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新型コロナ、なぜWHOはパンデミックを宣言しないのか

2020年03月03日 23時23分31秒 | 国際情勢のことなど
新型コロナ、なぜWHOはパンデミックを宣言しないのか

>もしWHOがこれをパンデミックと表現し始めたとき、必ず覚えておくべきことが一つあるとゴスティン氏は言う。「重要なのは、パニックにならないことです」

宣言するとはどういうことか、パンデミックとされたら何が重要か
 
 新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の存在を中国が発表してから約2カ月、今ではウイルスが世界中に広がった。WHOによると、3月3日の時点で70の国と地域から感染が報告されており、感染者数は9万人以上、死者は3100人にのぼる。

ギャラリー:新型肺炎、武漢から580キロの町が機能不全の実態 写真25点

 このウイルスの感染症(COVID-19)の症例がイタリア、イラン、韓国などで急増する中、米国の株式市場は2月末、2008年の景気後退局面以来、最大の下げ幅を記録した。そして米疾病予防管理センター(CDC)は、米国でウイルスが蔓延するのは時間の問題だと発表している。

 新型コロナウイルスの世界への広がりを受け、政府関係者や報道機関の間では「パンデミック(世界的な大流行)」という言葉が囁かれ始めている。

 公衆衛生の主要な関係機関はまだ、この緊急事態を正式に 「パンデミック」 と宣言するに至っていない。しかし、CDC国立予防接種・呼吸器疾患センター所長のナンシー・メッソニエ氏はパンデミックと判断できる条件が揃いつつあると指摘する。また、世界保健機関(WHO)のテドロス・アダノム・ゲブレイエスス事務局長も、世界はパンデミックの危機に直面していると述べた。

 それではパンデミックとは、具体的には何を指すのだろうか。そして、WHOのような主要な公衆衛生機関がパンデミックを宣言した場合、何が起こるのだろうか。

  現在の世界的危機をパンデミックと名付けたとしても、もちろん、現状がすぐに変わるわけではない。とはいえ、パンデミックの宣言には、市民の不安をかき立てたり、または感染の拡大を抑える方向への対策を促したりする効果がある。
 定義は完全に地理的
 
 地球規模の健康危機は、段階的に広がる傾向がある。まず最初に起こるのが「アウトブレイク」だ。これは武漢のような地理的に狭い範囲内で、ある疾病が急増することを意味する。新型コロナウイルスが武漢から中国全土に広がったように、もしその病気が最初に急増したコミュニティの外に広がった場合、それは「エピデミック」となる。

「パンデミック」とは、一般的な定義で言えば、エピデミックが国境を越えて広がり、世界中で大勢の人々に影響を及ぼすようになったものだ。

「定義は完全に地理的なものです」。米ジョンズ・ホプキンス大学の救急医学部助教授で、重大事象準備・対応局の運営部長を務めるローレン・ザウアー准教授はそう語る。「重症度も、感染者数も関係ありません。考慮されるのは、ウイルスが世界中に広がっているかどうかという点です」

 ただしエピデミックが国境を越えて広がったとしても、それがすべてパンデミックと定義されるわけではない。たとえば季節性インフルエンザは広範囲に行きわたるが、その流行は周期的なものであり、パンデミックインフルエンザとは区別される。パンデミックインフルエンザとは、それが南北両半球全体において、季節に関係なく広がるものを指す。

  パンデミックの宣言においてはまた、どこでだれが感染しているのか、ということも考慮される。もし中国で新型コロナウイルスに感染した人が自分の国へ帰った場合、それは最終的にパンデミックを宣言するかどうかを決定する際の集計にはカウントされず、またその人からの感染者もカウントされない。
2009年のインフルエンザの教訓
 
 ザウアー氏によると、こうした条件は、2009年のH1N1型インフルエンザのパンデミックから教訓を得て設けられたものだという。当時からすでに人々は世界中で盛んに行き来しており、そのためH1N1型が実際よりも速く、多くの地域に拡大したように感じられてしまった。

 エピデミックの初期においては、感染例の大半は、最初のアウトブレイクの発生源(今回の場合は中国)からやってきた旅行者にまで感染源をたどることができる。しかし、国内感染が進むにつれて、接触の追跡は崩壊する。この転換点を迎えると、ウイルスは人々に気づかれないまま広がってゆき、コントロールは極めて困難になる。

