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SEALDs創立メンバー奥田愛基が見た「参議院選挙」 2016.7.13

2016-07-14 00:52:31 | 参院選

http://news.yahoo.co.jp/feature/254より転載

SEALDs創立メンバー奥田愛基が見た「参議院選挙」

7月13日(水)17時9分配信

昨年夏、安保法案に反対するSEALDs(自由と民主主義のための学生緊急行動)の創立メンバーとして、一躍、時の人となった奥田愛基(24)。今回の参議院選挙では、野党候補の応援に奔走し、「今回ばかりは野党に投票」を掲げて全国を飛び回った。しかし、結果は与党の圧勝。この結果を奥田はどう受け止めているのか。そして、はじめて目にした選挙の舞台裏はどうだったのか。すでに解散を明言しているSEALDs最後の夏の戦いを振り返ってもらった。
(取材・構成 ノンフィクションライター中原一歩/Yahoo!ニュース編集部)

——最初に、奥田さんたち野党を応援した人は、今回の選挙の争点を「アベノミクス」ではなく「憲法改正」としていました。つまり、憲法改正の発議に必要な「3分の2」議席にあたる「78」議席を改憲勢力に渡さないための選挙だったはずです。結果的には参議院全体(改憲賛成の無所属・諸派をふくむ)で考えると事実上、3分の2はとられた。つまり、国民は政権与党を支持したことになります。これは事実上の「負け」ではないでしょうか?

安保法制の時も、結果を出すってなかなか難しかったわけじゃないですか。もちろん、一定の歯止めにはなったと思うけど。そもそもSEALDsの活動をスタートさせた時も、「デモとか絶対にメディアに相手にされない。政党なんて話を聞いてくれない。それでもやってみるか」みたいなテンションで始まっているんです。だから、「俺たち、マジで世界を変えれるぜ」みたいな若者像とは真逆で、政治に対してはどこか冷めている。テレビとかにも取りあげられて、僕が絶叫しているところが映されたりしているので、なんか自己陶酔しているように思われがちですが(笑)。だから、負けは負け。そう思っています。

けれども、「惨敗」かというと、そうは思いません。今回、全国の1人区で野党は「野党共闘」を成功させ、統一候補を立てて戦いました。その結果、全国に32ある1人区の選挙区のうち、野党は11議席を獲得した。選挙ドットコムなどの事前調査では多くても4議席とかだったので、かなりの善戦です。だからといって、2009年の民主党が政権奪取したときのような勢いは感じられません。けれども、前回の参議院選挙では、同じ1人区で獲得したのはわずか2議席ですから、それを考えると一定の効果はあったんじゃないかな。もし、野党共闘していなかったら、それこそ「惨敗」だったと思います。

2週間しかない選挙期間中、奥田は候補者の応援にあけくれた。東京から深夜バスで移動し、朝の8時からマイクを握ったことも。7月8日、池袋駅西口(撮影:今村拓馬)

——共産党を含む野党が1人区で統一候補を実現したのは初めてだと思います。奥田さんはSEALDs結成時からその必要性を訴えていましたが、なぜですか?

だって、おかしいと思いませんか。選挙制度上、どうしても選挙区で1人しか当選しないと分かっているのに、いつも野党はバラバラ。前回の参議院選挙なんて、民主党(現・民進党)、社民党、共産党、未来の党(現・生活の党)、維新の党があって、みんな「与党を倒す」とか言っている。けど、それだけ候補者が乱立したら「勝てるはずないじゃん」と思うのが当たり前。事実、これまで自民と公明は選挙協力して圧勝し続けてきました。

2014年の沖縄県知事選では、米軍・普天間基地の辺野古移設反対を掲げて、共産党を含めた複数の政党が選挙協力し「オール沖縄」を結成しました。そして、現・翁長沖縄県知事が誕生しました。沖縄って、ただでさえ各党の支持母体である建設業界など利害関係が複雑です。沖縄の離島で暮らしていた経験があるので、そんな地域のしがらみを乗り越えて協力することが、どんなに難しいか理解しているつもりです。

昨年夏の国会前デモの参加者らが、自発的に立ち会い演説会などに参加した。2016年7月9日、新宿駅東南口、小川敏夫候補の打ち上げ街頭演説会(撮影:今村拓馬)

このオール沖縄の誕生をきっかけに、選挙で野党が協力する方法を調べるようになりました。分かったのは、とても単純なことで、各党の党首や関係者同士が、直接会って話し合いをすること。そんな交渉をする文化そのものが野党側にはないことが問題でした。

だって同じ選挙区に、民進党と共産党がいて、長年、激しい票の奪い合いをしてきた歴史がある。場所によっては、民進党と社民党がいるところもある。過去には、無所属で立候補するからといって応援したのに、その後に社民党を裏切って民進党に入ったとか、もう人間関係は、後援会をふくめてグチャグチャ。そうした過去の因縁をチャラにして「野党共闘」と言っても、無理です。そもそも普段から会って話をしたことが一回もないとか言うんですから。

けれども、意見が違ってもまず、話し合ってみるって大事じゃないですか。今回、野党共闘で一番のネックになったのは、そもそも交渉のテーブルにさえつかない、染みついた政治文化でした。

そもそも、候補者と並んで学生など市民が応援演説をするカルチャーは日本にはなかった。2016年7月9日、新宿駅東南口(撮影:今村拓馬)

——昨年の夏の国会前の「安保法案反対」デモ。当初は、各党の代表が並んで参加することさえ、困難だったんですよね?

