世界各国で急速に普及が進む再生可能エネルギー
安倍政権は、日立の原発輸出に政府がテコ入れする金があったら、再生可能エネルギーの普及に注ぐべきだ。安倍政権の原発推進政策によって、また日本は世界のエネルギー転換から取り残されることになりそうだ。
金子勝の天下の逆襲(日刊ゲンダイ)...
世界各国で急速に普及が進む再生可能エネルギー
安倍政権は、日立の原発輸出に政府がテコ入れする金があったら、再生可能エネルギーの普及に注ぐべきだ。安倍政権の原発推進政策によって、また日本は世界のエネルギー転換から取り残されることになりそうだ。
金子勝の天下の逆襲(日刊ゲンダイ)...
国会議員まで延びると言われていた「リニア談合」の特捜部強制捜査。なんと刑事局長が閣議決定で飛ばされたという。三権分立終了。
「強制捜査に乗り出した、そのわずか1週間後に当時の林真琴刑事局長を名古屋高検検事長に転出させる人事案がこっそり閣議決定されたのです。
【リニア談合疑惑】尻すぼみのウラに官邸の粛清人事!? 強制捜査直後に地方へ移動の閣議決定
林刑事局長と東京地検の森元宏特捜部長のラインでリニア疑惑を徹底的追及すると見られていた直後に、林刑事局長が突然、飛ばされた 黒川次官がいるかぎり、安倍官邸は安泰ということだ(日刊ゲンダイ18.01.19)
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/221542
【関連記事】
東京地検、リニア不正捜査の標的は安倍首相か…官邸、刑事局長に報復人事で対立先鋭化 2018.1.17 Business Journal
東京地方検察庁特別捜査部が設置されている中央合同庁舎第6号館(「Wikipedia」より/F.Adler)
「送電線を持つ大手電力会社が、未稼働の原発や火力発電所の枠をあらかじめ設定することで、自然エネルギー発電事業者の送電線利用を拒否している」として、経産省資源エネルギー庁の担当者と面談、改善を求めたのだ。
対応した資源エネルギー庁の担当者からは前向きな回答が返ってきた。
「全国の自然エネルギーの事業者から悲鳴にも似た苦情が寄せられている」(河合弘之弁護士)や、「大手電力は率直に空きがある事実を認め、自然エネルギーを受け入れるべきだ」(吉原氏)といった発言に耳を傾けた後、改善に向けて動くことを約束した。
「送電線を最大限に活用するための運用の改善を経産省の委員会で議論を始めている。可能なところから順次実行に移すことをしながら、解決に向けて全力を尽くしていきたいと思いますので、今後ともよろしくお願いします」(吉原氏)
申入れでは、ポスト安倍首相を睨む石破茂氏の名前が吉原氏から出る場面もあった。石破氏は防衛大臣のほか地方創生大臣の経験もあり、地方経済と農業の再生に高い関心を持っている。
「日本の農地の1割を『ソーラーシェアリング』(農地にソーラーパネルを設置して売電収入と作物収入を得る)をするだけで、日本の電力需要は全部まかなえます。(現在日本が発電のために輸入している)25兆円の化石燃料代は、日本の農家のほうに戻ってきます。これには石破茂先生もたいへん関心を示し、『地方再生の切り札はソーラーシェアリングにある。資料がほしい』とおっしゃっていました。原発を止めて自然エネルギーを拡大すれば、日本の経済は発展し、安全保障の上でもプラスになるのです」(同)
元防衛大臣の石破氏は、「原発を警察官と民間警備会社が守っている国は日本ぐらい」と原発テロ対策の不十分さも問題視している。このことについて吉原氏に聞くと、原発ゼロが日本の安全保障上にもプラスであることを再び強調した。
「河合弁護士が原発差し止め訴訟(仮処分)で『北朝鮮が日本を攻撃するとしたら原発を狙う』と指摘しています。日本の安全保障にとっては、原発をゼロにして太陽光や風力に替えたほうがプラスなわけです。そう考えると、自民党こそ『原発を止めよう』と真っ先に言わなければいけない。そして全政党が『自然エネルギーに転換すれば、国も安全、経済も大発展、国民も喜ぶ』と訴えてほしいと思います」(同)
吉原氏は、石破氏に期待しながら超党派的な連携も呼びかけた。果たして、原発再稼働邁進の安倍政権にかわる原発ゼロ政権は誕生するか。秋の総裁選での石破氏の動向、あるいは次期総選挙での脱原発派の動向が注目される。
【取材・文・撮影/横田一】
ジャーナリスト。小泉純一郎元首相の「原発ゼロ」に関する発言をまとめた『黙って寝てはいられない』(小泉純一郎/談、吉原毅/編)に編集協力。その他『検証・小池都政』(緑風出版)など著書多数
【ここがおかしい 小林節が斬る!】
「自衛隊」加憲論の意味と盲点②
今、選挙制度と自公選挙協力を活用して議席の上では絶対政権を確立した安倍首相が、言葉のトリックを用いて、憲法9条を死文化しようとしている。こんな危険な状況はない(日刊ゲンダイ)
https://twitter.com/Trapelus/status/951352024091607041