 公衆衛生の専門家の中には、こうした定義に照らし合わせると、新型コロナウイルスはすでにパンデミックの状態に達していると主張する者もいる。2月末時点で感染は6大陸で確認されており、韓国では2300人、イタリアでは650人の感染者が出ていた。多くの国では、アウトブレイクは一部地域に留まっているが、最も新しいところでは米カリフォルニア州、オレゴン州、ワシントン州で発生が確認されている。

 2月29日、CDCのロバート・レッドフィールド局長は、同日にワシントン州で新型コロナウイルスによって亡くなった患者は、すでに確認されている感染者も含め、中国からの旅行者との接触が確認されなかったと述べた。一方、ホワイトハウスはイランを訪れたあらゆる外国人について、米国への入国を14日間禁止すると発表した。また国務省は、イタリアと韓国の一部地域への渡航に対し、最高レベルの警告を発した。ドナルド・トランプ大統領はさらに、南の隣国であるメキシコ国境への移動制限を検討しているとも発言している。ただし、米国で確認された感染者が88人であるのに対し、メキシコは5人だけだ。

  それでも、WHOがまだパンデミックと宣言しようとしない理由は何なのだろうか。「実際のところ、これは言葉の意味に関する問題なのです」と、ザウアー氏は言う。「しかし、一般の人々に対してこうした問題について話をする場合、言葉の持つ意味が重要になってきます」

より重要な宣言がすでに出されている
 
 言葉は重要だ。2月26日の記者会見でゲブレイェスス事務局長は、「パンデミック」という言葉に飛びつくことに対して注意を促した。

「パンデミックという言葉を不用意に使うと、不必要かつ不当な恐怖や汚名を増幅させ、各種のシステムを麻痺させる重大なリスクが生じます」

「パンデミック(pandemic)」という言葉の中に「パニック(panic)」を構成する文字すべてが含まれている、と指摘するのは、米ジョージタウン大学教授で、WHO協力センターの国内・ 国際保健法研究所所長、ローレンス・ゴスティン氏だ。

 2009年、WHOがH1N1型インフルエンザについてパンデミックと表現したとき、世界中の人々がパニックに陥った。だがその後、このウイルスの致死率が高くないことが判明すると、WHOは不必要に人々の不安を煽ったとして批判を浴びた。H1N1型は現在、季節性インフルエンザの1つとなり、毎年、ワクチンの接種が行われている。

「新型コロナウイルスの致死率はインフルエンザよりもはるかに高く、これがパンデミックに発展しうるという事実は、間違いなく懸念すべきことです」と、ゴスティン氏は言う。「これを可能な限り遅らせてワクチンを作りたいと、わたしたちは考えています。しかし、それにはおそらく12~18カ月かかるでしょう」

 加えて、WHOがこれをパンデミックと呼ぶことに法的な意味はない。 WHOはパンデミックを“宣言”はしないだろうとゴスティン氏はみる。

  一方で、WHOはすでにそれよりもずっと重大な宣言を出している。それが「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態(PHEIC)」だ。この宣言が出された場合、WHOは法的拘束力をもって、加盟国がエピデミックにどのように対処すべきかについての勧告を発表でき、また財政的、政治的支援を動員できる。
 つまり、何が重要なのか
 
「パンデミック」とは、法的な意味を持たない、単なる呼称であるとも言えるが、それなりの有用性もある。パンデミックという言葉によって、もはやウイルスの拡散を阻止できないと当局が認識し、学校の閉鎖や大規模な集会の中止などの拡大防止策に移行しなければならないことが明確になる。

 これこそが、WHOなどの世界的な機関が早く決断を下すべきと一部の公衆衛生の専門家が主張する理由だと、ザウアー氏は言う。毎年のインフルエンザに対して行っているような緩和措置へと移行する時期は、早ければ早いほどよい。

 米国ではすでにCDCが、新型コロナウイルスのパンデミックに備えて、地域社会を守るための対策を発表した。その中にはたとえば、クラスメートや同僚への感染を防ぐために学校を閉鎖したり、テレワークを推奨したりといった「社会的隔離」が含まれる。イベントや大規模な集会が延期や中止になることもある。今夏の東京オリンピックでさえ、状況があまりに危険だと判断された場合には、中止になるかもしれない。CDCは病院のベッドを確保するために、待機できるような手術の延期を勧告することもあるだろう。

 こうした社会的な隔離は、家庭、地域社会、経済に大きな影響を与えるため、医療機関が安易に勧めることではないと、ゴスティン氏は言う。

「子供たちには教育が必要ですし、親は仕事に行かなければなりません。それに人には、外に出て楽しみたいという欲求があります。ですから、こうした対策はなるべくとりたくはありません。もしやるとすれば、どうしても必要な場合だけです」

