里の家ファーム

無農薬・無化学肥料・不耕起の甘いミニトマトがメインです。
園地を開放しております。
自然の中に身を置いてみませんか?

妊娠中退でいいのか・・・?

2017年07月15日 | 社会・経済

 

子供のためにも卒業支援を…NPO世話人ら発信

       毎日新聞2017年7月14日

 「高校生が妊娠したら即退学、でいいのか」。シングルマザー支援や貧困問題に取り組む関係者らから、そんな声が出始めている。妊娠した生徒の多くは自主退学の扱いで高校を去るが、国や自治体は実態を把握していない。専門家は「そのまま放り出されれば生活に行き詰まる可能性が高く、生まれる子にも貧困が連鎖する」と対応の改善を訴える。【黒田阿紗子】

  昨年春、NPOの立場で政策提言に取り組む「全国子どもの貧困イニシアチブ」の世話人3人は、議論するうち、日々の活動で同じ問題意識を持っていることに気付いた。

「昔から妊娠した高校生は中退するのが当たり前になっているけれど、中卒と高卒では収入に差が出る。むしろ中退させないよう自立に向けて支えるべきでは?」と1人親を支援する「しんぐるまざあず・ふぉーらむ」の赤石千衣子理事長。子どもの学習支援に取り組む「キッズドア」の渡辺由美子理事長、保育事業などを手掛ける「フローレンス」の駒崎弘樹代表理事も賛同し、ブログなどで発信を始めた。

  妊娠を機に高校をやめ、パートナーとの新生活や子育てに夢を膨らませる生徒もいるが、現実は厳しい。夫婦が離婚する割合は10代後半が最も高く、シングルマザーになれば多くは生活に困窮する。改めて高卒の資格を取るにも、サポート校に通うのはお金がかかる。中卒でも働き口があった時代とは違い、生活保護に頼るか、性風俗業を選ばざるをえないケースも珍しくない。

  だが、高校側は通学の継続に抵抗感が強い。全国の産院でつくる「あんしん母と子の産婦人科連絡協議会」の鮫島かをる事務局長は、妊娠した生徒が担任教諭に「高校を続けたい」と相談したところ「他の生徒に悪影響が及ぶ。誰にも言わないでおいてあげるから自主退学しなさい」と言われたケースに直面した。「内緒で中絶すれば続けられ、産むと退学に追い込まれるのはおかしい」と憤る。

  「私、夢とかないんだよね。他に夢が見つけられてたら、子どもを産むのは今じゃなかった」。生活困窮者支援に取り組む一般社団法人「インクルージョンネットかながわ」の鈴木晶子代表理事は、女子高校生のこんな言葉が忘れられない。

  彼女は「大学に行くお金はないから、18歳で自立しなさい」と言われて育ち、中退後も親を頼れなかった。「貧困で選択肢を狭められ目標が持てないと『家庭』に憧れやすい。これが若年妊娠の背景にある」と鈴木さん。「生まれてくる子のために高校を卒業しよう、と思わせる支援が必要。国は実態を把握して服装や出席日数など配慮すべき例を示し、本人の退学の意思が強いなら、生活相談や資格取得の支援につなげるべきだ」と訴える。

 自治体、実態調査なく「学ぶ権利を奪わないで」

  文部科学省によると2015年度の高校中退者は全体の1.4%の約4万9000人。「妊娠」は理由を調べる項目にないため、どの程度含まれるかは不明だ。人口動態統計では、16年に10代の母が産んだ子は1万1095人に上る。

  在学中に妊娠しても高校をやめなければならない規則はない。文科省は「学業継続の意思がある場合は、母体保護を優先して教育上必要な配慮を行う」との立場だが、15年には岩手の県立高が「妊娠は退学処分」との内規を設けていたことが発覚した。妊娠を「問題行動」と捉える風潮は学校現場で根強い。

  三重県内の高校の養護教諭(53)によると、保護者が「娘を好奇の目にさらしたくない」と退学を申し出ることもあるという。教諭は生徒に通信制などへの転学を勧めるが「妊娠したら学校を続けるべきでない、という社会の雰囲気がある」と指摘する。

  子どもの権利に詳しい山下敏雅弁護士(東京弁護士会)は「生徒や保護者には、退学を促されても断れるという認識が薄い。学習権は全ての子に等しく保障されていることを社会が理解すべきだ」と話す。


 今日も30度超えの暑さ。明日からは少し気温は下がって雨になる予報です。せっかくの連休、海の日ですが雨ではね。


引きこもり当事者が見た精神医療の歪み

2017年07月14日 | うつ・ひきこもり

ダイアモンド・オンライン 2017.7.13

「病院が患者を支配」引きこもり当事者が見た精神医療の歪み

池上正樹:ジャーナリスト

 絶対的権力を持つ母親、
引きこもるきっかけは家族問題

「患者が精神医療に対して物申す場は必要である」

 長年、精神科の患者の立場から、今の精神医療のあり方を社会に発信しようとしている人がいる。

 ぼそっと池井多さん(ペンネーム・55歳)は、偶数月に都内で開催されている対話の場「ひきこもりフューチャーセッション庵―IORI―」で二度にわたり、「そうじゃないってば、先生!」というテーマのテーブルを持った。

 大学生活までは、世間から見ると「順風万帆」だった。ぼそっとさんは、中高一貫校から親の希望する大学に入り、大企業から内定も得ていた。

 ところが、入社式の直前になって身体が動かなくなった。

 ある商社では3次面接まで通過し、最終面接の直前で面接を受けることができずに、ビルの傍らのカフェに飛び込んだ。結局、日本の社会に入っていくことはできずに就職を諦め、「死に場所を求めて」アフリカに渡った。

