなど保険といった金融株も堅調
(6)大ガスなど電力・ガス、武田など医薬品といったディフェンシブ株は低調


【投資テーマ】週間ベスト5 (株探PC版におけるアクセス数)

1(15) デジタルトランスフォーメーション  生命力満点の「DX関連好望株」5連弾
2(1) 半導体製造装置
3(7) 医療用ガス  コロナ医療強化を担う救世主株リスト
4(3) 海運
5(2) 再生可能エネルギー
※カッコは前週の順位

  株探ニュース(minkabu PRESS)



■フィスコ 2021.8.28
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国内株式市場見通し/米雇用統計前に再び様子見ムード、米中経済指標にも改めて注目

週初から大幅反発もその後一進一退

今週の日経平均は反発。
前の週末に金融緩和縮小に積極的だったダラス連銀のカプラン総裁が新型コロナウイルス
変異株(デルタ株)の感染状況次第では、自身の緩和縮小の考えを変更する可能性を示唆
したことで、早期の緩和縮小への警戒感が後退。
米株式市場が反発した流れを受けて、週明け23日の日経平均は480.99円高と大幅に反発し
た。
22日に行われた横浜市長選において菅首相が支援していた小此木氏が敗北したことについ
ては、政権求心力の低下を挽回するために今後大胆な経済対策が打たれるのではとの期待
感から、むしろ相場にポジティブに働いたとの指摘があった。

24日も戻りを試す展開が継続。
食品医薬品局(FDA)が米国内で初めてファイザー・独ビオンテック製の新型コロナワ
クチンを正式承認し、今後接種が一段と進むとの期待感から週明けの米国株が上昇したこ
とが追い風となった。
軟調が続いていた原油先物相場が大幅に反発したことも後押しし、日経平均は237.86円高
と続伸。

週半ば25、26日にかけては、27600~27800円台でのもみ合いが続いた。
ワクチン接種進展への期待感や原油先物価格の上昇、連日のナスダック総合指数の史上最
高値更新など、米国での好材料が引き続き相場を下支えした一方、日経平均の27800円台
では戻り待ちの売り圧力が根強かった。
また、27日に開催される米経済シンポジウム「ジャクソンホール会議」を前に様子見ムー
ドも強まり、こう着感を強めた。

週末の27日は売り優勢の展開。
ジャクソンホール会議を目前に控えるなか、複数の地区連銀総裁が年内の緩和縮小開始を
支持したことで改めて早期緩和縮小への警戒感が台頭。
空港での爆発を受けてアフガニスタンを巡る地政学リスクが再浮上したことも重しとなり、
金融政策イベントを前に利益確定売りを誘った。
日経平均は朝方一時261.06円安の27481.23円まで下げ幅を拡げる場面が見られた。
ただ、中国上海などアジア市場の堅調推移を受けて、すぐに下げ渋ると、その後は手掛か
り材料難のなか、27600円台でのもみ合いが続いた。


週初反発も手控え要因は継続

来週の日経平均は週初上昇スタートも28000円手前に上値の重い
展開か。
注目のジャクソンホール会議でのパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の講演は、
年内の量的緩和縮小(テーパリング)開始が適切となる可能性に言及したものの、緩和縮
小のタイミングやペースが利上げを示す直接的なシグナルにはならないとし、利上げには
引き続き慎重な姿勢を示した。

想定線とはいえイベントを無事に通過したことやFRBのハト派スタンスが確認されたこ
とで、週初はあく抜け感から上昇して始まりそうだ。
ただ、景気減速懸念や新型コロナ感染動向、近く控える自民党総裁選や衆議院議員選挙な
ど、これまで日本株を手控える理由になってきた要素が消えたわけではない。
日経平均は心理的な節目の28000円に近くづく場面では上値が重くなりそうだ。


