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【動画あり】元自衛官 森村さんが語る「平和のつくり方」@鶴岡戦争法反対集会

2016-03-23 14:45:04 | ご案内

しずおかハートNet
元自衛官 森村さんが語る「平和のつくり方」@鶴岡戦争法反対集会
2016年3月19日 

スピーチ動画(12分)→ https://youtu.be/pSL4wrsHOGw

 <!-- 元自衛官 森村さんが語る「平和のつくり方」@鶴岡戦争法反対集会20160319  -->

自衛隊の退職者が増えていると聞きます。
防衛大学からも、一般企業への就職が前年度の倍になったと報道されました。...
当事者たちの思いはどのようなものか。
そのお一人、森村まさとさんのスピーチをぜひ、ご視聴ください。
文字起こしも付けましたが、森村さんの誠実な訴えを動画でご覧になることをお勧めします。
 
 

 
おはようございます。元自衛官の森村まさとです。

去年19年間勤務した自衛隊を退職しました。

5年前の東日本大震災災害派遣ではまだ遺体の転がる中の救助捜索活動から、原子力災害派遣、原発10km圏内での除染活動などにも従事してきました。災害派遣が終了したあとも休日を利用しボランティアとして被災地に戻り、復興に
協力しようと活動してきました。厳しい災害の現場で、国民のみなさんのために活動できた自衛隊という組織を誇りに思い素晴らしい仲間たちがいて、去年まで勤務していました。

しかしこの国の向かう方向に疑問を持ち、退職を決意し、日本の未来のために何か行動しようと思いました。自衛隊退職後も守秘義務があるので、それを守った上での経験などを踏まえ話をします。

私は2012年PKO国連平和維持活動に志願し、東京での訓練に参加しました。派遣先では内戦が激化し、不安な声も多く聞こえるなか、中東の国のことなどほとんどわからず「自分の任務だけをしっかりやればいい」とだけ思い、志高い仲間たちと訓練に励みました。

東京での休日に偶然入ったあるアート展。そこに書かれていた
「近年の日本では欧米のメディアにより、アラブの国には宗教対立・テロリズム・紛争などのイメージが多いように思います。しかし私たちは日本のみなさんと同じように、平和を愛し 自然を愛し 家族を愛しています。私たちはあなたたちと変わらないのです」
というメッセージをみて、夢中になって展示作品を見ました。
日本人の知っているメディアに作られたアラブの国の悪のイメージ。メディアでは悪く放送されない、他国に空爆を行い、一般市民を大量に殺し、国をめちゃくちゃにしているアメリカ。何が「正義」なのか。たまたま入ったアート展が戦争とは何なのかを考えるきっかけになりました。今思うと、自衛官である自分が何かの力でそのアート展に呼ばれた気がします。

テロとの戦いといわれたイラク戦争での話です。アメリカ兵は「テロリストか一般市民かは自分で判断しろ。テロリストが潜伏しているとされる街の掃討作戦では動くものをすべて撃て」といわれ、動くものを反射的に撃ったのは妊婦の女性だったり子どもの頭を吹き飛ばしたり、地上戦でもイラク市民の多くが犠牲になりました。自白を強要するための拷問もありました。正義を掲げてやってきた、志高い兵士たちが行ったことです。しかしこのような任務を恐怖で遂行できないものは臆病罪に問われたそうです。最高刑は死刑です。
他国の人間が武器や弾薬を持って入り込み、自分の大事なひとや自分の子どもが殺される。そんなことをされたら復讐しようと武器をとるひと、爆弾を使うひともいるかもしれません。しかしそれをしてしまうと国際的には「テロ」と報道するだけです。 こうやって 何が正義かわからない負の連鎖で泥沼にはまっていきます。
アメリカ兵は帰国後家族と会い、自分の子どもを抱きしめ、戦地で自分の家族と同じような女性や子どもを殺したことに苦しみ自殺する人もいます。任務が終わってもPTSD(心的外傷後ストレス障害)で苦しみ続けます。自衛隊のイラク派遣でも帰国後29名の自殺者が出たといわれています。何が正義かもわからない、他国に入り込む戦争で殺されるかもしれない恐怖、ひとを殺す苦しみ、戦争で負う心の傷の深さはケアすれば済む話ではないのです。

自衛官の中にも欧米よりの日本の報道を見て、テロ組織と戦って平和を作るという一方的な高い志と正義を掲げて一生懸命に訓練をしている人もいます。しかしそれは建国から9割以上の期間を毎回うその理由をつけ、戦争をしかけ、市民を殺し、国を破壊し、資源を奪うという戦争を続けてきた国に加担するだけになるのです。
中東のニュースでは自衛隊の訓練の映像が流れています。中東の国々から見たら、安保法案が通って、アメリカと一緒に中東の国を壊しに来る悪魔の映像です。今自衛隊がアメリカに手を曳かれ、そんな泥沼に足を踏み入れようとしています。入ったら抜けることは困難でしょう。
国民の血税も大量に使われます。またそれによって、アメリカに多国籍軍として協力した国のように、日本もテロの脅威に晒されてしまいます。
平和への貢献とは何なのか。戦後70年、平和憲法のもと誰も殺していない自衛隊こそが世界の平和への貢献の姿だと思います。政府の違憲安保法案から、自衛隊員の命を、国民のみんなが守らなければいけません。