 30歳直前になって帰国。英語とフランス語を話せるため、しばらくは「海外ジャーナリスト」として活動した。著書を2冊出版。副業で家庭教師もこなした。

「でも、私には国際情勢のことよりも、切羽詰った魂の問題が色々あったんです」

 本格的に「がっちりと」引きこもったのは、30歳代になってからだ。本人は「20代は“外こもり”、30代は“内こもり”」と話す。もともと引きこもり気質があるところに、1995年の阪神淡路大震災や地下鉄サリン事件などのショックが引き金となった。うつで身体が動かなくなり、仕事も次第に受注できなくなった。

 引きこもっている間に、フロイトを読み、自分の精神疾患のメカニズムを解明した。引きこもった背景には、うつと強迫性障害があることを知り、家族の問題があることを突き止めた。

「母親の子どもへの関係がおかしいと子どもは精神疾患を持つ、というパターンです」

 ぼそっとさんの母親は高学歴、父親が低学歴。家庭では母親が絶対的な権力を持っている構図だった。

「母親が子どもに陰湿な虐待をしても、父親が声を上げられない環境でした。それは、母親1人の責任いうわけではなく、弟を含めた4人家族のネットワークが生み出す歪みが私一人に集中し、精神症状として現れていたのでしょう」

 ぼそっとさんは、都内の精神医療機関にかかった。家族を治療につなげれば、自分のうつも治って、また働けるようになると思っていた。

精神医療機関は患者を治したという実績がほしかっただけところが、目算は狂った。

「十数年間、この精神医療機関に通ってきて、ようやくわかってきたのが、専門家の間で話題になっているような、稀少な症例を持っている患者は、治療者によって丁寧に治療される。でも、私みたいに、ただの“引きこもり”とか“うつ”とか言っている患者はつまらない症例としてまともに向かい合ってもらえないということでした」

 ぼそっとさんによると、この精神医療機関に付属している患者団体の事務局員として、都合よく無償ボランティアの人手として使われるものの、いつまで経っても肝心な治療は、順番が回ってこなかったのだという。

「治せないなら『治せない』と、あるいは『あといくらお金が要る』ということをちゃんと早めに言うのが、医療に求められるインフォームド・コンセントであるはずです」

「集団療法(患者たちが治療者の周りに集まってミーティングする)といっても、治療者は『診察』と称して個々の患者と一対一の時間をつくる。そこで、あっちの患者にはああ言い、こっちの患者にはこう言い、ということをして患者たちの対抗心を煽り分断統治するのです。こうして治療共同体には患者階級が生まれ、精神療法が政治の場になっています」

 その後、ぼそっとさんは、この医療機関の患者団体代表をメール1本で一方的に更迭された。

「いきなり治療者の都合で追い出されて、それまでの無償ボランティアの貢献は鼻も引っかけられない。今までの治療生活は何だったのか。そのときに、これまでにも(同じ立場に追いやられて)自殺した患者の方々がいたことを思い出して、これは私にも”死ね”ってことなのだなと、頭をよぎったんです」

 ただ、ぼそっとさんは「あえて前に進めるため」、この医療機関と患者団体に留まった。

「精神医療の現場においてはすべての患者も、そして治療者も人間的に平等である。この一番大事なことが、私のいた“治療共同体”では守られていない。治療者主体の医療になっていて、古代の王様と奴隷の関係で上から決め付けてくる。治療者が病気をつくり出している部分もあるのではないか。こういう日本の精神医療の闇を、社会に問いたいと思ったのです」

 2013年、自ら「ぼそっとプロジェクト」という当事者グループを立ち上げた。

「これまで医療機関からの対外的な発表は、患者の生の声ではなく、治療者の都合のいいように編集や改変をされていました。それどころか治療者は特定の患者には“訴えをねつ造してもいい”とまで言っていました。治療者が患者に言わせている声ではなく、たとえ玉石混淆であっても、患者・当事者が自ら社会へ発信する必要があると思ったんです」

患者が精神医療に対して物申す場は絶対に必要

 昨年、当事者たちが「ひきこもり新聞」を創刊したというニュースを知って、編集部に駆けつけた。

「当事者が声を上げる。これだ!主旨としては同じだって思ったんです」

 ぼそっとさんが「庵」で、「そうじゃないってば、先生!」というテーマのテーブルを持ったのも、他の人たちの精神医療への問題意識を知りたかったからだという。

「私の問題意識が、どれくらい一般性があるのかということを確認したかったのです。皆さんの問題意識の矛先は、投薬の是非から主治医との関係性の問題まで複雑多岐にわたるけど、総じて言えるのは、患者の立場から精神医療に物申す場が、どこかに必要であるということでした」 

 この庵のやりとりからスピンオフして「ひきこもりと精神医療を考える会」という勉強会も始まった。

 ぼそっとさんは今後も引き続き、庵などの場を使って問題提起を続けていく予定だ。


 

お身体、大丈夫ですか?
暑い日が続いています。十分にお気を付け下さい。

妹夫婦が遊びに来ました。
野菜をいっぱい採らせてやろうと思ってたのですが、この暑さではハウス内に入るのは無理だろうと思い、朝のうちに採っておきました。

多肉植物でしょうか?屋外で越冬します。


名前を調べようとしたら、ずいぶんいろんな種類があるのですね。
とうとう面倒になって辞めてしまいました。
アサガオ(ヘブンリーブルー)も咲き始めています。

こちらはカリンズです。

   時事通信が行った7月の世論調査では、安倍内閣の支持率が前月比15.2ポイント減の29.9%となった。第2次安倍政権発足以来、最大の下げ幅となり、初めて3割を切った。内閣改造では済まされない。内閣総辞職!