週末にはFRBの金融政策方針を決める上で重要な8月米雇用統
計が控えている。
テーパリングについては相当に織り込み済みとはいえ、史上最高値圏で推移している米国
株にとっては、テーパリング開始の時期に関する思惑で神経質になりやすい。
米国株の動向の影響を受ける以上、日本株も雇用統計を前に様子見ムードが強まりやすい
だろう。
日経平均など指数はレンジ相場となり、小まめな逆張り戦略が功を奏しそうだ。

そのほか、米中の経済指標が多く発表される。
中国では国家統計局が発表する8月製造業/非製造業購買担当者景気指数(PMI)のほ
か、民間版の8月財新製造業PMIが、米国では米サプライマネジメント協会(ISM)
が発表する8月の製造業/非製造業景況指数などが予定されている。
米中の経済指標の下振れ傾向を受けて景気減速懸念が強まってきたこれまでの経緯を踏ま
えれば、注目度は今まで以上に高い。
仮に中国製造業のPMIが好不況の節目である50を割り込むとなると、中国の景気動向と
特に結びつきが強い機械株などにとっては更なる重しとなるだろう。
米ISM製造業景況指数も、前月比で鈍化が続けば、広く景気敏感株の売りにつながりそ
うだ。


幕間つなぎでアフターコロナ

日本国内の新型コロナ新規感染者数は8月半ばをピークに鈍化し
てきたとみえる兆候が出てきている。
社会的にはピークアウトを議論するのは時期尚早だろうが、株式市場では早くも転換点と
して捉えられそうだ。
直近では、米国でのワクチン接種進展への期待感もあり、今週は、陸運や旅行関連などア
フターコロナ関連銘柄が久々に動意づいていた。
来週も、米雇用統計を前に景気敏感株やハイテク株の売買が手控えられれば、消去法の選
択肢として、アフターコロナ関連銘柄に引き続き物色が向かうことが想定される。


米ISM、中国PMI、米雇用統計など

来週は30日に7月商業動態統計、31日に7月有効求人倍率、7月
鉱工業生産、中国8月製造業/非製造業PMI、米6月S&Pコアロジック・ケース・シ
ラー住宅価格指数、米8月消費者信頼感指数、9月1日に4~6月期法人企業統計、8月
新車販売台数、中国8月財新製造業PMI、米8月ADP全米雇用統計、米8月ISM製
造業景況指数、2日に米7月貿易収支、3日に米8月雇用統計、米8月ISM非製造業景
況指数などが予定されている。

  フィスコ


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荷札酒 月白

2021年08月28日 | さらにもう一杯の日本酒に酔う
加茂錦  新潟県加茂市 2021.8.28

お酒のラベルが、斬新です。
昔懐かしい “荷札”。
荷札酒 月白」 山田錦、精米歩合40%です。


                荷札酒 月白
                純米大吟醸 しぼりたて




ラベルには、「端麗で辛口」 とあるが、ぼくは豊かな味わいと深い余韻と表現したい。
味わい深いお酒です。
ラベルの説明に、「冷蔵保管での年単位の熟成にも適しています。」 とあるが、熟成させるとどんな景色をみせてくれるのか、興味が湧きますね。



お酒のデザインもすっきりと美しい。
蔵元のHPも素敵です。 www.kamonishiki.com
酒造りに真面目に努力されている姿勢がよく伝わってきます。

荷札酒は、いろいろと種類も豊富に醸されているようです。
機会があれば、次々と取り寄せてみたいと思います。


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中華風なす田楽  吉田勝彦

2021年08月27日 | お昼のおひとり様ご飯
ガツンと! なすおかず  吉田勝彦 2021.8.27

    なすを多めの油を熱したフライパンでじっくりと焼き、
    ピリ辛の甘みそだれをトロリ。
    中華ならではの、コクのあるなす田楽です。



                中華風なす田楽

なす” が、たくさんいただけて簡単な料理を。
甘みそだれを作れば、後はなすを焼くだけの、いたってシンプルな料理。
これこれ、ぼく向けではありませんか。 早速作ってみました。
甘みそだれは、もう少しゆるい方が良かったかなあ。
豆板醤は、レシピの1/5程に控え目に。 ぼくは、辛いのが苦手です。
トロリとしたなすが美味しい一品でした。