「安保法制反対」という主張は同じでも、民進党(当時は民主党)と共産党が一緒に声をあげるとか、一緒にテレビカメラの前に立つとか、絶対にあり得ないことでした。僕からすると、なんて小さなことにこだわっているんだろう、ですよ。一種のアレルギーですよね。

けれども、世論調査の数字など民意を無視して、何が何でも法律を押し通そうという政権与党のやり方に危機感が募り、しかも、毎週、国会前には数万人の市民が押し寄せるようになると、野党の国会議員の態度も少しずつ変化していったんです。

そして、昨年の6月、渋谷で安保法制に反対する街宣を行ったとき、3000人を超える人が参加し、そこで初めて、当時の維新も含めて、5野党の政治家が並んでスピーチをしてくれました。かなり手のつなぎ方がぎこちなかったけれど。これをきっかけに、野党間の距離が縮まるようになった。やればできるじゃんと。

演説をする候補者の市民が見守るという「絵」は、米国大統領選挙からヒントを得た。2016年6月19日、東京・有楽町の街頭演説会(撮影:ヤベシンタ)

そして、いままで有名議員でなければ100人も集まらない街頭演説会に、党員以外の学生やママなど普通の市民が参加するようになりました。多くの国会議員は、党員以外の市民が、自分の演説会や集会に足を運んでくれることが、とても嬉しかったのだと思います。この変化が次第に各党にも広がっていきました。こうして党派を超えて議員や政党の人が集まることが普通の光景になった。つまり、今回の「野党共闘」は、あの国会前の10万人デモがなければ、成功していないんです。

——けれども、仮に民主党と共産党など野党が圧勝し、政権を担うことになった場合、明らかに主義主張の異なる政党同士なわけで、「本当に大丈夫?」と不安になるのも、また普通の市民感覚だと思うのですが。

自民党と公明党だって、綱領から政策から何から何まで違う。民主党の中に共産党に対するアレルギーがあるように、自民党の中にも公明党に対するアレルギーだってある。それに、まさに「憲法改正」がそうですが、安倍首相は「9条を変えるのは自民党結党以来の理念であり悲願です」と言いながら、連立を組む公明党は「私たちは平和の党ですから9条改正には反対です」って、全く相容れないことを言っている。その他の政党も、政策は違うけれども「改憲には賛成」と言って自民党に協力する姿勢を見せています。

だから、きちんと有権者に政党の政策や主張を説明した上で選挙協力するのは別におかしいことではないし、それこそが政治だと思います。野党同士でののしり合ってることのほうがよっぽど意味ない。党員ではない有権者はずっと思っていたはずです。「絶対に当選しないと分かっているのに、なんで共産党は全ての選挙区で候補者を立てるのだろう」って。それに、同じ野党から出馬し落選した候補者は、絶対に心の中で「あの票があれば当選したのに」って、愚痴こぼしてますよ(笑)。

ちゃんとデザインされたチラシやパンフレットなどを見て、オジサン世代の国会議員がいちいち感嘆するのが面白い(撮影:ヤベシンタ)

——奥田さんは、「野党共闘」以外にも「市民が選挙に関わる」をテーマに掲げて、選挙の風景を変えたいと発言されています。それはどういうことですか。

日本での呼びかけって「選挙に行きましょう」っていうのがほとんどじゃないですか。「選挙行こう」と呼びかけるというのは、意味ないとは思いませんけど、一方で、誰に入れて欲しいのか、何で投票して欲しいのかってことを、もっと有権者が主体的に呼びかけてもいいと思うんです。僕は、投票用紙に名前を書いて箱に入れるだけじゃなくて、そこまでの過程が大事だといつも言っています。米国の選挙キャンペーンを見ているとホームページとかの一番上に「THIS IS YOUR MOVEMENT(これはあなたの運動だ)」って書いてある。対して、日本の選挙では、政党のホームページをクリックしても、候補者の名前しか書いてない。これでは応援したい気持ちがあっても、どうやって選挙に関わっていいのか全然分かりません。

選挙の応援も、候補者を見上げる街宣車ではなく、市民と同じ目線でやる。政治に関心を持つ人を、少しでも増やしたい(撮影:ヤベシンタ)

例えば、候補者の選挙事務所に行くじゃないですか。けど、多くの場所で「お気持ちだけで結構です」とか、本当は手が足りてないのに「今は手が足りてます」とか、そんな対応ばっかりでした。いまの政治は、あくまで「党員」のためのものであって、普通の市民には開かれていないように感じました。