田中優子の江戸から見ると-ダイバーシティ(多様性)

2017年07月13日 | 社会・経済

田中優子の江戸から見ると

ダイバーシティ(多様性)

    毎日新聞2017年7月5日 東京夕刊

   2年前、国立大学に通う性的少数者(LGBTなど)の大学院生が友人による「アウティング」に深く傷つけられ、自殺した事件があった。アウティングとは、本人が公にしていない性的指向や性同一性などの秘密を暴露する行動のことである。私もこの事件に衝撃を受けた。大学は多様性に価値を置くところだ。学生たちが出てゆく世の中が世界規模で多様な社会となっているからであり、異なる価値観に耳を傾け理解し、自らを説明する能力を、大学は育てねばならないからである。

   ちょうどそのとき、法政大学でも「ダイバーシティ化委員会」を設置しており、ダイバーシティ宣言を出すことになった。そこでは「性別、年齢、国籍、人種、民族、文化、宗教、障がい、性的少数者であることなどを理由とする差別がないことはもとより、これらの相違を個性として尊重することです。そして、これらの相違を多様性として受容し、互いの立場や生き方、感じ方、考え方に耳を傾け、理解を深め合うことです」と宣言した。このように伝えなければ、まだ日本社会は「普通」以外のありかたを差別しがちなのである。

  江戸時代、LGBTの存在は自然なものとして受け止められていた。平賀源内をはじめ、LGBTの人びとはそのことで差別を受けていないばかりか、自分でも全く気にしていない。井原西鶴の小説にもLGBTはよく登場する。差別する社会にいれば、自分のありかたに不安を覚え、自信を持って生きられなくなり、能力を存分に伸ばすこともままならない。いかなる差別も、人を闇に追いやる。

   女子大も「女性とは何か」を定義しなければならなくなっている。津田塾大の高橋裕子学長の論文で米国の女子大の入学者の条件を知った。男性の身体を持つ男性自認の人以外は全て受け入れることを詳細に伝えている。女性活躍というが、実は男と女は明確に区別できないのである。(法政大総長)

 


日本の豆料理

2017年07月12日 | 食・レシピ

世界で異色、「あん」抜きには語れない日本の豆料理

 消費量減の時代に見直したい、豆の多能性

       JBpress.    2017.07.07(Fri) 佐藤 成美

 豆と私たちの付き合いは長く、身近な食品であるが、意外に知らないことが多い。

  世界には豆を使った煮込み料理がたくさんあるが、日本にはあまりないのはなぜだろう。また、日本では豆を甘くして食べるのはどうしてか。そんな疑問に迫ってみた。

 あんに利用するも、豆料理は少ない

  ガラス瓶に野菜を重ねて詰めるジャーサラダが流行し、サラダ専門店が登場するなど、近年サラダの人気が高まっている。ステーキの付け合わせだったサラダは、いまやメインディッシュの存在だ。サラダの具材はレタスやトマトにとどまらず、肉類やナッツ、雑穀などバラエティ豊かである。 

  中でも大豆やインゲン豆など数種類の豆のトッピングは、白や緑色など色や形がさまざまで、目を楽しませてくれている。スーパーマーケットでは、サラダ用の水煮の豆の缶詰や総菜がたくさん並んでいる。豆といえば甘い煮豆ぐらいしか思い浮かばなかったが、そんな食べ方があるのだと感心する。

  私たちは豆類をどれくらい食べているのだろうか。農林水産省の食糧需給表によれば、2015年における大豆の消費は1人1日あたり17.1g。消費量の推移は1980年ごろからほぼ横ばいとなっている。だが一方で、小豆やインゲン豆など、大豆以外の豆類(雑豆類)の消費は減っている。1970年では1人1日あたり13.6gだったが、2015年では7.1gとほぼ半減してしまっている

  もっと驚いたのは、雑豆類の約6割は「あん(餡)」として利用されているということだ。日本豆類協会によれば、小豆やインゲン豆のほとんどは、あんや菓子原料として、またエンドウ豆やソラ豆は、あん以外に煎り豆などとして利用されている割合も多い。大豆は豆腐や納豆、みそなどに加工して食べることが多く、豆類の料理はあまり見かけない。

インドの豆のカレーやブラジルのフェジョアーダなど海外にはたくさんの豆料理があるのに、なぜ日本ではあまり豆料理を食べないのだろうか。

 フェジョアーダ。ブラジルでは国民食ともされ、黒いインゲン豆を、肉などとともに煮込んだものが食べられている。

 栄養の供給源として重宝されてきた

  豆類は育てやすく保存性がよいため、古くから世界中で栽培されており、食用の豆は70~80種類もある。豆類はタンパク質や脂質、ミネラルなどの栄養分を豊富に含むので、デンプンを多く含む主食の穀物との組み合わせで、たくさん食べられてきた。世界でいちばん豆類を食べている国はインドだ。インドのヒンズー教徒にはベジタリアンが多いため、豆類は大切なタンパク質の供給源となっている。

  一方で豆類は、種類ごとに成分や量に違いはあるものの有毒成分を含むので、生で食べることはできない。また、乾燥した豆は硬くて調理しにくく、消化が悪い。これらは豆の難点だ。そのため、比較的調理しやすい豆が広まり、加工や調理方法が工夫されてきた。

  日本で主に栽培されているのは大豆、インゲン豆、小豆、エンドウ豆など8種類で、中でもタンパク質や脂質を多く含む大豆が食生活を支えてきた。

  大豆は2000年ほど前に、中国から伝来したもの。仏教伝来とともに肉食忌避が強まると、タンパク質供給源として重宝された。また、豆腐や納豆、みそやしょうゆなどの加工技術が発達したため、広く利用されるようになった。江戸時代ではさまざまな豆腐料理が紹介された『豆腐百珍』が出版されるほど、食卓の花形だった。

  小豆は1700年ほど前、またインゲン豆は350年ほど前にいずれも中国から伝来したと考えられている。ただし、近年の研究では小豆の起源は日本であるという説も有力になっている。これらの豆はデンプン質だ。栄養価の高い大豆の栽培は全国に広まったが、これらの豆は地域ごとに風土にあった品種として栽培され、地域ごとの調理法で食べられてきた。

日本で発展、甘い豆の流行

  日本では小豆などの豆類をあんや煮豆などで甘い味付けにして食べることが多い。だが、甘い豆を食べるのはアジアの国々だけだ。

  あんは、小豆などの豆類を軟らかく煮て砂糖を加えたものをいうが、中国から伝わったときには饅頭に入れる具を指していた。平安時代に伝わった饅頭には肉のあんが入っていたが、僧侶たちが肉食を避けるため、小豆で代用したのが現在のあんの始まりといわれる。室町時代に砂糖が伝わると、甘いあんが作られるようになった。