 個人にもできる予防策はある。それは几帳面に手を洗い、咳やくしゃみをするときは口を覆い、いろいろな物の表面をしっかりと拭いておくことだ。

  そして、もしWHOがこれをパンデミックと表現し始めたとき、必ず覚えておくべきことが一つあるとゴスティン氏は言う。「重要なのは、パニックにならないことです」



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家にいてもやることなくて…」平日昼間、中高生目立つ渋谷 新型コロナ臨時休校

2020年03月03日 22時41分59秒 | 教育のこと
家にいてもやることなくて…」平日昼間、中高生目立つ渋谷 新型コロナ臨時休校

>そうなるよね笑 臨時休校もコロナには無効なようです☆

東京・渋谷のスクランブル交差点は3日午後、平日にもかかわらず、若者らで混雑していた。新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、2日から始まった臨時休校の影響もあり、中高生の姿も目立った。

  都内の私立高校に通う高校2年の女子生徒(17)は「学校からは不要不急の外出はしないよう言われているけど、家にいてもやることもなくなるし、いらいらしちゃう。親から渡された消毒用のアルコールを持って友だちと来た」と話した。【竹内紀臣】


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【コロナウィルス】“濃厚接触”リスクで風俗ピンチ キスやプレー「危ない」と客離れ

2020年03月03日 21時05分59秒 | 女と男のこと
【コロナウィルス】“濃厚接触”リスクで風俗ピンチ キスやプレー「危ない」と客離れ


新型コロナウイルスのせいで“濃厚接触”を売りにしている風俗界が大ピンチだ。

風俗ライターは「ソープランドやデリヘル、ピンクサロンも唾液による感染を恐れて、客が激減。不特定多数の男性客を相手にするキャバ嬢や風俗嬢も怖がって逃げ出している。
新型コロナが、風俗業界の死活問題にまで発展してますよ」と語る。

厚生労働省は家族や会社の同僚などが同じ空間で長時間過ごし、食事や会話を至近距離で行うことを濃厚接触と定義している。
その感染恐怖が報じられてから、風俗業界での客離れが始まった。

都内のデリヘル関係者は「店や女性によっても違いますが、大半はディープキスや、生フェラ、クンニなどのプレーが含まれている。
粘膜接触が危険だと分かったら、お客は来なくなりますよ」と言う。

ヌキがないキャバクラや、セクキャバやオッパイパブなども客と至近距離で長時間、接触するために感染リスクが高い。

「特にディープキスがOKなセクキャバはリスクが高い。
報道で濃厚接触におびえたキャバ嬢は、キスを拒絶する。お客は来なくなりますよ。池袋や歌舞伎町のセクキャバやオッパブは閑古鳥が鳴いてますよ」(前出の風俗ライター)

客離れだけではなく、新型コロナウイルスの感染を恐れた風俗嬢やキャバ嬢の退店も続出中だ。

「デリヘルで1日に何人も客を取っていたデリヘル嬢が、新型コロナが怖いと言って、辞めるケースが続出してますよ」(デリヘル関係者)

 新型コロナウイルスは風俗界にも停滞ダメージを与えている。


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新型コロナウイルスの流行、「未知の領域に」=WHO

2020年03月03日 19時13分16秒 | 医療のこと
新型コロナウイルスの流行、「未知の領域に」=WHO

世界保健機関(WHO)は2日、新型コロナウイルスによる感染症(COVID-19)の世界的流行は「未知の領域」に突入したと発表した。テドロス・アダノム・ゲブレイエスス事務局長は、このウイルスは「独特」の特徴があるが、正しい措置を取れば封じ込められると話している。

COVID-19による死者は全世界で3000人を超えた。そのほとんどが中国で起きているが、ここ数日に中国以外の国で新たに確認された感染者の数は、中国国内での新規感染者数の9倍に上っている。

また、欧州で最も感染の広がっているイタリアでは、死者が52人に増加した。

ゲブレイエスス事務局長は、「ウイルスを押し返すことができる」と強調した一方で、COVID-そのものよりも感染に対する差別や偏見の方が危険だと指摘した。

ゲブレイエスス事務局長は、COVID-19が世界に広まっている経路は「1つではない」としながらも、各国が封じ込めなどの施策を迅速かつ効果的に行えば、ウイルスを撲滅できると話した。

