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レッスン1「事前服従はしてはならない」を応用する 2018.5.29 Anno Kazuki 「暴政について──20世紀に学ぶ20のレッスン」

2018-05-30 22:21:42 | 独裁者への道
※ファシズムはさほど遠くない。いまがファシズムの前夜であるなら、まだ間に合う。ファシズムの朝がきて、先行服従が起きると、もう引き返せない。そう歴史がおしえてくれる。

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暴政について──20世紀に学ぶ20のレッスン
レッスン1「事前服従はしてはならない」を応用する
2018.5.29 Anno Kazuki
 
この国にはまだヒットラーはまだ現れていない。だが、嘘に嘘を塗り重ねることを基本方針とする総理大臣ならいる。選挙に勝利し、体制変革を図る共産党はまだない。でも、労働者の奴隷化をすすめる財界ならすでにある。
 
 訳本では、obedience in advance, anticipatory obedience を「忖度」と訳したようだ。流行のことばだからつかいたくなったのかもしれない。しかし、財務省が虚偽を報告し、隠蔽し改竄したのは総理をたすけるためばかりではなく、省をまもるためでもあった。財務省と総理は共犯関係にある。
 
そして、1938年の3月にオーストリアで起きたことは忖度と表現できるような生やさしいものではなかった。
 
ナチスと共謀するオーストリア国家社会主義者らが権力を奪い、街のいたるところに鍵十字の紋章が飾られた。通りではユダヤ人の男女が暴行を受けた。
 
ユダヤ人の家や商店が襲撃され、略奪された。どのデパートもユダヤ人の従業員をすべて解雇したうえで、「アーリア人化しました」と新聞広告を出した。そして、ユダヤ人に対する暴行と侮辱が日常的にくりかえされるようになる。
 
アイヒマンがウィーンに設けたユダヤ人移民中央事務局はユダヤ人を国外へ追放する部局であり、生きて国を出られる代償は全財産の没収だった。しかも、法外な為替レートで外貨を買うように強制し、残された現金も奪った。つまり、ユダヤ人の追放から経済的利益を得る仕組みだった。これが虐殺収容所へとつづく。強制収容所は奴隷労働を求める企業がなければ成り立たない。
 
この国では、少数派や異国人や障碍者に対する集団的な襲撃や略奪はまだ起きていない。だが、鶴橋や新大久保で在日コリアンに対するヘイトデモがあり、女子中学生が「大虐殺しますよ」と脅迫したことならある。障碍者が無差別に大量虐殺されたこともある。
 
ファシズムはさほど遠くない。いまがファシズムの前夜であるなら、まだ間に合う。ファシズムの朝がきて、先行服従が起きると、もう引き返せない。そう歴史がおしえてくれる。
 
事前服従はしてはならない。ティモシー・スナイダー教授は第一のレッスンがもっとも大切だという。これが守られなければ、他の19のレッスンは意味をなさないからだ。
 
事前服従をしないために、わたしたちには日日できることがある。事前服従とは、新しい状況に、なにも熟慮しないまま、本能的に適応しようとすることだった。わたしたちはつねに新しい状況に出逢う。家庭で、地域社会で、職場で、学校で。熟慮して、行動しよう。新しい権威もあらわれる。盲従してはならない。熟慮して、判断しよう。権威に服従などしない。
 
自衛隊にも新しい状況ができているので、その状況に順応した幹部の三佐が国会議員を国会ちかくの路上で「国民の敵」とののしった。そのとき三佐はひとりだった。
 
つぎは30人の三佐が国会の前に立ち並ぶかもしれない。
 
 
 
 
 
 
 
 
 

現代にも通じる笑えない「ファシズムの兆候」14項目  伊藤真弁護士が語る男女共同参画と憲法 2017.11.5公開

2017-11-06 00:51:18 | 独裁者への道

 

現代にも通じる笑えない「ファシズムの兆候」14項目

伊藤真弁護士が語る男女共同参画と憲法(その4)@日本女子大学

まなナビ https://mananavi.com/%e7%8f%be%e4%bb%a3%e3%81%ab%e3%82%82%e9%80%9a%e3%81%98%e3%82%8b%e7%ac%91%e3%81%88%e3%81%aa%e3%81%84%e3%80%8c%e3%83%95%e3%82%a1%e3%82%b7%e3%82%ba%e3%83%a0%e3%81%ae%e5%85%86%e5%80%99%e3%80%8d14%e9%a0%85/
公開 :2017/11/05

憲法から男女共同参画を考える、日本女子大学の公開講座で、講師の伊藤真弁護士は「ファシズムの初期の兆候」14項目を掲げた。これが70年前のものとは思えないほど現実的なのだ。(「改憲論者が13条と24条を攻撃する理由」「戦争末期、米軍が撒いたビラが示す憲法の真の意味」)

 

ファシズムの兆候14項目がなんか当てはまってないか?