  甘い豆やあんこが庶民でも食べられるようになったのは、砂糖が国内生産されるようになった江戸時代後半からだ。きんつば焼や大福などの和菓子が作られるようになり、あんは和菓子の主役になった。きんつば焼。水でこねた小麦粉であんを包み、鉄板の上で長方形に焼く。

  小豆あんの他にも、白インゲン豆を使った白あん、エンドウ豆を使った鶯(うぐいす)あんなどもある。あんはデンプン質の多い豆類でしか作れず、タンパク質や油の多い大豆や落花生ではペースト状になるだけで作れない。ただし、大豆の成長過程である枝豆なら、まだデンプンを含む割合が高いのであんになる。東北地方で食べられている「ずんだ」がその例だ。

  あん独特の、粘りがなくさらりとした食感は、豆類を煮たときにできる「あん粒子」をうまく取り出すことで生まれる。豆の細胞の中では、デンプンは粒子として存在している。水を吸ってデンプン粒子がふくらみ、加熱されて細胞がばらばらになった状態があん粒子だ。ここに保水力のある砂糖が加わり、つやが出て、保存性も増す。

  江戸時代には、甘い煮豆を売る店が登場。明治時代になると、煮豆専門店が現れた。豆類と砂糖の相性は抜群によいので、煮豆やそのころ登場した甘納豆は庶民のお茶請けとして受容された。煮豆が手軽に買えるようになったこともあり、大豆は加工しておかずに、それ以外の豆は甘くしてお茶請けなどにと用途が分かれたのだろう。

  大豆や小豆を食べているのは、主に東アジアだ。大豆は米国やブラジルなどでたくさん生産されているが、もっぱら油をとるのが目的だ。大豆と小豆の存在が、日本独自の豆の食べ方に結びついたのではないだろうか。

かつて日本は豆の輸出国だった

  日本で一番の豆の生産地は北海道だ。十勝地方を中心に北海道では東京23区よりも広大な面積で豆類が栽培されている。北海道で豆が栽培されるようになったのは、明治時代に開拓者が各地の豆を持ち込んだのが始まりという。品種改良や栽培の工夫により商業作物として栽培は広がり、北海道は豆の一大生産地となった。

 大豆畑で収穫される大豆。

  戦前はインゲン豆やエンドウ豆が輸出の花形だった。昭和に入っても、ヨーロッパや米国への輸出が続いた。現在からは想像できないが、米国は日本の豆に高い関税をかけ、日本の豆の輸入にストップをかけたほどだったという。

  しかし、1961年に大豆の輸入が自由化されると大豆の輸入量が増し、豆の作付面積は激減した。さらには雑豆類の輸入も増え、いまや日本は豆の輸入国になってしまった。

 豆の魅力を再発見したい

  節分の豆やお彼岸のおはぎなど、日本人の文化や行事にも豆が深く関わっていることから、日本人にとって豆が大切な食べ物でありつづけてきたことが分かる。

  また、豆は健康食品とよくいわれる。大豆に含まれるタンパク質に加え、近頃は食物繊維や小豆などの皮に含まれるポリフェノールが注目されている。豆類は鉄分やビタミンB1も豊富だ。世界的に人口が増加し、食糧不足が懸念される中、これからも栄養源として人類を支えてくれるに違いない。

  豆類は種類によって色や形、模様がさまざまでその愛らしい姿も魅力だ。最近ではレンズマメやひよこ豆など海外で食べられている豆類もスーパーマーケットで見かけるようになった。乾燥豆を調理するのはたしかに面倒だが、手軽な缶詰を利用するなどして豆を食生活に取り入れて、新たな豆の魅力を探してみたい。


 

昨年が国連の「国際マメ年」でした。
今後、地球は人口爆発によって食糧難に陥るだろうと予測されています。
持続可能な食糧生産の一環として豆類が注目されています。
豆類は栽培に畜産のように大量の水を必要とする事もなく、長期保存が可能で、良質のたんぱく源です。
わたし達の健康にも、地球の健康にも良い豆を、もっと気軽に食卓に取り入れてみましょう。ただし、金属アレルギー(ニッケル)の方には過剰摂取は禁物です。
       


日本経済を襲う人口減少=藻谷浩介・日本総合研究所主席研究員

2017年07月11日 | 社会・経済

         毎日新聞2017年7月9日 東京朝刊

 構造改革先送りは禁物

  一時的でいずれ元に戻る変化と、構造的でもう元には戻らない変化とを、混同してはならない。

  関心のない方には恐縮だが、プロ野球を例に引く。巨人軍が勝てなくなったのは、イチローやマー君といった国内他チームの最優秀選手が、巨人ではなく大リーグに向かう時代となったからだ。この変化は不可逆なので、自前の選手育成能力を高めなければならないのだが、「常勝軍団」の看板が邪魔をする。若手を辛抱強く起用していては「常勝」できないのだ。本当は看板を「常勝」から「相対的最強」に掛け替える構造改革が必要なのだが、「常勝」の伝統死守を求める時代錯誤の一部上層部やオールドファンが障害となって進まず、現場は疲弊するばかりである。

  日本経済もよく似た状況に直面している。20年以上続く「デフレ」は、一時的な「不景気」ではなく人口成熟に由来する構造問題であり、短期で効果の出る対処策はない。「異次元の金融緩和で何とかできる」と唱えた黒田日銀は、数百兆円の国債を買ってマネタリーベースを3倍以上に増やしたが、物価は上がらず、個人消費(家計最終消費支出)もほぼ横ばいだ。だから日本もここらで、「国内総生産(GDP)の成長」の看板を、「1人当たりGDPの成長」だとか「成長と幸福の最適ミックス」だとかに掛け替えた方がよい。向こう半世紀で人口は数割減るのだから、今の経済規模を維持できれば、1人当たり経済規模は安定成長なのだ。政治家に短期での成長実現を迫っては、彼らが副作用だらけの愚策に走るのを助長する層こそ、「常勝でなくては駄目」と駄々をこねる向きと同様に、改革の障害なのである。