【関連記事】
【 「自衛隊」加憲論の意味と盲点①】 ~ 護憲派は真剣に理論武装を!9条のない国となる。 小林節 2018.1.09 日刊ゲンダイ
高度成長期の深刻な環境破壊を経て、日本は「環境先進国」を自認してきた。しかし、ダイナミックに世界中を席巻する「脱炭素革命」に完全に乗り遅れた今となっては完全に「環境後進国」に堕ちたのだ!(S・M氏)
中日新聞(CHUNICHI WEB) http://www.chunichi.co.jp/article/column/editorial/CK2018010902000090.html
2018年1月9日
パリ協定を境目に、地球を巡るお金の流れが変わり、世界の景色も変わり始めた。変われない日本を残し。
脱炭素、脱原発、いつやるの? 今年でしょ。
二一〇一年。つまり二十二世紀の初め。
三年前のパリ協定の約束通り、「温室効果ガス実質排出ゼロ」の脱炭素社会が実現していれば、恐らく歴史の教科書は次のように記すでしょう。
<二〇一五年暮れに芽吹いた脱炭素革命は、一七年に急加速、一八年に軌道に乗った>
パリ協定。二〇年に始まる温暖化対策の新たな国際ルールです。
そして授業で先生は、このように解説します。
「その“革命”がなければ、この社会は持続しなかった…」
十八世紀、石炭を燃やすことで始まった古い産業革命は、私たちが化石燃料や核燃料の呪縛から解き放たれて、太陽や風の力を操ることで終焉(しゅうえん)を迎えます。
脱炭素革命はすでにスタートしています。欧州はもちろん、トランプ政権の米国でも、お隣の中国でも-。
昨年の十一月、ドイツのボンで開催された二十三回目の温暖化対策会議(COP23)は、例年とはかなり違った印象でした。
パリ協定の運用ルールを話し合う議場の外、サイドイベント(関連行事)の会場にビジネススーツの男女が集い、情報を収集したり、投資先を探したり、商談を繰り広げたり-。パリ協定が生み出す巨大な脱炭素市場の熾烈(しれつ)な争奪戦は、とうに始まっているのです。
その中で日本政府は、高効率の石炭火力発電所の輸出による“貢献”をアピールし、世界から非難と言うより、嘲笑を浴びました。
石炭火力である限り、二酸化炭素(CO2)を排出します。パリ協定の要求は「低炭素」ではなく「脱炭素」なのだから。
「もはや途上国なのか」。日本から参加した数少ない企業のメンバーは、かつて「省エネ大国」、あるいは「環境先進国」と呼ばれたこの国の危機感の薄さ、いつの間にか開いてしまった欧米や中国との距離に打ちのめされました。
世界の景色は、予想以上に激しく変わり始めているようです。
アラブ首長国連邦(UAE)のアブダビで、世界最大級の太陽光発電所の建設が進んでいます。
世界有数の産油国が脱炭素の風を読み、再生可能エネルギーにかじを切り始めているのです。
太陽光パネルを供給するのは中国企業。安さだけではありません。砂漠の過酷な環境に耐えられる品質の高さが評価されました。
習近平国家主席自らが「エコ文明」の構築をうたうのも、環境対策だけのためではありません。巨大な市場があるからです。
電力の供給価格は一キロワット時二円台。日本の原発が生み出す電気の四分の一程度になるそうです。従来の常識、あるいは先入観が全く通用しない世界です。
脱炭素時代の投資家は、非脱炭素企業にお金を出しません。脱炭素を掲げる国際企業は、非脱炭素企業から、モノやサービスなどを調達できません。当然です。
脱炭素は今や、国際的なサプライチェーン(供給網)につながるためのパスポートになりました。
もう一つ日本がこだわりを持つ原発はどうでしょう。
「原子力産業の衰退は、地球規模で加速している。建設が始まった原子炉は一〇年の十五基から、一六年には三基、一七年は第三・四半期までで一基に減った。これは生き残るために必要な最低限の増加を下回る状況であり、原発は絶滅の危機に瀕(ひん)していると言える」
世界の原発を監視するフランス在住のエネルギーコンサルタント、マイケル・シュナイダーさんは、このように断言します。
福島原発の事故を契機に、安全対策の要求が高まって、原発一基の新設に一兆円の費用がかかるとされる時代です。世界的に見れば原発も、経済的には見合わない、時代遅れの電源になりました。
石炭火力と原発に寄り掛かる日本も、国際的には時代遅れとみられています。脱炭素、脱原発への挑戦なしに、技術立国日本の持続可能性はあり得ません。
思い出していただきたい。一九七〇年の米マスキー法。その厳しい排ガス規制に尻込みした米国自動車業界が、果敢に挑んだ日本に“王国”の座を明け渡すことになったのを。
高い目標を自らに課す国のみが技術革新を成し遂げる-。パリ協定が導こうとする世界です。年末にはそのルールが決まる年。先頭集団に食らいつき、未来の教科書に名を刻む、最後のチャンスになる年です。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・