民進党の結党大会に参加し、スピーチした時にも感じたのですが、そこに集まっている数千人のうちのほぼ8割はスーツを着た男性で、全員党員で、「国民とともに進む。」という理念は分かるのですが、そもそも、そこに普通の人はいない(笑)。結党大会ですから仕方がないのかもしれませんが、これは誰のための、何のための儀式なのか、正直分かりませんでした。「国民とともに進む」ことをアピールするのであれば、もっと開かれたものであるべきです。

選挙を盛り上げるこのプラカードは、コンビニのネットワークプリントを利用し、誰でも印刷することができる。2016年7月3日、新宿三丁目交差点(撮影:ヤベシンタ)

それに、どの政党でも同じだと思うけど、選挙の時に有権者のことを「ターゲット」と呼ぶんです。マーケティングの手法なので仕方がないのかもしれませんし、僕が気にしすぎなのかもしれませんが。ターゲットに伝えるのも大事だけれど、一緒に応援したいとか、一緒に今回の選挙を戦いたいとか、今回負けてもらったら困るとか、もっとこういう政策して欲しいとか思って選挙に参加しようとしている人たちを、ターゲットとして、完全に外側の人にして、お客さんにしてしまうのはもったいない。しかも、選挙の時だけ来い、みたいな感じになっても、そんな都合のいい話はないわけですよ。

——そのためには選挙に関する約束事(ルール)を定めた公職選挙法の壁もあるとおっしゃっていますね。

選挙に関わると、本当に変だなと思うことがたくさんあるんです。よく言われることですが、立候補するためのお金、供託金が日本は高すぎる。アメリカ、フランス、ドイツなどでは無料、カナダ、イギリスでも11万。対する日本は小選挙区なら300万、比例なら600万とべらぼうに高い。普通の人は立候補できません。でも、そんなことは序の口で、もっと意味が分からないことがたくさんあります。

ちゃんとデザインされた配布物は、その場で捨てられるケースが少なく、受け取ってくれる確率も高い(撮影:ヤベシンタ)

例えば、みんな街宣カーが名前を連呼するのを不思議がるのですが、あれって、候補者がいない場合は、走行中の選挙カーは基本的に名前の連呼しかできないんですよ。こんなの完全に日本だけのカルチャーです。名前を連呼してもそんなに意味ないでしょう。法定ビラに政策や推薦人名を載せることはできても、候補者の名前を載せることは禁止されています。いやもうこれとか訳分かんないでしょう? もらった人は誰のビラだかパッとみても分からない。実際、これ何のビラですかって聞かれたこともあります。

他にも、公示日を前に候補者の実名が入ったものは配れないので、候補者は名前じゃなくて「本人」って書いたタスキをつけてたりね。なんで実名じゃダメなの?って。それから、昔は30日あった選挙期間ですが、今では12日間になっていて、あっという間に終わってしまいます。ほんと不思議なことばかりです。大枠の建て付けが、この法律が作られた戦前からあまり変わっていないこともひとつの理由でしょう。国の未来を決める選挙ですから、名前の連呼だけして選挙が終わらないようにして欲しい。

普通の人が選対に行ってみたら、「あれ? なんでこれ、この法律ってこうなってんの」とか、「これやっちゃいけなくてこれはやっていいの」みたいな。メールは出しちゃ駄目でSNSはオッケーでとかも含めて、なんかよく分かんない。この法律が市民の参加を阻む壁なんじゃないかなと、選挙に関わって思いました。政党の人も、公選法の壁ぎりぎりぐらいまで市民の人たちに開こうっていう姿勢がないと、やっぱり僕は駄目だなと思います。

——今回は18歳選挙権が認められた最初の選挙でした。世論調査などをみると、実は政権与党を支持している割合が多いのは、10代と70代であることが分かります。

確かにそうですね。けれども、個別の政策、例えば「憲法改正」について聞いてみると、それでも20代の半数以上が「改憲する必要はない」と答えている。安保法制の時もそうでした。そう考えると、若い世代は、経済政策にしても、外交にしても、安定的な政党かどうかってところに重きを置いているんじゃないかと。今回の選挙は投票率こそ低かったですが、それでもはっきりしたことは、与党に比べて野党は、若者にとって魅力的っていうか、ちょっとここに懸けてみたいなっていう政党になり得なかった。

どの候補の応援演説に行っても24歳の奥田は最年少。若者が顔をさらして選挙に関わるハードルはまだまだ高い。2016年7月8日、浦和駅西口(撮影:今村拓馬)

そもそも、日常生活の中で、どの政党の人たちの声や姿にふれる機会が多いかというと、間違いなく、政権を担っている自民党ですよ。テレビだってネットだって同じだと思います。与党側の広告のほうが目につきます。だから、野党がホームページにどんなに若者の目を引くようなマニフェストを上げたからといって、何か変わるかといえば変わらないと思う。相当努力をして「いままで思ってた政党の感じと全然違うぞ」ぐらい話題になる打ち出しをすれば変わるかもしれませんが、基本的にはそういうレベルの話じゃない気がします。構造的な問題のような気がします。