       きょうの料理 2021年7月号
       中華風なす田楽 : 吉田勝彦


  材料と作り方

  材料(2人分)
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    なす  3コ(240g)

    =A=
    みそ・水  各大さじ2
    砂糖  大さじ1
    豆板醤  小さじ1
    細ねぎ(小口切り)  2本分

    サラダ油
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  作り方

1.なすはヘタを除いて縦半分に切り、皮に斜めに細かく切り目を入れる。

2.フライパンにサラダ油大さじ3を中火で熱し、なすの断面を下にして
  3分間ほど焼く。
  上下を返し、ふたをしてさらに3分間ほど蒸し焼きにして、器に盛る。

3.Aをボウルに混ぜ合わせ、にかける。

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時期はずれのニューサマーオレンジが届く

2021年08月26日 | ゆめ未来
ニューサマーオレンジ  静岡県南伊豆町 2021.8.26

南伊豆の友達から、 『ニューサマーオレンジ』 が届きました。



ニューサマーオレンジは、南伊豆からの初夏の便りのはず。
この時期に届くのは、おかしい。



友達に、お礼の電話をすると、冷蔵庫で長期保存した品だそうだ。
「すごく美味しいから、食べてみろ!」

初夏の頃のみかんは、つるつるの乙女の肌だが、なんか年増女のような皮だなあ。
何時もの要領で、皮をむいてみた。
流石にとってから時間が経っているので、皮と果肉の間のあのふわふわとした白い部分が縮んでいる。
食べると、実に甘い。こんなに甘い「ニューサマーオレンジ」を食べたことがない。
感動的な甘さだった。

友よ! 珍品、ありがとう。

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甘鯛のうろこ焼きはカリカリで香ばしく プティ・パリ

2021年08月25日 | 食は文化だ
ビストロ プティ・パリ  岐阜市東島 2021.8.25

うちのKさんと、『ビストロ プティ・パリ』 に、ひさしぶりにランチに行ってきました。



茹だるような夏の暑い日。 先ずは、ビールをいただきます。

プティ・パリでは、キッシュから料理が始まります。
どんなキッシュが出てくるか、毎回楽しみにしています。

 玉ネギとベーコンのキッシュ



 前菜



 キュウリと甘鯛のスープ



 パン



 輪島甘鯛のうろこ焼き



 黒毛和牛もも肉のロースト



 スイーツ



 プリンと季節の果物



 アーモンドチュイールとケーキ



キッシュも期待通りの美味しさでした。 スープも爽やかな夏野菜の味です。
圧巻だったのは、「甘鯛のうろこ焼き」です。 皮はカリカリに香ばしくキラキラに焼き上がっていました。
「黒毛和牛もも肉のロースト」も味良く、量もたっぷりで、マスタードで美味しくいただきました。
デザートも毎回、楽しみの一品ですが、期待どおり華やかで美味しかったです。。
今日の料理は、久しぶりに食事に来たせいか、プティ・パリでの新たな料理との出会いを感じました。

岐阜県では、8月17日、これまで最多だった「第4波」での155人(5月14日)から一気に倍増し324人の新型コロナウィルスの感染者が判明しました。 感染爆発の様相を呈してきました。
ぼくたちが、食事に行った時には、これでやっと一息つけそうです、とうれしそうに話していたシェフと奥さんでしたが、つかの間。
でも、シェフと奥さんの爽やかさで、このコロナ禍を乗り切って下さいね。
応援しています。 また、うかがいます。

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せんべいとあられ 沁沁とした江戸の味。  さかぐち

2021年08月24日 | しあわせかんじるあまいもの
御あられ処 さかぐち  九段一口坂 2021.8.24



さかぐち』 の「せんべいとあられ」の詰め合わせをいただきました。

江戸の雰囲気、粋な この缶 のデザイン(型絵染作家・鳥井敬一氏)が好きです。
中身を食べ終えても、この缶を捨てることが出来ません。
もう二缶もたまってしまいました。