また、あらゆるアウトブレイク(大流行)に対抗できる手段は存在しないため、各国政府はそれぞれの状況を確認するべきだと指摘した。

「国ごとに独自のアプローチが必要だが、まずは封じ込めから始めなくてはならない」

その上で、新型ウイルスは「独特の特徴がある独特のウイルス」で、さらに感染が広がる可能性があるが、封じ込めには一定の効果が上がっているとの見解を示した。

■アウトブレイクを抑えた国も

WHOによると現在、世界の62カ国で新型ウイルスへの感染が確認されているが、うち38カ国では患者数が10人以下にとどまっている。

ゲブレイエスス事務局長は、「さらに、8カ国ではこの2週間新たな感染者が確認されておらず、アウトブレイクを抑えられている」と説明した。中国でも抑制の効果が上がっており、人口の多い国でもこの施策は有効だという。

2日時点で世界全体の感染者数は9万人近くに上っているが、その9割が中国国内で、さらに湖北省に集中している。

中国では1日、新たに206人が感染したが、うち湖北省以外での報告はわずか8人と1月22日以降で最低を記録した。また、死者も8人増えたが、全員が湖北省で治療を受けていた。

中国保健当局の報道官は、次の段階として「企業の営業再開に伴うリスクに注力する」としている。

■世界の状況は? 

一方でWHOは、韓国とイタリア、イラン、日本の状況には特に懸念があると指摘している。中国国外で確認されている8800件の感染例のうち81%が、この4カ国に集中している。

韓国では4000人以上が感染し、死者は28人となった。感染者の6割以上が新興宗教団体・新天地イエス教証しの幕屋聖殿(新天地イエス教会)に関連しているという。

この宗教団体の関係者の間でウイルスが広まった後、それぞれが各地を移動したため感染が拡大したとされる。教団指導者イ・マンヒ氏(88)は2日、記者会見で土下座して、「政府は国民に謝罪する」と述べた。

イタリアでは感染者が1835人、死者は18人増えて52人になった。感染者の多くが北部ロンバルディア地方とヴェネト地方に集中している。

イランでは新たに12人の死亡が確認され、全体で66人となった。地元メディアによると、死者には最高指導者アリ・ハメネイ師の顧問モハンマド・ミルモハマディ公益判別会議員が含まれるという。

アメリカでの死者は6人となった。ドナルド・トランプ大統領は製薬会社がワクチンの開発を急いでいると述べた。一方、ニューヨーク州のアンドリュー・クオモ知事は、イランからニューヨーク市内に帰国した医療従事者が感染のため自宅で隔離されていると発表した記者会見で、市中感染の拡大は「避けられない」と話した。

イギリスではこれまでに39人の感染が確認された。ボリス・ジョンソン首相は緊急治安特別閣議(コブラ=COBRA)の後に記者会見し、新型ウイルスは「向こう数日か数週間のうちにさらに勢力を増す可能性がある」と述べた。

このほか2日には、ポルトガル、アイスランド、ヨルダン、アルメニア、ラトヴィア、セネガル、アンドラなどで最初の感染者が報告された。

欧州疾病予防管理センターは、欧州連合(EU)域内でのCOVID-19の危険レベルを「中」から「中から高」へと引き上げた。

またこうした中、経済協力開発機構(OECD)は世界の経済成長率が2009年以来の低水準になる恐れがあると警告した。新型ウイルスの流行を受けた経済失速で、株式市場では先週だけで5兆ドル(約540兆円)が失われた。

 (英語記事 World in 'uncharted territory' on coronavirus     
(c) BBC News



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やはり、でたね!>公衆トイレでトイレ紙消える:窃盗犯?

2020年03月03日 19時05分20秒 | 事件と事故
品切れ影響? 公衆トイレでトイレ紙消える

新型コロナウイルスに関するデマが原因で一部で品薄となっているトイレットペーパーが福岡市の公衆トイレで無くなる事態が相次ぎました。

福岡市博多区の東公園の公衆トイレで2月28日から29日にかけ女性用トイレと多目的トイレに置いていたトイレットペーパー4つが無くなりました。すぐに補充されましたが直後の今月1日から2日にかけ同じ場所に置いていた4つが再び無くなったということです。

新型コロナウイルスの感染拡大に伴い先月末からネット上では紙製品が品薄になるというデマが拡散しており、店頭ではトイレットペーパーの品切れも相次いでいます。

福岡県では公衆トイレからトイレットペーパーが無くなったことについて芯が残っていないことや無くなるペースが早いことなどから何者かに盗まれたとみています。

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