  「だが」と言われるかもしれない。「アベノミクスで、雇用環境は改善し若者の失業は減ったではないか」と。確かに、民主党政権2年目の2010年とアベノミクス3年目の15年を比べると、国内の失業者は148万人も減少し、失業率は6・4%から4・2%に改善した(以下で世代別の分析を行うため、労働力調査ではなく10月1日基準の国勢調査に準拠)。15年10月1日に20~30代だった若者世代を見れば、彼らの中の失業者は5年間に36万人減り、失業率は8・3%から5・2%に低下している。しかしそこまで雇用が改善したのに、なぜ個人消費は増えないのか。個人消費は企業の国内居住者向けの売り上げの合計でもあるので、これが増えない以上は設備投資も増えず、経済もそうそう成長しようがない。

  「非正規労働者の増加」を持ち出すまでもない。消費が拡大しない理由は、上記5年間に日本国内の就業者の総数が69万人も減ったことにある。戦争前後に生まれた数の多い世代がこの間に65歳を超え、その多くが就業も失業もやめた(仕事も求職活動もやめた)ことで、就業者と失業者が同時に減っているのだ。前記の20~30代の若者に限れば、その世代の就業者は358万人も増えたのだが、この増加は、1950年10月1日以前に生まれた65歳以上の世代の就業者が408万人も減ったことで打ち消されている。数の多い戦争前後生まれ世代の最終退職による人手不足を、若者の積極採用で何とか9割方まで埋め合わせた、というのが雇用主側の実態だ。

  若者の雇用増が経済政策の成果なのであれば、就業者総数の減少は経済政策の失敗の結果なのか? 実際にはどちらも人口構造由来の現象で、経済政策の帰結ではない。「別基準の労働力調査では就業者数は増えている」との反論があろうが、12年→16年の190万人の増加のうち180万人は65歳以上だ。団塊世代がさらに加齢し嘱託雇用を辞めれば、同調査の数字も減り始めよう。それでも内需を維持拡大するには、本腰の賃上げ継続が不可欠だ。また人手不足と保険料収入不足の直撃を受けている医療福祉分野では、過剰投薬の排除などによる支出削減と、消費税増税などによる財源拡大を同時に進めるしかない。これらの結論を理解するのに、右も左もなければ、マネタリストもケインジアンもないのである。

  基礎条件の構造変化に対処するには、対処策の構造改革が不可欠だ。考え方を刷新できない層におもねって変化を先送りにするほど、日本経済も巨人軍同様に、巻き返しのチャンスを失っていくことになる。 

 


安倍政権の謀略機関

2017年07月10日 | 社会・経済

  衆院文部科学、内閣両委員会合同の閉会中審査が10日、行われた。

 「行政がゆがめられた」とする前川喜平氏の主張を政府は真っ向から否定するが、国会に「主役」たちの姿はない。事実解明はどこまで進むのか--。

 「真相解明から逃げようとしている。首相自ら説明責任を果たすべきだ」。前川氏は先月の日本記者クラブでの会見で訴えた。だが、安倍晋三首相は海外出張中でこの日は不在。野党は首相の帰国後に改めて閉会中審査を行うよう求めている。(毎日新聞より)

 午後からは、東京・歌舞伎町の「出会い系バー」に出入りしていたことに関する「女性の貧困について実地の視察調査」との釈明について、「『調査』という言葉は適切でなかったかもしれない」と答弁した。
  その上で「読売新聞になぜ(報道が)出たのかを問題にすべきだ。官邸と読売新聞の記事は連動していると感じた。国家権力とメディアの関係は問題だ」とした。

山口敬之準強姦事件で安倍官邸の謀略機関「内調」が詩織さんバッシング情報を流していた! 2ちゃんねるに直接投下も?

      リテラ 2017.07.08

安倍官邸御用達”ジャーナリスト・山口敬之氏の「準強姦」と官邸によるもみ消し疑惑について、この問題を牽引してきた「週刊新潮」(新潮社)が、今週発売号で見逃せない新情報を伝えている。それは、“安倍官邸の謀略機関”こと内閣情報調査室(内調)が、被害者女性・詩織さんのバッシング情報を垂れ流していたという疑惑だ。

 念のため振り返っておくと、2015年4月、山口氏はアルコールで意識を失った詩織さんをホテルに連れ込み、避妊具さえつけずレイプに及んだ。詩織さんは警察に被害を訴え、その後、捜査を進めた所轄は逮捕状をとり、成田空港で山口氏を逮捕すべく待ち構えていた。ところが、突然そこに上層部から「山口逮捕取りやめ」の連絡が。「週刊新潮」の直撃に対しこの判断を出したのは警視庁の中村格氏(当時・刑事部長)であることを本人自ら認めている。

 中村氏は、菅義偉官房長官の片腕と言われるエリート警察官僚で、今度の人事で警察庁長官へのルートでもある警視庁総括審議官に出世するのではないかといわれている人物だが、それはともかく、このあまりに不自然な逮捕取りやめと不起訴処分には、官邸の関与が疑われていた。

 

 さらに「週刊新潮」の続報では、山口氏がこのレイプ報道の対応を内調のトップで“官邸のアインヒマン”との異名を持つ北村滋内閣情報官に相談していたことまで明らかになった。山口氏は「週刊新潮」の取材メールに対して誤って、こんな文書を送信しているのだ。

〈北村さま、週刊新潮より質問状が来ました。

〇〇の件です。取り急ぎ転送します。

 山口敬之〉(〇〇は詩織さんの苗字が記されていた)

