マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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春日若宮神社宵宮参り

2007年11月30日 09時01分24秒 | 山添村へ
山添村春日若宮神社宵宮参りはツルカメ作りと夜半のキョウワウチの間の夕刻に執行される。

当日に漬けられたダイコン茎の青漬をいっぱい盛った重箱を当屋が手に持って同神社に向かう。

六人衆のうちの一人の宮守さんと共に暗がりの裏参道を歩いていきます。

お神酒と青漬重箱を供えて、明日のオトナ祭りを向かえて静寂のなかで宵宮を祈る。

(H19.10.20 Kiss Digtal X撮影)

当屋ツルカメ

2007年11月29日 07時52分10秒 | 山添村へ
山添村春日ではオトナ祭りと呼ばれる春日の若宮神社の秋祭りが行われる。

春日のオトナ祭りは120年ほど前から始まった「春日の申祭り」よりも古く、家長男性主体の祭りでオヤ祭り、あるいは当屋に当たればエゾまで逃亡するぐらい散財するのでエゾ行き祭りとも呼ばれるもので、中世から伝統を守り続けていると伝えられている。

また、収穫したサトイモを大量饗応祭典で食することからイモ祭りともいわれている。

祭事を執行するのは北地区22軒、南地区18軒の家長衆で、当屋を担う地区は毎年交互に入れ替わる村祭りだ。

宵宮の早朝、幕が張られた当屋宅に地区の奥さん方は「当屋さんおめでとう」と、神饌や饗応に並べられるナス、サトイモ、ダイコン、ゴボウ、ニンジン、ショウガを持ってくる。

選ばれた手伝い六人衆が集まって早速下ごしらえ。

ダイコンは葉っぱを取り茎だけにして塩漬け(青漬)したものを重箱4箱に納める。

そして大切な饗応の目玉になるツルカメの造形物を作っていく。

ベイナス(以前は小さいナス)を彫刻等でカメの甲羅を模り足四つと尻尾を取り付ける。

手作りのカメさんは見事で立派な芸術品です。

一方、カヤの先にはミョウガ(花は尻尾)と赤トウガラシの嘴が取り付けられたツルが作られる。

マツとカヤをカメの背中に挿して出来あがった造りもののツルカメはオス、メスの一対を作り床の間に飾り、当屋家長の長寿を祝うものといわれます。

(H19.10.20 Kiss Digtal X撮影)

針春日神社の頭家お仮屋

2007年11月28日 09時18分51秒 | 奈良市(旧都祁村)へ
都祁針春日神社の秋例祭宵宮は17日に近い土曜日に行われている。

その一週間前の土曜日には頭家宅でサカキ立て神事が行われるが、前日に同神社の御霊を祀るお仮屋が建てられる。

お仮屋は家型でヒノキ葉で屋根を葺いた建物。

祀る所には白土を敷いた10cmぐらいの高台を設えて、芝を張りその上に注連縄張る。

前にはお神酒、コメ、シオに野菜に果物と尾頭付きメザシが供えられている。

サカキ立て神事の日、神主は頭家のお仮屋へ参り御霊分霊神事が行われる。

そのあと、もう一軒の頭家へも参り同様にサカキ立て神事が行われる。

頭家ではそれぞれ頭家稚児が主役となるサカキ立て神事は「榊立頭家巡拝」と呼ばれているものでお仮屋には分霊のお札が祀られている。

(H19.10.18 Kiss Digtal X撮影)