「日本国憲法は、権力者から国民の“権利”を守るものです(「「納税」の“義務”を“権利”と誤解している人が47%も」)。しかしまた、“権利”は主張し続けないと、奪われて消えていくものでもあります。それを教えてくれるのが、アメリカの政治学者ローレンス・ブリット博士による『ファシズムの初期の兆候(Early Warning Signs of Fascism)』です。ワシントンD.C.のホロコースト記念博物館に掲げられています」(伊藤弁護士。以下「 」内同)

ファシズム研究で知られるブリット博士は、ドイツのヒトラーなど20世紀を代表するファシストたちの研究から、ファシズムの初期の兆候として、次の14項目の共通点を見出したという。

ファシズムの初期の兆候

・強力で継続的なナショナリズム
・人権の軽視
・団結の目的のため敵国を設定
・軍事優先(軍隊の優越性)
・はびこる性差別
・マスメディアのコントロール
・安全保障強化への異常な執着
・宗教と政治の一体化
・企業の力の保護
・抑圧される労働者
・知性や芸術の軽視
・刑罰強化への執着
・身びいきの蔓延や腐敗(汚職)
・詐欺的な選挙

「人権軽視、女性蔑視からファシズムは始まります。『〇〇が攻めてくるぞ』からファシズムは始まります。身びいきからファシズムは始まります……これらは70年以上前のナチスの教訓から学んだことなのに、今のアメリカにぴったり当てはまるんじゃないかということで大きな話題になりました。しかもこれらが当てはまる国はほかにもあるんじゃないのか、しかも14項目全部あてはまっちゃんじゃないのか、と思えてくる内容です」

「大衆の理解力は小さいが、忘却力は大きい」

70年以上前のナチスの発言に学ぶことは大きいと、伊藤弁護士は言う。なかでも大衆操作に長けたヒトラーと、ゲシュタポを作ったゲーリングの発言は、今読んでも70年前のものとは思えないほどの現実性を持っているという。

ヒトラーの発言(『わが闘争』より)

『大衆の理解力は小さいが、忘却力は大きい』
『効果的な宣伝は重点をうんと制限して、これをスローガンのように利用し』
『最後の1人まで思い浮かべることができるように継続的に行わなければならない』
『民衆の圧倒的多数は冷静な熟慮よりむしろ感情的な感じで考え方や行動を決める』
『肯定か否定か、愛か憎しみか、正か不正か、真か偽りか』
『何千回も繰り返すこと』

ゲーリングの発言(敗戦後、獄中での発言)

『一般人は戦争を望みません。ソ連でも、イギリスでも、アメリカでも、そしてその点ではドイツも同じことです。ですが、政策を決めるのはその国の指導者です。それに人々を従わせるのはどんな政治体制であろうと、常に簡単なことです』
『国民に向かって、われわれは攻撃されかかっているのだと煽り、平和主義者に対しては、愛国心が欠けているし、国を危険に晒していると非難すればよいのです。この方法はどんな国でもうまくいきますよ』

「〇〇からミサイルが飛んでくるぞ、と愛国心を煽る。そうやって大衆に動揺を誘う。このヒトラーとゲーリングの発言を読んだ後、冒頭の『ファシズムの初期の兆候』を読めば、何に注意しなければいけないか、わかると思います。

日本国憲法が大切にしている〈個人の尊厳〉、これを戦争は苦しめます。個人の生命・身体・財産等を侵害し、人の内面から優しさと心を奪い、学問・科学・医療などが本来の目的から逸脱し、信仰心や内心を破壊し、人を人でなくしてしまう。そしてとりわけ、女性の尊厳を奪うものであることは、現在のイスラム国の性奴隷などの例を見ても明らかです。

しかし、ゲーリングも言っているように、政治が大衆を操作するのは簡単なのです。だから、ちょっとした兆候にでも気づいたら、声を上げることが大事です。

ドイツの神学者、マルチン・ニーメラーは次のような言葉を残しています。

『ナチスが最初共産主義者を攻撃したとき、私は声をあげなかった。私は共産主義者ではなかったから

社会民主主義者が牢獄に入れられたとき、私は声をあげなかった。私は社会民主主義ではなかったから

彼らが労働組合員たちを攻撃したとき、私は声をあげなかった。私は労働組合員ではなかったから

そして、彼らが私を攻撃したとき、私のために声をあげる者は、誰一人残っていなかった』

いま私たちに問われているのは、国は私たちが創り上げるものだということを自覚すること、熱気に流されない冷静さを保つこと、憲法を学び自立した市民として主体的に行動すること、おかしいことにはおかしいと気づいた者から声をあげること、です。

憲法の理想に現実を近づけることこそ、今必要なことなのです」

(続く)

伊藤真
いとう・まこと 弁護士・伊藤塾塾長・法学館法律事務所所長
1958年生まれ。1981年に司法試験に合格、1982年東京大学法学部卒業。法学館法律事務所を設立し、所長を務める。憲法や法律を使って社会に貢献できる人材の育成を目指し、1995年伊藤塾を開塾。また、書籍・講演・テレビ出演などを通して憲法価値の実現に努めている。NHK「日曜討論」「仕事学のすすめ」、テレビ朝日「朝まで生テレビ」などテレビ出演多数。『あなたは、今の仕事をするためだけに生まれてきたのですか―48歳からはじめるセカンドキャリア読本』『私たちは戦争を許さない』等著書多数。
 

〔あわせて読みたい〕
「納税」の“義務”を“権利”と誤解している人が47%も
改憲論者が13条と24条を攻撃する理由は
戦争末期、米軍が撒いたビラが示す憲法の真の意味
731部隊の生物兵器研究は果たして役に立ったのか?