 そして、今週の「週刊新潮」の記事によると、この北村氏が率いる内調が、詩織さんの背後に、民進党人脈がいるとのバッシング情報を流していたというのだ。

内調が政治部記者に詩織さんと
 民進党の関係をこじつけるチャート図を

   実は、詩織さんが検察審査会に不服申し立てをして、司法記者クラブで記者会見を行った直後から、ネット上では「詩織さんは民進党の回し者」なる風評が飛び交っていた。記者会見が行われたのは5月29日夕方だが、本サイトで確認できたところでは、まず21時40分には2ちゃんねるの「ニュース速報+板」に詩織さんと詩織さんの弁護士と民進党の山尾志桜里議員の関係をこじつけ、詩織さんを「民進党関係者」だとする情報が投下、22時23分には悪質まとめサイト「保守速報」にまとめられ、ツイッターなどにも拡散された。さらに半日もたたない30日午前3時25分には、2ちゃんねるの「ニュース速報板」に、その詩織さんを「民進党関係者」だとする情報をチャート化した図の画像がアップされていた。そして、このチャート図もすぐさまツイッターに伝播、複数ネトウヨ系まとめサイトが拡散に関与していた。

 チャート図では、次期衆院選に民進党から立候補する予定の人物が、民進党の山尾志桜里議員の夫の同級生であるとしたうえで、この人物が弁護士事務所の代表を務めており、その部下が詩織さんの弁護士の一人だとしている。

 一見してわかるとおり、完全なこじつけであり、だからなに?としか言いようがないシロモノだ。「週刊新潮」も書いているが、実際には、詩織さんはこの弁護人をたまたま紹介されただけにすぎないし、詩織さんから相談を受けていた清水潔記者が先日、ラジオで証言していたように、詩織さんは2年前の事件直後から山口氏を告発していた。

 ようは、このチャート図を作成した人物は、詩織さんと民進党の「関係」をこじつけて、あたかも裏で民進党が手を引いているよう印象操作をしようとしたのだろう。

 ところが「週刊新潮」によれば、実はこの低レベルな“謀略チャート図”は内調が流したものらしいのだ。記事では〈本誌が山口氏の問題を取り上げ、それから詩織さんが記者会見をする5月29日より少し前のこと。政治部のある記者は、知り合いの内調職員から右下の図を受け取った〉としてチャート図を紹介している。正確には、このチャート図自体は詩織さんの会見写真が入っているため、会見後に作成されたものと考えられるのだが、内調が“こじつけの関係”を記した類似のペーパーを政治部記者に渡していたのはたしかだ。

 というのも、本サイトのもとにも会見前と会見後に「内調が詩織さんに対するカウンター情報をふれまわっている」という情報が届いていたからだ。内調は事前に関係を解説した資料を配布し、会見後、さらにそれを写真入りのチャート図に更新して配布したのかもしれない。

 しかし、だとしたら、気になるのが、同種の情報が前述したように、詩織さんの会見のわずか数時間後、29日の21時台に2ちゃんねるに投稿されていたことだ。この早さを考えると、内調が直接、投下した可能性も考えられるのではないか。マスコミにリークするとともに、タイミングを計ってネトウヨがたむろする2ちゃんねるにも投稿した──。

内調は2ちゃんねるはじめネットでも謀略情報を拡散しているのか?

  たしかに、内調が官邸の意を受け、新聞、週刊誌、テレビなどのマスコミにしばしば安倍政権の政敵のスキャンダルを仕掛けているのは有名な話だ。たとえば、不正献金問題で辞任した西川公也農水相(当時)の疑惑隠し、保育園対策の不備を追及した民進党・山尾志桜里議員の「ガソリン代計上問題」、翁長雄志沖縄県知事に対する「反日媚中バッシング」、SEALDsをはじめとする安保反対デモへの怪情報の数々、さらに蓮舫民進党代表のいわゆる「二重国籍問題」などなど、これらの大元はすべて、北村氏の指示で内調や公安に嗅ぎまわさせて、情報を御用メディアにリークしたことがわかっている。

 しかし、その内調にしても、ネットに直接、投下していたという情報はこれまで一度も出てきていない。たしかに、第二次安倍政権が発足してしばらくしてから、とりわけ、政権スキャンダルの直後には、かならずと言っていいほど民進党のスキャンダルと称す「情報」がネットで飛び交うようになっていた。しかし、こうした情報はデマであることがほとんど。そのデキの悪さから、安倍応援団のネトウヨやネトサポ(自民党ネットサポーターズクラブ)が自分でどこかから見つけて勝手に拡散していたものだと思われていた。

 もし、今回の2ちゃんねるへの投稿が内調の仕込みだったとすれば、内調はネットでも謀略を散々仕掛けていたということになる。国家や国民の安全を守るための情報収集・分析が任務の機関が安倍政権の謀略機関になっていることは当メディアでも散々批判していたが、まさかここまで下劣な謀略行為をしているとは……。

 いずれにしても、今回の「週刊新潮」報道は、山口氏によるレイプ事件もみ消しに官邸が関与している可能性をさらに濃厚にしたといえるだろう。山口氏が安倍首相の側近中の側近である北村情報官に事後対応を相談したことにくわえ、チャート図のようなカウンター情報を流したということは、まさに組織ぐるみで山口氏を擁護しようとしたとしか思えないからだ。

 山口氏は依然として雲隠れを続けているが、公の場で説明すべきは彼だけではない。逮捕のもみ消しだけでなく、内調が詩織さんのバッシングまで扇動した疑惑が浮上していることについて、官邸がダンマリでは国民が許さないだろう。国家権力の関与によって、逮捕されるべき人が逮捕されないという異常な自体が起こっているのならば、もはやこの国は法治国家ではなくなる。決して闇に葬らせてはいけない。(田部祥太)


 今日の気温30度近くまで上がったようです。また、夜温も上がり予想最低気温が22℃とか23℃とかになっていました。野菜にとって最低気温が20℃を上回るのは良くないのです。ここは年間を通じ最低気温が20℃を超える日は1日か2日程度のはずなのですが・・・・
寒暖差が大きいほど甘い野菜が取れます。