それから、今回、「選挙に行こう」というメッセージを伝えるために、各党、若者を意識したコンテンツをつくって配信していた。そういうのも大事かもしれないけれど、メディアも含めて、じゃあ若い人に向けて何をするのかっていうところが完全に抜け落ちている。そういう議論もほとんど行われませんでした。そういう話は抜きにして、「とにかく若者は選挙行け」とか、「政治に関われ」っていうメッセージだけが強くなって、非常にアンバランスな感じがします。

街中でも選挙に関わるボランティアを募る。多い日で一日100人以上が登録した。2016年7月3日、新宿駅東口(撮影:ヤベシンタ)

——選挙を通じて自民党や公明党の選挙を見聞きする機会も多かったと思いますが、どう思われましたか。

自民党、公明党の選挙はまた全然違いますけど、人に対して向き合おうとする姿勢みたいなものが、人間っていうものを相手にしようとしてるっていう意味では自民党はすごい。ただ正しいことを言おうって感じじゃない。例えば、1人でも手を振ってくれる人がいたら車を降りてあいさつに行くとか、そういう選挙の作法は野党より、徹底されていると思う。今回、アベノミクスの恩恵を実感できない地方では、自民党に対する不満が自民党支持者からも出たとかいう話を何度も聞きました。けど、そうした不満から逃げず正面から抱きかかえるというか、ある種開き直ってきちんと頭下げる。もう一回、自民党に託そうと思わせるあの感覚は、どこか人情にうったえる「綾小路きみまろ」さん的で、すごいと思いました。小泉進次郎さんの演説とか聞きに行くと、政策の内容というより、その土地土地の地元の話をして、人情なんですよ。自民党に不満があっても、どこか憎めないしホッとする。

代官山にあるクラブで「DON’T TRASH YOUR VOTE」というイベントが投票日前日に開催された(撮影:今村拓馬)

それに比べると、野党は組織基盤が弱いわりには、その必死さみたいなのが伝わらなかった。選挙のオーソドックスっていうか、もっと「確実に一票を取りに行く」執念のようなものは、与党に学ぶところはたくさんあるなって正直に思います。頭が良くても、上から目線の話だと聞きたくないじゃないですか。

——すでにSEALDsは解散すると明言されていますが、これから、政治とはどのような関わりを持たれるのですか?

自分にとってはSEALDsがあるかないかとは、あんまり関係ないんです。それはプロジェクトチームの名前でしかありませんから。SEALDsがあろうがなかろうが、自分の日常で関われる限り、政治には関わっていくっていうのが、あるべき姿だと思います。

今回の選挙って、要は組織をいくら固めたとしても足りない部分があるっていうことがよく分かった選挙だと思うんですよ。組織の足し算だったら結局組織が大きい所が勝ちますから。それだけやってても野党が政権を取ることはないでしょう。そもそも、自民党も公明党も民進党も共産党も、党員の高齢化がハンパないんですよ。そもそも国会議員の平均年齢はものすごく高いけど、あと20年たったら現役の国会議員はほとんどいないはず。50代でさえ青年部ですから(笑)。それ以上に、地域社会で地方議員を担っている人たちの高齢化率は高いですから、状況はもっと深刻です。今の日本の選挙は本当に50〜60代の人が支えているようなものなんです。このままいけば、ノウハウを引き継がれないままに突然バトンを渡されるような気もします。

どこに行っても候補者以上に多くのメディアに囲まれる奥田。選挙期間中は2度も熱中症で倒れた(撮影:今村拓馬)

それを考えると、やっぱり本当にどうやって新しい人に少しでも選挙に関わってもらうのか、政治の担い手になってもらうのかっていうのを真剣に考えなくてはならない。その影響を真っ先に受けるのは、与党自民党ではなく、さらに弱い野党であることは間違いありません。昔は労働組合の組織率が高く、商店街など地域社会がしっかりしていた。しかし、どちらもいまでは日本の光景としてなくなってきています。政治のことを話す場が社会の中からどんどんなくなっている。

だからこそ、言いたいのは、有権者側も政党も「選挙に行こう」だけでなくて、「選挙に関わろう」もしくは「政治に関わろう」って言おうよ、ということです。つまり、政党は選挙期間だけでなく、日頃から市民に対して開かれていることが求められるし、市民もそのカルチャーを育てていかないといけない。また、今回はじめて選挙に関わった人は、0か100かで考えるのではなく、どの点が足りなくて、どの点で変化したのか注意深く見る必要があります。今回の選挙では、普段政治のことを書かない著名人や有権者が、ツイッターなどで投票の呼びかけをしたり、政治について自分の意見を述べていました。だからといって投票率が爆発的にあがったわけでもありません。それでも意味がなかったことにはならないと思います。

僕はこれからの社会がバラ色の未来だとは思えません。しかし、困難な時代だからこそ、政治のことを真剣に考えなければいけない時代にきているのだと思います。

(撮影:今村拓馬)