ある戦争経験者のおじいさんが孫にはなした話をします。
「戦争はある日急には始まらない。情報の規制や、武器の緩和の約束や、法律が色々とつくられてきたら気をつけなさい。また国の代表が日本を賞賛しはじめたら注意しなさい。法などが国民を制圧するようなかたちで可決し出したら何もいわず国外に逃げなさい」
この話は2013年にした話です。現在特定秘密保護法で情報の規制がされ、2014年には防衛装備違憲3原則で武器の輸出が緩和されました。さらに2014年の建国記念の日には歴代政権として初の、日本を賞賛するメッセージを安倍首相が出しています。安保法案も強行採決で、国民を制圧するような形で可決されたことは記憶に新しいと思います。このおじいさんが言っていることがそのまま起こっています。

戦争は起こるのではなく、戦争はつくられるということです。色々調べると、これまでも世界中で一握りの金持ちが儲けるために、悲惨な戦争が起こされてきました。そして戦争は国の軍隊どうしの戦いではありません。一般市民を殺し、特に女性や子どもたちが犠牲になるのが戦争です。権力者は戦争をつくるために巨額の金という力をもって政治を操り、増税で搾取し、社会保障を削り、国民を疲れさせ、法令で国民の人権や自由を奪います。経済を操り、格差を生み、不景気をつくりだし若者の雇用を奪います。報道を操り、周辺国の脅威を煽り、テロや殺人事件などで社会不安を煽り、大事な問題を無視して目を背けさせます。そして軍事産業に予算をあげ武器と金が動き、何年もかけて「国のため」といいながら国民を戦争へと誘導していきます。
戦前も、同じような状況と、治安維持法などの戦争に反対するような人を取り締まるような法律で国民を縛り、戦争へ向かわせました。2012年から公表されている自民党憲法改正草案の内容も国民を縛り、人権や自由を規制する戦前のような憲法改悪草案になっています。歴史をひも解き、このような戦争をつくりだす仕組みを知ると、現在日本でおきていることはその過程にあるのではないかと感じます。

2013年わざわざ図書館から撤去した「はだしのゲン」。その戦後の背景で先生が語った言葉を紹介します。
「戦争を憎む気持ちを燃やし続け、平和を守り続けてくれ。それには政治をしっかり見つめてほしいのだ。政治から目を離し、背を向けると知らぬ間に戦争の準備がされ、気がついたときには遅いのだ。ひとりひとりがしっかり政治を見張り、おかしな動きを政府が始めたらみんなで反対して変えてほしいのだ。平和を守ることはひとりひとり大変な努力を続けないといけないのだ」
現在おかれている状況は国民みんなに大きく関係することです。平和はひとりでは作れません。国民みんなで作らなければなりません。こんな大問題を芸能問題にすり返られ、「毎日忙しい」と無関心でいるわけにはいかないのです。
私もわからないことはたくさんあります。だからこそ本を読んだり、多様性のある情報から色々な経過を調べたりしましたが不安を払拭することは出来ませんでした。
しかし私たちにはやれることがあります。それは簡単なことで、大企業で買い物をすることをやめ、ただ地域のお店を使うことです。国民が意識なく大企業に流すお金が戦争を生むことにもつながっているからです。「戦争反対」といいながらメガバンクにお金をいれたり、世界中に看板があるコーヒーショップやハンバーガーショップで飲み食いしたり、武器を作っている会社の家電製品を買ったり、ベトナム戦争の枯葉剤を作った会社の除草剤を撒いたり、それはむしろ軍需産業や戦争支援企業、大企業の政治献金にまで貢献し、権力を肥大化させることになるのです。
選挙の一票は大事ですが、紙に鉛筆で名前を書いただけではまだ自分では何も行動してはいないのです。しかし国民の毎日毎回の買い物で使う「お金という一票」は直接社会をつくり、地域をつくり、世界をつくります。「国がやってくれない」「市が動かない」なんて言ってる前に、今からでもみんなができる毎日の行動、国づくりが大事です。

最後に。憲法9条は、戦争を作り出す軍需産業や権力に向けて、二度と戦争はつくらせないという意味であり、国民を守るための最強の盾として作られたものだと改めて感じ、憲法9条を守っていかないとならないと思いました。

私は憲法9条を支持します。平成28年3月19日 森村まさと 

ありがとうございました。

 

 

 


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