歴史的な核兵器禁止条約を採択 国連会議

2017年07月09日 | 野菜・花・植物

加盟国約3分の2 122カ国が賛成

         しんぶん赤旗 2017年7月9日(日)

 【ニューヨーク=池田晋】人類史上初めて核兵器を違法化する核兵器禁止条約が7日、ニューヨークの国連本部で開かれていた「交渉会議」で、122カ国の圧倒的多数の賛成で採択されました。オランダが反対、シンガポールが棄権しました。採択が決まった瞬間、議場は総立ちの拍手から歓声、そして抱擁へと変わり、エレン・ホワイト議長、各国政府代表、市民社会代表は数分間続いた歓喜の渦の中で新たな歴史の幕開けを祝福しあいました。

 採決に際し、ホワイト議長は全会一致での採択を提案しましたが、米国の「核の傘」の下にある国で唯一会議に参加してきたオランダが投票での採決を提案。投票結果は、禁止条約交渉開始と早期締結を要請した昨年12月の総会決議の113カ国の賛成を上回り、国連加盟国の約3分の2にあたる国が賛成票を投じました。

 市民社会の代表として発言したカナダ在住の被爆者サーロー節子さん(85)は、「この瞬間がくるとは思っていなかった。心と知力を尽くしてくれたことに感謝したい。核兵器廃絶に近づく壮大な成果で、この日を70年間待ち続け、喜びに満ちている。核兵器の終わりの始まりだ。核兵器は道義に反してきただけでなく、今では違法となった。世界の指導者はこの条約に署名すべきだ」と強調しました。

核兵器禁止条約採択 各国政府代表 喜びの声
ヒバクシャが交渉の羅針盤示す

市民社会の貢献 歴史的成果結ぶ

 核兵器廃絶にむけた一歩を踏み出した核兵器禁止条約。その実現のため取り組んできた各国政府代表からは、喜びと歓迎の発言が相次ぎました。

 採択後には、40人近くの政府代表が歴史的な壮挙をたたえあいました。拍手がタブーの国連会議の常識を打ち破り、発言が終わるたびに、大きな拍手が湧くなど、高揚感のある雰囲気のなかでの討論となりました。

 なかでも「ヒバクシャ」の果たした役割に大きな感謝が表明されました。南アフリカのディセコ大使は「今日ここにいる『ヒバクシャ』に賛辞を送りたい。彼らがいたからこそ、この条約が可能になった」と述べました。

 会議の正式な構成メンバーであった市民社会にも、多くの代表がエールを送りました。「この交渉の道義的な羅針盤を示した。交渉の真の『同僚』だ」(チリ)、「強力な条約をつくるうえで、重要な貢献をした」(ブラジル)、「この歴史的成果は、市民社会の積極的参加抜きにはあり得なかった」(エジプト)。

違法化の意義

 条約が核兵器を違法化する意義も語られました。

 キューバのベルソン大使は「この条約で、核兵器は反道徳的、非人道的なだけでなく、違法なものとなった。核兵器の『使用の威嚇』も禁じ、抑止力にもとづく政策も違法になった」と指摘。マレーシアのイクラム大使も「条約は核兵器に『悪の烙印(らくいん)』を押すものだ。その政治的、法的影響が、核兵器廃絶へのさらなる前進を促すと思う」と述べました。

 オランダは「NATO(北大西洋条約機構)の(核戦略の)義務と条約の禁止条項は相いれない」と唯一反対票を投じましたが、「核兵器廃絶は支持する。禁止条約の運動には積極的な面もある」と述べました。

人々の希望に

  国連の中満泉軍縮担当上級代表は「この条約締結は、核なき世界の追求へ生涯をささげてきた全ての人々の希望のともしびとみなされるべきものだ」と強調しました。

 会議終了後も、多くの政府代表や市民社会代表が会場内外に残り交歓が続きました。日本共産党の志位和夫委員長もその輪のなかに入りともに喜びを分かち合いました。

 志位氏は、議長席でホワイト議長と固く握手を交わし、喜びを共にしました。条約実現に大きな役割を果たしてきたオーストリアのハイノッチ軍縮大使や、バチカン(ローマ法王庁)の代表とも言葉を交わし、核兵器廃絶というこれからの大きな課題を確認し合いました。

 一方、会議に不参加の日本政府は採択後、別所浩郎国連大使が国連内で会見を開き、「署名することはない」と条約へ背を向けました。


 暑い!家の中にいれば快適なのだがホ―を持って草取りしていると顔から汗がしたたり落ちてくる。やめれやめれ、熱中症になるぞ。と誰かに言われたようで、そそくさとやめてしまう。明日昼すぎからは雨の模様。3日ほど断続的に降るようだ。体調もいまいちのところで、すぐに「やめれ、やめれ」の声が聞こえる。なまけ病発生中。


親に疲れた症候群

2017年07月08日 | 悩み

親に疲れた症候群」って?

                毎日新聞2017年6月9日 東京夕刊

   古くからあるようで、実は新しい問題なのか。自身の「親」との関係に悩む人たち向けの本が書店にずらりと並び、不仲を告白する著名人も多い。親とのコミュニケーション、なぜ難しい?【田村彰子】

 

 「重いものは今度から、私が買ってこようか」。大阪市内在住の女性会社員(44)が実家の玄関先で、買い物帰りの70代の母に声をかけた時のことだ。母はいきなり不機嫌になり、「まだそこまで世話になりたくない」。女性は「あー、これは違ったか」と後悔した。「こっちに悪気はなくても、対応を間違えると爆発されてしまう。慎重に正解を探しているつもりなんですが」

 もともと門限やしつけに厳しい両親だった。30歳を過ぎてから結婚し、同時に家を出た。しばらく関西からも離れ、子育ても夫婦2人でやった。そして自身の転勤で近くへ

 小学生の子どもは、転勤前は一人で電車に乗り、習い事に通っていた。転勤後も同じようにしようとすると、両親から「何かあった時に、ご近所から『祖父母が近所にいるのになぜ』と後ろ指をさされる」と止められ、結局祖父母が送迎することに。「別に一人で行けるんだけどな……」との言葉はぐっとのみ込み、「ありがとう」「お世話になりました」を繰り返すしかない。「子どもはあくまで一方的に守る存在だと思っているので、こちらが何を言っても聞きません。頼らなくても寂しがる、頼りすぎても疲れて機嫌が悪くなる。でも子どもはなついているし、助けてもらってありがたいのも事実です。だから、どこが適切な距離か気を使わないといけない。本当に難しいです」