海苔巻きせんべいとあられの2種類の詰め合わせです。
同封のポリ袋に入れ、冷蔵庫で保管すると湿らず最後まで美味しくいただけます。

東京九段一口坂まで行かないと手に入れることが出来ません。
心のこもった、美味しいいただきものでした。

   AERA STYLE MAGAZINE





ほとんどのお菓子の缶とか箱、瓶詰めの空きビンなど中身を食べてしまうと捨ててしまいます。
そんな中で、たまにですが、どうしても取っておきたいと思うものもあります。
デザインが殊の外気に入ったとか、思い出の品とか。

「さかぐち」のせんべいの缶は、取っておきたいもののひとつです。
ぼくには、空き瓶で捨てられないものがあります。
キユーピーの株主優待でときどき付いてくる、「瓶詰マヨネーズ」の空きビンです。
これが毎回、とってもキュートなのてす。 捨てられません。


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あたしよ、ベイビー、寂しかった? 償いのリミット

2021年08月23日 | もう一冊読んでみた
償いのリミット/カリン・スローター  2021.8.23

カリン・スローターの 『償いのリミット』 を読みました。

ウィルと悪魔のごとき悪女のアンジーとの奇っ怪な人間関係、そこに割って入る天使のようなサラ。
水と油。 修羅場にならないわけがない。

現実の生活ではいざ知らず、物語では、サラは退屈な女に感じる。

  “彼の腕に抱かれていると、これが永遠に続いてほしいとしか考えられなくなるの”
  これを読んだとき、アンジーは笑った。
  永遠は人が思うほど長くない。


その点、アンジーの人物像は興味津々だ。
本作で、アンジーの生育歴が明かされる。
悪魔のアンジーだが、遠い昔に捨てた娘、ジョセフィン・フィガロアにむける愛情は本物で、自ら彼女を守ろうと体を張るのだが......。 そこを読ませるのが、この物語。

「シリーズ最高傑作!」とあるが、それにしてもp700は、ぼくにはちょっと長すぎた。

 アンジー・ポランスキーは、ウィルが十一歳の頃からあたかも蚊のように彼のまわりをひらひらと飛びまわっていた。ふたりは<アトランタ子どもの家>という養護施設でいっしょに育ち、どちらも虐待やネグレクトや放置や折檻を生き延びてきた。そのすべてが社会から受けた仕打ちだったわけではない。青年期にウィルは数々の苦痛を味わったが、どれひとつとしてアンジーからうけた苦痛に及ばなかった。いまもまだ与え続けていると言えた。

 アンジーはウィルを守ろうとする姉のようだった。セックスで彼をコントロールしようとするひねくれた恋人のようだった。結婚生活を続けたくはないけれど、彼を手放したくもない憎しみに満ちた妻のようだった。
アンジーはウィルを愛している。憎んでいる。必要としている。彼女は時々姿を消した。
数日のこともあれば、数週間、数カ月のこともあった。丸一年いなかったことも一度ならずあった。そしてまたその後、必ず戻ってくるというのが、この三十年近く、ウィルの人生で変わることのなかった唯一の事実だった。


 「あたしよ、ベイビー、寂しかった?

 壁に頭をもたせかけた。窓の外の暗い空を見つめた。天使が存在すると信じるにはあまりに多くの死を見すぎていたが、死後の世界に悪魔がいるのならアンジー・ポランスキーはそこで魔女のように高笑いしていることだろう。