奥田愛基(おくだ・あき)
1992年福岡県北九州市生まれ。2015年SEALDs(自由と民主主義のための学生緊急行動)を結成。安保法案に反対する国会前デモを主宰し、大きな注目を集める。現在、大学院修士課程に在籍。共著本は多数。2016年6月に自身としてはじめての単著『変える』出版した。


中原一歩(なかはら・いっぽ)
1977年生まれ。ノンフィクションライター。「食と政治」をテーマに、雑誌や週刊誌をはじめ、テレビやラジオの構成作家としても活動している。著書に『最後の職人 池波正太郎が愛した近藤文夫』『奇跡の災害ボランティア「石巻モデル」』など。

[写真]
撮影:今村拓馬、ヤベシンタ
写真監修:リマインダーズ・プロジェクト
後藤勝

 


【参院選2016】公明党支持層の4人に1人が野党統一候補に投票:学会の自公政権離れは進むのか

2016-07-13 02:56:47 | 参院選

※自民党と連立内閣を組む公明党も、2014年の衆院選では重点政策に入れていた憲法の平和主義という言葉を外した。

 

盛田隆二 『父よ、ロング・グッドバイ』@product1954 7月11日

や、これは朗報!
 一人区の野党共闘が善戦したのは、公明支持層の24%が「野党統一候補」に投票したからだと。

秋田では公明支持層の44%が、山形は38%が、沖縄は34%が野党統一候補に投票した。自民の鉄板援軍=公明支持層に如実な変化。

 

**************************:

選挙結果の分析(その1) 共闘「足し算」以上 野党、与党票取り込み
http://mainichi.jp/senkyo/articles/20160712/ddm/010/010/068000cより引用

公明支持の23%「野党に」 1人区出口調査

 共同通信社が10日に実施した出口調査の結果を基に、32の「1人区」(改選数1)で支持政党別の投票行動を分析すると、自民支持層の88%は自民候補に投票したと回答し、野党統一候補を挙げたのは10%だった。これに対し、公明支持層は「自民候補」71%、「野党統一候補」23%という結果になり、両党支持層の間で支援の度合いに差がみられた。

 民進候補が当選した宮城と大分では、公明支持層の3割が民進候補に投票したと答えた。公明支持層の票が全体平均より相手候補に多く流れたことが、選挙結果に影響したとみられる。

 民進支持層の90%は野党統一候補に投票したと答え、自民支持層と同じ傾向だった。共産、社民、生活支持層も8割以上が野党統一候補と回答した。

 おおさか維新支持層は「野党統一候補」48%、「自民候補」36%と分かれた。自民候補が勝利した群馬では、おおさか維新支持層の投票先は自民候補と民進候補に二分された。

 出口調査での政党支持率は、自民38%▽民進16%▽公明、共産6%▽おおさか維新5%▽社民2%▽生活1%−−など。

 「支持政党はない」と答えた無党派層(21%)では、「野党統一候補」56%、「自民候補」38%だった。

 

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公明支持の4人に一人が野党統一候補に入れたというのは、公明党候補のいない一人区の話だ。

公明党候補のいる選挙区・比例区では全員当選している。~つまり、間違いなく公明党に票を入れているということだ。簡単には、公明支持から離れない。

公明党支持層の4人に1人が野党統一候補に投票:学会の自公政権離れは 進むのか
 http://sanseimelanchory.hatenablog.com/entry/2016/07/11/201105

 

 

 


2016年参院選のまとめ 〔文: SEALDsPOST編集部〕

2016-07-13 00:38:13 | 参院選

http://sealdspost.com/archives/4478より転載

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2016年参院選のまとめ

文: SEALDsPOST編集部

7月10日、参院選が終わりました。ここで、その選挙の結果を振り返ってみたいと思います。

参院選の結果は

まず結論からいうと、与党単独による2/3確保はかないませんでした。その意味で、野党共闘を応援してきたリベラル勢力の目標は、とりあえずは達成されたことになります。

しかし、憲法の改正に前向きな勢力(改憲勢力)が、164議席を取りました。参議院全体のうち、3分の2である162議席を超えたことになります。

自民党と公明党の与党が合わせて145議席をとり、そこに、改憲に前向きな「日本のこころ」と「おおさか維新」の15議席を加えて160議席、無所属改憲派が4議席を取りました。

逆に、改憲に反対の民進党は13議席と、大幅に減らしてしまいました。共産党は3議席増やしました。

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これまでの話

今回の参院選は、改憲を望んでいる与党である自民党と公明党が3分の2議席をとるかどうかがポイントでした。

改憲をするためには、まずは衆議院と参議院でそれぞれ3分の2以上の賛成議員が必要です。衆議院はすでに与党が過半数を押さえているため、今の与党にとる改憲に反対しているわたしたちは、「⅔を取らせない」を目標としました。

安倍首相のほうは今回の選挙について、「アベノミクスをこれからも推し進めていくかどうかを問うものであり、憲法改正は争点ではない」としてきました。

しかし、与党が勝った途端に、それまで触れてこなかった憲法について「前文から全てを含めて変えたい」と言い出しています。

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そもそも参院選とは?