 

 

 


国連の法律専門家たちが、次々と日本政府の法案を批判。安倍政権はすべて拒否。これでいいのですか?〔思索の日記 武田康弘〕

2017-06-10 01:41:03 | 独裁者への道

http://blog.goo.ne.jp/shirakabatakesen/e/fc2534f1539f2c7fce5406e7d5630ed0

思索の日記

国連の法律専門家たちが、次々と日本政府の法案を批判。安倍政権はすべて拒否。これでいいのですか?

shirakabatakesen武田康弘
2017-06-07 
 

 いま、国連の法律専門家たちが、次々と日本政府の法案(スパイ法と共謀罪)に対して、危険性を指摘し、国連特別報告として発表し、日本政府に改善を要請していますが、

安倍政権は、まったく聞き耳を持たず、改善する意向はありません。

 世界的な普遍性とは無縁の安倍政権の法案は、政府が国民を管理し、統制するためのものですが、それは、「国連ホームページ」に掲載されている日本政府に対する特別報告者による調査書にも明白に記述されています。

 民主政の大元を揺るがせる政治に対して、それを支持する国民では、自分で自分の首を絞めることになりますが、独裁的政権を容認しておいて、後で後悔する歴史を繰り返すのは、愚かで不幸です。

 比ゆ的に言えば、1パーセントの支配的階層の人間が、残りの99パーセントを言うなりにする思想で法案がつくられるのでは、ほんとうの意味で国の力を豊かにすることは出来ません。それは、すでに「民主主義」(個人の尊重が先立つ)に対する「全体主義」(団体・組織・国家が先立つ)の敗北として歴史が証明しています。無残なまでに。

 このまま安倍首相グループによる国家の私物化が続き、1パーセントの政治的、経済的エリートによる支配が完成していくのを眺めているだけでよいのでしょうか。一人ひとりの国民が、自らの自由と責任においてしっかり発言することが求められると思います。民主政治への転回が必要です。

 

武田康弘(元参議院行政監視委員会調査室・客員調査員・「日本国憲法の哲学的土台」を国会職員に講義

 

 

 

 


安倍首相の意思を忖度することは、今、官僚たちの「仕事」!?(武田康弘)~内閣人事局の写真  安倍日本の構造問題を、森友問題は、戯画的に可視化

2017-03-22 00:27:17 | 独裁者への道

思索の日記 http://blog.goo.ne.jp/shirakabatakesen/e/c8479c148239b5135c263375d5430926より転載

内閣人事局の写真  安倍日本の構造問題を、森友問題は、戯画的に可視化。

2017-03-21 


安倍首相が発足させた『内閣人事局』 
審議官級以上の約600名の人事権を官邸が握ることになり、安倍首相の方針に従わない者は幹部登用の道が閉ざされる事となりました。

当時理財局長の迫田英典は、すぐに国税庁長官に昇進しました。
 
安倍首相の意思を忖度することは、今、官僚たちの「仕事」となっています。
 
欧米とは異なり、三権分立の民主制度が不十分な日本では、人事権の掌握により、首相の思想がそのまま官僚政府の意向となり、結果として国は独裁的性格を帯び、全体主義へと陥る可能性が高まります。

今回の森友問題は、戯画化された形で、誰の目にも安倍首相らの思想(戦前への郷愁・回帰)を「可視化」してしまいましたので、首相以下の関係者は慌てて、関係ない、わたしは被害者だ!?と言い張ることになりました。安倍首相が昭恵夫人の「言いなり」であることは有名ですが(「公人」が「私人」に従う!)、テレビが報じるまで1年半もの間、名誉校長を務め、森友の教育を体験的に知っている昭恵夫人から話を聞き、首相自身も講演を予定していた事実は、消しようがありません。

今回の騒動は、安倍首相が進める(麻生副総理は「ナチスの手法を真似たらいい」と進言)【戦後レジーム(体制)からの脱却】=現憲法の全面廃棄を目標とする首相主導の「政治改革」の姿を戯画的に可視化してくれました。これでも目が覚めない国民やマスコミであれば、もう奈落の底まで行くしかないでしょう。


安倍首相の一番のお気に入り稲田防衛大臣(極右思想の持ち主)と安倍首相と苦楽を共にしてきた菅官房長官との「内閣人事局」写真は、日本の構造問題を象徴するものでしょう。
なお、栄転を勝ち取った迫田英典国税局長官(当時は理財局長)は、山口県(長州藩)出身です。

 
 
武田康弘(元参議院行政監視委員会調査室・客員調査員「日本国憲法の哲学的土台」を講義)