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医療崩壊」はもう起きている…遅すぎた宣言発令で見えた菅政権のお粗末ぶり>いまもなお

2021年06月13日 23時00分04秒 | 感染症のこと 新型コロナウイルス
2021>1月

入院できない感染者が3000人

写真:現代ビジネス

 新型コロナの感染拡大を受けて、2度目の緊急事態宣言が発令される中、衝撃的な数字が発表された。東京都で「入院や療養先が決まらない人が3000人を超えた」という。もはや完全な医療崩壊である。宣言より先に、現実はとっくに緊急事態に突入していたのだ。 

【写真】医師たちが明かす、コロナ「感染とワクチン」後遺症のヤバすぎる実態 

 1月7日付各紙は政府の緊急事態宣言絡みの話を大きく扱った。たとえば、読売新聞1面トップの大見出しは「緊急事態 来月7日まで」である。だが、私は、その横の縦3段見出し「都内『自宅待機』週3000人」に目を奪われた(https://www.yomiuri.co.jp/medical/20210106-OYT1T50215/)。 

 記事は「東京都で新型コロナに感染したが、入院先や療養先が決まらず『調整中』となっている人が12月27日から1月2日までの週で3000人を超えた」と伝えている。ようするに「感染しているのに、病院やホテルに入れない人が3000人もいる」というのである。  

医療崩壊の定義はいろいろあるかもしれないが、私はこれこそ「医療崩壊」と思う。厚生労働省の資料を探してみたら、10分ほどで見つかった。「新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード」の会合に添付された「東京都内の陽性者の調整状況(週別)」という資料である

https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000715529.pdf)。  

これを見ると、12月20~26日の週は「入院・療養等調整中」が1700人超くらいだったが、27~1月2日の翌週は一挙に3000人を超えた(青い棒グラフ)。「調整中」は11月29~12月5日の週の700人超から徐々に増えていたが、ここへきて突然、急増したのは明らかだ。  これとは別に「東京都内の陽性者の調整状況(処遇別)」というグラフもある。処遇が「自宅療養」と決まった場合は「自宅療養」として記載されている。調整中は処遇が決まらず「宙ぶらりん」の状態にある人だ。ほとんどが「自宅待機」だろう。


  この事態について、同じ会合の別資料はこう記している

https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000715536.pdf)。 ---------- 〈入院調整に困難をきたす事例や通常の医療を行う病床の転用が求められる事例など通常医療への影響も見られており、各地で迅速な発生時対応や新型コロナの診療と通常の医療との両立が困難な状況の拡大が懸念される。

また、入院調整が難しい中で、高齢者施設等でのクラスターの発生に伴い、施設内で入院の待機を余儀なくされるケースも生じている〉 ----------  後段にある「高齢者施設内で待機を余儀なくされるケース」は、とりわけ深刻だ。施設でクラスターが発生しているのに「入院先が見つからないから、やむを得ず、そのまま施設にとどまっている」という状態である


医師の治療すら受けられない

小池百合子東京都知事[Photo by gettyimages]

 これが現状だとすると、東京では「これから新型コロナに感染しても、入院できない」と覚悟しなければならない。となれば、自宅にとどまらざるを得ないが、そうなると当然、家族に感染する可能性が高くなる。  だからといって、自宅で家族と完全に分かれて暮らすのは、難しい。トイレも風呂も別にするなど不可能だ。もはや感染は本人の話だけではない。「自分が感染したら、家族にも感染させてしまう」と考えなければならない。これが一点。  医師と看護師による治療も受けられない。6日には「昨年3~12月で全国の変死事案で新型コロナに感染していた人が122人いた」というニュースも報じられた(https://www.nikkei.com/article/DGXZQODG061OU0W1A100C2000000)。とくに、12月は56人と急増した。これは「自宅待機」が増えた話と裏腹だろう。話が東京だけにとどまらないのは、このニュースで分かる。  自宅待機あるいは自宅療養が続いて、十分な治療が受けられなかったので、死亡してしまったのだ。今後、こうしたケースが続発する可能性は極めて高い。こうなってしまったからには、とにかく感染しないように、当面は自主防衛するしかない。  ここまで書いたところで、7日の東京都の新規感染者が過去最多の2447人に達した、というニュースが入ってきた。中には、自宅療養する人もいるだろうが、入院ないし宿泊療養が必要な人は当分、受け入れ先が見つからない。明日以降もこの状態が続くのだ。  以上を踏まえれば、1月7日に発令された「緊急事態宣言はやはり遅かった」と言わざるを得ない。本来であれば、医療崩壊を避けるための宣言であるはずなのに、現実は「医療崩壊が始まってからの宣言」になってしまった。
後手に回った菅政権の残念さ

西村康稔経済再生担当大臣[Photo by gettyimages]

 宣言発令までのプロセスも残念だった。菅義偉内閣は小池百合子東京都知事らの発令要請を受けて、仕方なく発令したような印象がある。小池氏ら1都3県の知事が西村康稔経済再生担当相と会談し、発令を要請したのは1月2日、政府が発令を検討すると表明したのは2日後の4日だった。 

 政府が宣言発令を想定していなかったのか、と言えば、そんなことはない。たとえば、西村氏は昨年12月30日、ツイッターで「感染拡大が続けば、国民の命を守るために、緊急事態宣言も視野に入ってくる」と発信している。大臣がこう言うからには、当然「いずれ発令もあり得る」と考えていたはずだ。 


 同僚コラムニストで内閣官房参与を務めている高橋洋一さんは1月6日に収録した「長谷川幸洋と高橋洋一のNEWSチャンネル」で「第3次補正予算をあれだけ大きな規模で組んだのだから、12月の段階で当然、頭に入れていた」と語っている。  