参議院には全部で242の席があります。参議院では議員は6年間勤めますが、3年おきにその半分の121議席が選挙で入れ替えられていきます。

「改選」と「非改選」という用語が出てきますが、

改選・・・今回入れ替えられた議員
非改選・・・まだ任期が残っている議員

をあらわします。

今後の与党は?

憲法を変えることに意欲的な勢力が3分の2をとったので、憲法改正へと向けた議論が行われることは間違いないでしょう。

ただし、与党である自民党・公明党と、おおさか維新とでは、同じ改憲勢力といっても、そもそも憲法観や「憲法改正」についてのスタンスが違うことから、今後は政党間の話し合いや妥協が必要になってきます。

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自民党がどのように憲法を変えようとしているかというと、「戦後アメリカから押し付けられたとされるものを捨て、新しく作り直したい」としています。例えば、自衛隊を国防軍にしたり、象徴であった天皇を再び国家の元首としたり、個人よりも家族を重んじるものにしたりということです。権利より義務を強調し、公共の福祉より公の秩序を優先するなど、立憲主義を否定しているという意見が多くあります。戦前回帰と批判する論者も多くいます。

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また公明党については、そもそも今回の公約で改憲について言及しておらず、自党の憲法観にかかわらず自民党の改憲に追従していくのではと言われています。

<iframe class="lkc-iframe" src="http://hatenablog.com/embed?url=http://mainichi.jp/senkyo/articles/20160711/k00/00m/010/191000c" frameborder="0" scrolling="no"></iframe>

対しておおさか維新の会は、大学までの教育無償化や統治機構改革、憲法裁判所の設置などを改憲については言及しており、「自民党憲法改正草案のままでは反対」であるとも言っています。そもそも目指している方向が違うため、その間で妥当なところを探っていく必要があるということです。

さらに、自民党の改憲案は範囲が広いため、一度に変えていくことはないでしょう。一つずつ国民投票が行われていきます。

いきなり今までタブーとされてきた9条を変えたりすると、国民は拒絶するおそれがあります。まずはハードルの低い、「このくらいなら変えてもいいかな」というところから変えていき、徐々に本当に変えていきたいところに踏み込んでいくと思われます。

これからの政治と選挙

今回の選挙の結果だけを見ると、改憲勢力が勝利し、共闘した野党勢力は負けたように見えます。事実、これから改憲についての議論が始まるのでしょう。

しかし見るべきは、今回もし野党が共闘していなければ、とくに一人区では野党の大敗がより深刻であったということです。昨年からの市民の後押しによって、全国32の一人区で実現した野党統一候補は、3年前の参院選では2つしか勝てなかった所を11に伸ばし、国会に一人でも多くのリベラル議員を送り込むことを成功させました。

また、改憲勢力にとっても、今回の選挙で圧勝できなかったことが、今後の改憲論議にとってネックになると思われます。というのも、上でみたように、あくまで改憲勢力が2/3の議席を確保したとしてもそれは憲法観の異なる勢力との共闘のうえでのものであって、妥協は避けられないからです。

そして今回見られたのは、「市民が参加する選挙のかたち」でした。「選挙を変える、市民が変える」。この市民の動きは、今後の日本の政党政治のあり方を変えていくでしょう。

これらのことから、今回の参院選の結果は、とりあえずリベラル勢力にとっては、敗北というには希望が濃厚で、勝利というにはあまりに多くの課題が残されています。つまり、事実上の延長戦というのがおそらくは正しいのだと思います。

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Photo by Yui Hasegawa

* * *

大切なことは、こうした市民の動きをこれからも継続していくことです。都知事選は目前に控えており、衆院選もあります。野党共闘はまだ道半ばと言っていいのかもしれません。

この間見られた市民の動きを、もっと社会に根をおろさせていくことが何よりも大切です。たった一回のみの選挙で終わらない、柔軟で力強い、持続可能な社会・政治文化をつくっていきましょう。

 

 

 

 

 


動画あり【参院選2016】三宅洋平から 心より御礼申し上げます。〔ログブより〕

2016-07-12 13:00:04 | 参院選



 

http://ameblo.jp/miyake-yohei/yoritennsaiより引用

2016年07月11日(月) 14時21分44秒

三宅洋平から 心より御礼申し上げます。

テーマ:ブログ

長くて短かった18日間の選挙期間が終わりました。
多くの仲間たちに支えられて、無事、走り抜くことができました。
まず、すべてのスタッフ、応援者、支持者の皆さまの懸命の動きに
心からの御礼を申し上げます。

6/14、公示の10日前という直前の立候補表明にも関わらず、
連日平均3回の街頭演説では最大2万人と、多くの聴衆に恵まれ、
地盤も組織もない中で257,036票を得ましたが、
残念ながら当選には至りませんでした。