 記憶にあるかぎりの昔から、アンジーは未来しか見てこなかった。過去はいまさらどうしようもない。たいていの場合、現在はひどすぎて考えたくもなかった。母親のポン引きに捕まった。 一時的なこと。また違う里親のところに送られる? いまだけ。車の後部座席で暮らす? 長いことじゃない。時間が彼女を前へと進ませた。来週、来月、来年。
彼女はただひたすら前を見つめ、走り続けてきて、そしてようやく角を曲がったのだ。
 だがこうして角を曲がってみると、そこにはなにもないことがわかった。
 普通の女性は、アンジーがまだ持っていないなにを求めているのだろう?
 家。夫。娘。
 アンジーには、遠い昔に捨てた娘がいた。ジョセフィン・フィガロアは二十七歳だ。


 アンジーは首を振った。いまはウサギの穴に落ちていくように、失ったもののことやその理由を考えているときではない。自分が生き延びてきたことを、自分がどれほど強いのかを考えなくてはいけない。アンジーはカミソリの刃の上を走るような人生を送ってきた。
たいていの人がそちらに向かって駆けていくものから全速力で逃げてきた----子供、夫、家、人生。
 幸せ。充足感。愛。
 フィルが欲しがったものすべて。自分が必要とすることは絶対にないとアンジーが思っていたものすべて。


 「だれかを愛したら、その人を傷つけたりはしないものよ。その人を苦しめたり怯えさせたり、恐怖の中で暮らさせたりしない。そんなものは愛じゃない。普通の人間はそんなことはしない」
 アンジーとルーベンに重なる部分があることは、アマンダに指摘されなくてもわかっていた。
 「ありがたいですが、今日のたとえ話は聞き流すことにしますよ」
 アマンダは何も言わなかった。



      『 償いのリミット/カリン・スローター/田辺千幸訳/ハーパーBOOKS 』



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日経平均、今週も年初来安値の更新か

2021年08月22日 | 捕らぬ狸の経済


 8月20日
 日経平均 2万7013.25円(-267.92円)
 TOPIX 1880.68(-16.51)
 出来高 12億3197万株
 長期金利(新発10年国債) 0.005%(-0.005)
 1ドル=109.61円(0.16円高)


8月16日 2万7523円  10億3655万株 2兆3230億円
8月17日 2万7424円   9億5419万株 2兆0684億円
8月18日 2万7585円   9億4654万株 2兆1808億円
8月19日 2万7281円  10億7624万株 2兆3841億円
8月20日 2万7013円  12億3197万株 2兆8305億円


■株探ニュース 2021.8.21
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今週の【早わかり株式市況】年初来安値、コロナ感染者急増やトヨタ減産など悪材料相次ぐ

今週の相場ポイント

1.日経平均は3週ぶり大幅下落、新型コロナ感染者急増などネガティブ材料相次ぐ
2.アジア株安なども市場心理を冷やし、週明けは450円超の大幅下落で始まる
3.FRBによるテーパリング前倒しの思惑も米株安を引き継いで買い手控え要因に
4.19日(木)は取引終盤に流れたトヨタ減産報道がリスクオフ相場に拍車かける
5.20日(金)はトヨタ・ショックで下値模索、日経平均は1月6日以来の新安値


週間 市場概況

今週の東京株式市場は日経平均株価が前週末比963円(3.45%)安の2万7013円となり、3週ぶりに大幅下落となった。

今週は国内では新型コロナウイルスの感染者急増を背景とした緊急事態宣言の対象地域拡大や期間延長などに伴う景気回復の遅れが警戒されたほか、トヨタの減産で売りが広がった。
海外では米中景気の経済減速懸念や中国の規制強化の動き、更にFRBによるテーパリング前倒しの思惑などネガティブ材料が相次ぎ、日経平均は週末に年初来安値を更新した。


週明け16日(月)は日経平均が前週後半を引き継ぎ3日続落となり、下げ幅は450円を超える急落となった。
新型コロナ感染者数の増加に歯止めがかからず経済への影響が懸念されたほか、アジア株の下落なども市場のセンチメントを悪化させ、先物主導で想定以上の深押しとなった。