だが、そんな政府の姿勢はまったく国民に伝わっていない。決定的だったのは、昨年12月31日の大晦日である。この日、東京都の新規感染者が1337人というショッキングな数字が出た。これを受けて、菅首相は官邸で即席会見に応じた。  

記者が「緊急事態宣言について、どう考えているか」と質問すると、首相は宣言には触れず「いまの医療体制をしっかり確保し、感染拡大に全力を挙げる」と答えた。記者が重ねて問うても、首相は「いま申し上げた通りです」と語っただけで、後ろを向いて歩き去ってしまった。これで、菅首相が発令に消極的な姿勢が鮮明になった。  

こういう経緯があるから「宣言に慎重だった菅政権が4知事の要請を受けて、しぶしぶ発令した」という印象が強まるのだ。政府の実情を知る高橋さんが後で「実は政府も検討していた」と解説しても、普通の国民に政権内部の様子は分からない。報道で知るだけだ。  

「いま何を、どのように検討しているか」を国民に伝えるのは、政権の重要な仕事である。「決定前には話せない」としても、そこを微妙なニュアンスで伝えるのが広報の役割だ。政府と国民のコミュニケーションとは、そういうものだ。  

たとえば、首相は「1337人という数字には、私も衝撃を受けている」くらいは言うべきだった。そう言えば、国民も共感する。深読みする記者なら「もしかしたら宣言を出すかも」とピンと来て「政府が宣言、検討」と報じたかもしれない。首相の言葉次第なのだ。 

 それがないから「あたかも、小池氏らに押し込まれて出した」という話になってしまう。ずばり言えば、これは「広報の失敗」である。このままでは「菅政権のコロナ対策は後手後手だ」という批判を避けられない。菅政権は早急に広報体制を立て直す必要がある。



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秋の夕闇とお参り>

2021年06月13日 21時00分01秒 | いろいろな出来事
もう、寒いですね*


11・01・2020
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御神木越しの月>きせつのなかに

2021年06月13日 20時30分57秒 | 日々の出来事
不思議な空間ですね




8・29・2020
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五輪成否、首相の命運握る コロナ禍で中止なら大打撃 解散戦略も左右>むかしの

2021年06月13日 20時00分16秒 | 社会のことなど
新型コロナウイルスの影響で来夏に延期された東京五輪・パラリンピック。  その成否は安倍晋三首相の命運を握る。政府は、大会を簡素化するなど懸命に開催を目指すが、当初期待した経済効果は望み薄。新型コロナの感染が再拡大するリスクも伴い、中止に追い込まれれば打撃は計り知れない

。自民党総裁としての任期満了が来年9月に迫る中、首相がレガシー(政治的遺産)と期待した「祭典」は、衆院解散・総選挙の戦略をも左右する。 


 ◇オプション提示  「もう一度、世界の中で日本が上昇していく、伸びていくという、モメンタム(勢い)をつくりたい」。首相は6月20日のインターネット番組で、高度経済成長の象徴となった前回1964年の東京五輪を引き合いに、今回の五輪を成功に導く決意を強調した。 

 だが、新型コロナの感染は収束が見通せず、政権内には危機感が漂う。3月に1年延期を決めた際、「完全な形」での開催を公言した首相が、簡素化する方針に転じたのも、中止を是が非でも回避するためだ。  

簡素化を主導したのは2020年東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長(元首相)。森氏は6月中旬、政府関係者に電話で「このままだと中止に追い込まれる可能性がある。(国際オリンピック委員会に)足元を見られるから、いろいろオプションを先んじて提示しておく」と説明した。  

◇「無観客でも」  新型コロナの影響で外国人観光客らの需要は激減。五輪の経済波及効果が想定よりも減るのは避けられない。それでも、首相に近い自民党幹部は「無観客でも絶対にやるべきだ。インバウンド(訪日外国人)激減はしょうがない」と語る。五輪担当相経験者も「覚悟の問題だ」と同調した。  

政権幹部は「コロナを完全に抑え込んで開催するのは無理だ。『ウィズコロナ』の五輪運営を目指す」と強調。開会式をめぐり「大勢で入場行進するのではなく、(各国・地域の)代表者1人に絞ることも考えられる」との奇策も披露した。 

 その一方で、外国選手団らの入国による感染拡大の懸念も消えない。想定外の「コロナ五輪」に、政府関係者は「もう経済の起爆剤にならない。感染対策の負担ばかりだ」とため息をつく。しかし、政権は「中止ならレームダック(死に体)になる」(自民党幹部)ことを警戒し、「開催ありき」の姿勢を堅持する。  


◇くすぶる年内解散  ただ、水面下では「中止やむなし」との空気も広がる。自民党ベテランは「五輪はできないだろう」と指摘。開催可否を最終判断する時期は来年3月ごろとされているが、新型コロナの「第2波」やワクチン開発の遅れによって、中止の流れが一気に加速する可能性もある。  

五輪の中止が避けられない場合、首相の選択肢として(1)決定前の衆院解散・総選挙(2)内閣総辞職―が、政府・与党内では取り沙汰されている。  

閣僚経験者の一人は、開催が危うくなることを見越し、「年内解散はあると思う」と語った。衆院選で勝利すれば、たとえ五輪が中止になっても、政権の求心力を維持できるとの見立てだ。  

これに対し、政府関係者は「五輪が開催できなければ内閣総辞職した方がいい」と言い切り、こう続ける。「五輪がなくなれば、政権はこの先の目標が何もなくなる。そんな状況で政権を続けるのはあまりに無残だ」。 


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静寂の境内

2021年06月13日 18時10分10秒 | いろいろな出来事




やはり、静かですと聖域を実感しますね🍀
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