改憲阻止に向けた野党共闘の水差し、票割れという批判もある中で
一貫して無党派層、無投票層の掘り起こしに徹底した選挙運動を展開し、
自民党の改憲草案の危険性について訴えを続け、
また戦争・軍需経済に引っ張られる土壌としての
経済格差を是正するための金融資産への累進課税案を
繰り返し主張してきました。

また、政治に対する忌諱(きい)感を取り除き、
これまで政治に対して一定の距離を保ってきた皆さんの
政治への歩み寄りを呼びかけた結果、
多くの有権者の皆さんが新たな政治的アクションを起こしてくれました。

当初は泡まつ候補としてマスコミにも扱われない状態から
ネット上での大きな話題を呼び最終的には6位圏内を争う一人としての
報道にも結びつきました。

ネットを通じての拡散が世界にも広がり、
ヴィヴィアン・ウエストウッドさん、
ボブ・マーリーのお孫さんであるドニーシャ・プレンダガストさんなどから
こころ強いエールを寄せていただいたことで
各国からの取材、報道も得ることができました。

Japan has a problem.

今、日本が置かれている危機を世界に伝える
足がかりとしていきたいです。

法定得票数を超える得票(供託金やチラシ・ハガキなどの公費負担分が返ってきます)、
そしてカルチャー層を中心とした無党派の新たな政治基盤を築けたことは
落選という結果ながらも、今後引き続いて改憲を阻止するための
ポジティブな要素として受け止めております。

また STOP!改憲78議席という大義においては、
77議席に押しとどめたという結果の中で最低限の貢献は
果たせたのではないかと思っています。

今回、
三宅洋平に投票できなかった全国の選挙区、および比例区で
初めての、あるいは久しぶりの投票行為に及んだ皆さんの力が
働いたことは間違いありません。

生活の党、青木愛さんの比例最後の1議席獲得、
山本太郎議員も応援に入った新潟選挙区、
森ゆうこさんの2000票差の接戦での当選などは
とりわけ嬉しいニュースでした。

そして、東京選挙区が改憲3:非改憲3のドローになったことの
意味は大きいと感じています。

僕はヒゲを剃らず、髪を切らずに「自分らしくあれる社会」を訴えましたが、
言い分に興味を持ったが「ヒゲ・長髪」には投票したくないというご意見の皆さまへは迷わず、民進(特に当確ライン上と目されていた小川さん)・共産、両党への投票を呼びかけてきました。事務所への問い合わせにも、そのように案内することを指示してきました。


ただし国会内の勢力バランスを見ると、
非改選(今回選挙がなかった)・護憲派の無所属候補を合わせると、
国会内の改憲勢力が 2/3を超えたことになりますので、
現状では圧倒的に改憲派に利する「国民投票」への道すじが
開けてしまったことには、引き続き大きな危機感を抱いています。

東京都知事選挙も、わずか3日後の 7/14から開幕します。


今日からは
付け焼き刃のドタバタ選挙の事務、会計的な処理と
後片付けに追われていますが、
体力と共にこれを整えて、早急な再出発を考えています。

政治を変えたい、
選挙の風土を変えたい、
これまで選挙の計算に入っていなかった自分たちの声、センスを
国会に届けたい、
そうした思いでうごめき始めた新しい政治層の仲間たちと共に

もはや一国の政治情勢だけでは解決できない、
地球単位の環境問題、そして戦争文明からの脱却という課題に、
全力で取り組んでいきたいと思っています。



全国からのカンパ、そしてボランティアの力により、
組織のない三宅洋平が全力の選挙運動を展開することができました。

また、余剰の政治資金により、次なるアクションへの移行も
スムーズに行える状況です。

選挙会計の透明化に務め、
引き続きの活動報告を明確にしながら、
さらなるご支援を賜りたく、お願い申し上げます。
(寄付総額のお知らせは、処理が終わり次第、近日中に行います)


ひとまず、みなさま本当にお疲れ様でした。

本当に、本当に、ありがとうございました。


Keep on moving.

Let's get unite.


これからも三宅の成長に、みなさまの成長に、思いを馳せて、希望を託して
いつの日かたどり着く平和な世界に向かって、一歩一歩、前に進んでいきましょう。

そして国際的な生命平和憲法の制定に向けて、
命ある限り決して止まることなく旅を続けようという思いを固くしています。


共に歩まれる仲間たちの、引き続きのお力添えを、
よろしくお願いします!




最後に、
常に僕らのトップランナーであり続け、
今回の選挙において心強い伴走を共にしてくれた
山本太郎参議院議員とそのスタッフたちに、
そして陰ながらの助言を送り続けてくれた先輩たちに、
言葉では言い尽くせない感謝の念を送りたいと思います。

山本太郎を一人にさせない、を合言葉に
国会の外から、最大の支援を行なっていく所存です。



多謝

I Refuse to be a part of the War Business.
(戦争経済の片棒を担ぐのはお断り)

It's Time to Act.