17日(火)は朝方こそ前日の反動もあって買いが先行したが、その後は売りに押される展開に。
緊急事態宣言の対象地域拡大や期間延長の動きなどが嫌気された。

18日(水)は前日までの下げの反動で突っ込み警戒感からの空売り買い戻しや押し目買いの動きが出て5日ぶりに反発。ただ、上げ幅は160円あまりにとどまり自律反発の域を出なかった。

そして19日(木)は再びリスクオフの地合いに。
前日の米株市場では7月のFOMC議事要旨を受けた年内テーパリング実施の可能性が嫌気され主要株指数が下落、東京市場もこの流れを引き継いだ。
取引終盤に“トヨタ減産報道”が流れ、日経平均の下げ幅は300円強に達した。

そして週末20日(金)は前日にトヨタが9月の世界生産を4割減産することを発表、これが引き金となって自動車関連株に売りが広がり、全体相場を押し下げた。
中国、香港、韓国などアジア株安や米株先物も軟調で市場心理を冷やし、日経平均は下値を切り下げ、後場終盤には2万7000円台を割り込む場面も。
大引けはかろうじて2万7000円台をキープしたが、1月6日の安値を下回り年初来安値更新となった。


来週のポイント

今週末に5月以降の下値ライン2万7300円近辺を大きく割り込んできただけに、来週は下値を探る展開になりそうだ。

重要イベントとしては、国内では25日に発表される6月景気動向指数[改定値]が注目される。
海外では24日発表の米国7月新築住宅販売件数や26日~28日に開催されるジャクソンホール会議、27日に行われるパウエルFRB議長の講演に注視が必要だろう。


日々の動き(8月16日~8月20日)

8月16日(月)  大幅に3日続落、円高進行でリスクオフの売り優勢
        日経平均 27523.19(-453.96)  売買高10億3655万株 売買代金2兆3230億円

8月17日(火)  4日続落、朝高も新型コロナの感染拡大を警戒
        日経平均 27424.47(-98.72)  売買高9億5419万株 売買代金2兆0684億円


8月18日(水)  5日ぶりに反発、リバウンド狙いの買いが優勢
        日経平均 27585.91(+161.44)  売買高9億4654万株 売買代金2兆1808億円


8月19日(木)  反落、米株安を受けリスク回避の売り優勢
        日経平均 27281.17(-304.74)  売買高10億7624万株 売買代金2兆3841億円

8月20日(金)  続落、自動車株や景気敏感株が売られ年初来安値更新
        日経平均 27013.25(-267.92)  売買高12億3197万株 売買代金2兆8305億円



セクター・トレンド

(1)全33業種中、31業種が下落
(2)日本製鉄など鉄鋼、住友鉱など非鉄、郵船など海運といった景気敏感株が大きく売られた
(3)原油安でINPEXなど鉱業、ENEOSなど石油が大幅安
(4)トヨタなど自動車、コマツなど機械、ソニーGなど電機といった輸出株も安い
(5)三井不など不動産、楽天グループなどサービス、ソフトバンクGなど情報・通信といった内需株も総じて軟調
(6)野村など証券、オリックスなどその他金融、三菱UFJなど銀行といった金融株も下落
(7)第一三共など医薬品、日清食HDなど食品は前週比プラスを確保


【投資テーマ】週間ベスト5 (株探PC版におけるアクセス数)

1(3) 半導体製造装置  半導体不足で製造装置需要は過去最高
2(1) 再生可能エネルギー
3(4) 海運
4(9) 水素  究極のクリーンエネルギーとして再脚光
5(2) 電気自動車関連
※カッコは前週の順位

  株探ニュース(minkabu PRESS)



■モーニングスター 2021.8.21
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株式週間展望=景気先行きに新型コロナの影、グロースは一条の光も/日経平均想定レンジ

トヨタ自動車の「9月減産ショック」が投資家のマインドを冷やした今週の東京株式市場では、20日に日経平均株価が8カ月ぶりに2万7000円を割り込んだ。
終値では1月6日の年初来安値を更新し、「株式会社ニッポン」の年間パフォーマンスはマイナスに転換。
相場の弱さが鮮明化している。
世界的にも新型コロナウイルスの感染拡大で景気回復のシナリオが揺らぎ、企業業績を手掛かりにした株価修復に暗雲が立ち込める。
一方、グロース(成長)株まわりには一条の光明が差してきた。