2016年7月11日
三宅洋平


<関連>
落選の三宅洋平氏「早急な再出発」で改憲阻止へ意欲

 

 

 

 


国民が葬った民主主義…改憲へ衆参独裁政権誕生の絶望 <2> (日刊ゲンダイ)

2016-07-11 22:09:59 | 参院選

http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/185451より転載

国民が葬った民主主義…改憲へ衆参独裁政権誕生の絶望

2016年7月11日

事実上の独裁を手に入れた(C)日刊ゲンダイ 事実上の独裁を手に入れた(C)日刊ゲンダイ

■壊憲政権が信任され、さらに巨大化という悪夢

「ヒトラーは民主主義によって、きちんとした議会で多数を握って出てきたんですよ。彼はワイマール憲法という当時ヨーロッパで最も進んだ憲法下にあって出てきた。常に憲法は良くても、そういうことはあり得るということ」――。今から3年前、麻生財務相が放った言葉を改めて聞くと、現状をあまりにも言い当てていてゾッとする。

「ある日気づいたら、ワイマール憲法が変わって、ナチス憲法に変わっていたんですよ。だれも気づかないで変わった。あの手口学んだらどうかね」と続く大妄言だが、安倍政権は「ナチスの手口」をしっかり学んできた。九州大名誉教授の斎藤文男氏(憲法)はこう言った。

「憲法の定める基本的人権や知る権利を踏みにじる特定秘密保護法の強行採決に始まり、閣議決定だけで武器輸出を47年ぶりに解禁。揚げ句が集団的自衛権容認の解釈改憲で、安保法制による『立法改憲』とセットで9条を空文化させた。一連の憲法無視の“壊憲政治”は、悪名高い全権委任法を成立させてワイマール憲法を葬り去ったナチスの手口さながら。

こうした強引な政治手法こそ、安倍政権は国民の審判を仰ぐべきなのに、今回の選挙も憲法無視の政治姿勢や改憲の野望などの争点化を巧妙に避けた。これも『誰にも気づかせない』というナチスの手口に学んだ結果でしょう」

 メディアは「改憲勢力3分の2議席」に焦点を当てているが、ちょっと待て。安倍政権は改憲の発議をすっ飛ばし、とっくに憲法をないがしろにしてきたではないか。

「安倍政権にとって改憲の必要性があるとすれば、憲法に条文のない『緊急事態条項』を加えるくらいなもの。あとは身勝手な解釈改憲でどうにでもなる。事実上の独裁を手に入れた今、国民の人権や自由を損ねても、お構いなしだと思います」(斎藤文男氏=前出)

 国民は壊憲政権を信任し、巨大化させたツケを払うことになる。

 

■今回が「最後の選挙になる」という予言は当たるだろう

〈今回が「最後の選挙」になる〉――。不気味な予言だ。これは、10日の毎日新聞に載っていた政治学者の白井聡氏(京都精華大専任講師)の言葉である。改憲勢力が3分の2を占め、憲法改正に向けた流れは「第2段階」に入ったというのだ。

〈すぐに全面改憲には動かないだろう。まずは政府に強力な権限を与える「緊急事態条項」を加える〉と白井氏は予想する。

 9条改正は心理的なハードルが高いが、大災害やテロに備えて緊急事態条項が必要だと喧伝されれば、お人よしの国民はコロッと騙されかねない。
 それで国民を改憲に「慣れさせる」。自民党が言うところの「お試し改憲」というヤツだ。白井氏はこう続ける。

〈その後に予想されるのは、軍事衝突が発生することを黙認、または誘発することだ〉

 そこで緊急事態を宣言すれば、言論や集会、結社の自由など国民の諸権利を停止させ、政府に対する批判も封じ込めることができる。日本の選挙で最低限保障されてきた公正性や自由など望むべくもなく、なし崩しで憲法が停止されてしまう。残念ながら、この見立てが現実になる可能性は限りなく高くなった。

「55年体制の時代も万年自民党政権といわれたものですが、当時は自民党内に反対意見や議論があった。大メディアにもまだ批判精神がありました。その両方が失われ、野党も無力な今となっては、独裁政権の力が増す一方です。言論の自由が失われた独裁下の選挙は、何度繰り返しても与党が圧勝する形ばかりのものになる。日本は本当に危険な状況にあります」(政治評論家・森田実氏)

 要するに、北朝鮮のような国になっていくのだろう。そういう最悪の選択をしたことに、自民党に一票を投じた有権者が気づいていないとすれば、あまりに愚かである。

 

 http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/185452より転載

国民が葬った民主主義…改憲へ衆参独裁政権誕生の絶望

2016年7月11日

強行採決がさらに増える(C)日刊ゲンダイ強行採決がさらに増える(C)日刊ゲンダイ

■衆参3分の2でこれだけの恐怖政治が可能になる

 衆参で3分の2の勢力を握った政権がやれることは、改憲だけではない。3分の2の勢力をフル活用すれば、戦前並みの恐怖政治、野党の弾圧も可能なのだ。

 意外に知られていないのは、国会議員を除名できることと、国会審議を非公開にできることだ。

 

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