    <「トヨタ・ショック」で年初来安値>

7月開催のFOMC(米連邦公開市場委員会)議事録で米金融当局のテーパリング(量的緩和の縮小)が年内に始まる見通しを受け軟化した今週の日本株相場に、19日に明らかになったトヨタの大幅減産が追い打ちを掛けた。
同社は東南アジアでの新型コロナ感染拡大による部品調達難などを背景に、9月の世界生産を計画比で約4割減らす。
22年3月期の通期計画に変更はないものの、すそ野の広い巨大企業に生じた不透明感がリスクオフムードを膨らませた。


20日の日経平均は後場に前日比で326円安まで値下がりし、昨年末以来の2万7000円割れとなった(日中安値は2万6954円)。
トヨタのほか系列のデンソー、豊田通商などが指数のマイナス寄与度の上位に入り、直近まで飛ぶ鳥を落とす勢いだった海運株も急落した。

テーパリングの観測が強まったにもかかわらず、米長期金利は上昇していない。
これは、景気回復の見通しを債券相場が否定しているようにも映る。
こうした中、景気敏感のバリュー(割安)株には資金が集まりにくくなった。


    <米金利が経済正常化に懐疑>

背景には、トヨタの減産の主因にもなった新型コロナの感染拡大が挙げられる。
変異種デルタ株の流行により、ワクチン接種率の高い米国でも新型コロナの新規陽性者数が急増。
欧州では再び外出制限に乗り出す動きがみられ、ロックダウン(都市封鎖)の議論も浮上している。
こうした中で、世界経済の正常化期待は遠のきつつある。

当欄では8月26~28日開催の経済シンポジウム「ジャクソンホール会議」まではバリュー株優位の展開になるとみていた。
しかし、想定以上の新型コロナの深刻化で潮目の変化が早まったと考えざるを得ない。


一方、東証1部を大きく上回るペースで下げ続けてきた東証マザーズ指数がこの日はプラスで引けた。
マザーズ全体の売買代金もまだ物足りないながら、8月第1週を底に徐々に増えてきている。

資金離れが顕著だったグロース株が転換点を迎えたのか。
新型コロナの感染再拡大は景気を下押しする半面、リモート経済を活発化させる。
また、米金利が上昇しにくくなっている点もグロースには追い風になり得る。
さらに、当局がIT企業への締め付けを強めている中国の株式市場から逃避しているマネーが、日本を含むほかのマーケットのハイテク銘柄に戻りつつある線も意識される。


    <下値模索も高PER株注目>

状況は依然として流動的だが、新型コロナによって米国経済にブレーキが掛かれば、FRB(米連邦準備制度理事会)は金融緩和の継続に再び舵(かじ)を切るかもしれない。
来週は日経平均が下値を模索する場面もありそうだが、高PER銘柄の一角は堅調に推移する可能性がある。
日経平均採用銘柄ではエムスリーやバンダイナムコホールディングス(バンナムHD)、信越化学工業、トレンドマイクロなどが該当する。

また、コロナ禍で業績が大きく悪化した企業も高PER状態にある。
パンデミック(世界的規模での流行)がマーケットに影を落としている状況とは逆行するようだが、株価がコロナ前と比べて大きく下げているこうした銘柄には、数カ月の先取りが起きやすい。
新型コロナの感染症法上の分類を引き下げることで「収束」させる見方もあり、JR東日本やJR西日本などは意外高を見せるかもしれない。


来週の日経平均の想定レンジは2万6200~2万7700円とやや広くとる。
出来高が多いオプションの2万6500円プットをたたきに行く動きも想定され、瞬間的にこの水準を割り込むかもしれない。

  提供:モーニングスター社



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