 次に東京都内の女性会社員(40)に聞いた。やはり、親との距離感に悩んでいる。

  「週末にたまたま実家に行くと、なぜか家族全員分の料理を作らされる。母は私に家事を仕込むのに熱心でしたが、今の私は忙しいんです」。専業主婦の母の元で、一人娘として育った。現在は働きながら2人の子どもを育てるが、母親が「自分はこうして育てた」と注文をつけてくる。「反論すると『あなたは昔から言い方がきつい』と言われます」

 断ち切れぬ関係 昔「しゅうとめ」今は母

  この数年、親との関係の難しさを取り上げる書籍や雑誌の企画が目立つ。「毒親」なんて言葉も生まれた。大阪市内で「男性更年期外来」を開設している医師の石蔵文信さんは「50代ぐらいの男性がうつ状態で来院し、会社での過重労働が問題かと聞いてみると、そうでもない人が多い。『実は親との関係で悩んでいます』というケースが増えました」と話す。石蔵さんがインターネットで数百人にアンケートした結果、全体の3分の2以上が親にストレスを感じていると回答した。自分の親を呼び寄せて妻ともめてしまう男性、婚活を母親に強いられる女性--。石蔵さんはこうした人たちを「親に疲れた症候群」と名付けた。

  「親に疲れた症候群」が増えたのはなぜか。石蔵さんはまず「寿命が延びて、親は経済力も元気もありますから、親世代がずっと子どもを抱えていられる」と分析する。子どもの側にも理由がある。生涯未婚率が上昇し、非正規雇用も増えた。「子どもも親に頼った方がメリットがあると感じています」

  中高年の女性の生き方を取り上げている雑誌「婦人公論」(中央公論新社)でも、「母と娘の関係」についての特集が売れ筋だ。5年ほど前から、だいたい半年に1回の割合で特集を組み、今月13日発売号も特集は「やっぱり母が重たくて」。

  編集長の横山恵子さんによると、かつて女性読者が共感できる家族の悩ましいテーマの定番は「嫁しゅうとめ」「子どもの反抗期」「夫」だった。しかし、今はそれらが以前ほど読者に響かないという。「結婚しても『嫁ぐ』という感覚がない今、嫁しゅうとめ問題はほとんどない。しゅうとめ側も、『意地悪なしゅうとめと思われたくない』『私がされたようなことはしたくない』と口やかましくは言いたがりません。子どもの深刻な反抗期も減ってきて、夫にいたっては、いざとなったら離婚すればいいし、そもそもあまり関心がない。結局、放っておけない最後の存在として親、特に母親が残るようです。どこかに『育ててくれた人』という意識があるからかもしれません」と話す。

  実際の反響は、「娘側」からの共感がほとんど。「専業主婦の母に期待をかけられ、育てられた子どもが増えました。その人たちが、未婚だったり、自分の子育てで母親に頼っていたりして、子どもの立場でいる時間が長くなり、母親の価値観から逃れられない。『ずっと親の考えを押しつけられている私の気持ちもわかって』と、娘側は思い続けているようです」。幼少の頃からの親子関係が続いている人は多いらしい。

 加齢の影響も 子が上手に立てて

  親の不機嫌に、何か科学的なメカニズムがあるのだろうか。老年精神医学を専門とする和田秀樹さんによると、老いて親の性格が変わったように見えるのは、まず脳やホルモンの変化が原因のことが多い。加齢が進むと前頭葉が萎縮してくるという。「前頭葉は、理性や感情をコントロールし、意欲を保ちます。萎縮によって認知症まで至らなくても、子どものアドバイスに激高してしまったり、落ち込み出したら止まらなくなったりしやすくなるのです」と和田さん。

  さらに、高齢になると脳の神経細胞に情報を伝達するセロトニンが減少することも分かっている。「セロトニンが減少すると、うつになりやすい。環境や悩み事のせいではなく、生物学的にうつになってしまう人が多い」と説明する。性ホルモンの影響も顕著だ。和田さんが続ける。「女性は男性ホルモンの分泌が増え、やたら活動的になったり攻撃的になったりすることがあります。娘にやたら電話し、一方的にまくし立てるのは典型的な症状です。男性は、逆に男性ホルモンの分泌が減り、無気力になり家にずっと引きこもるということが起こりやすい」

   それでも、心身が丈夫な間は決められた役割は十分こなせる。「人や社会に必要とされていないと思うと、ますます不安定になり、トラブルのもとになる。自己肯定感をなくさないようにすることが大事なんです。相手を上手に立てた上で、適切な距離を保つことです」と和田さんはアドバイスする。

  「しがらみを切り捨てる力がない人が多いわね」と話すのは作家の下重暁子さん。2015年に出版され、ベストセラーとなった「家族という病」では、いかに意志を持って親から自立し、思いを断ち切ったかを明かしている。

  エリート軍人の家に生まれ、「暁子命」の母の元で期待を一身に背負って育ったという。「優等生でしたから、あのままの時代が続いたら、鼻持ちならない嫌な女になっていたでしょうね」。小学3年で終戦を迎えた。それまでの価値観が激変する中、公職追放を受けた父は「落ちた偶像」となり、経済的にも困窮した。「その上、少し時代が落ち着いてくるとまた軍国主義的なことを言い出す。この変節が許せず、すっかり失望して父を最後まで避けていました」。NHKのアナウンサーになり、家を出てからは一時的に母と暮らした以外、一緒に住むことはなかった。

 そんな下重さんでも「父や母のことを本に書くまでは完全に解放されなかった。心のどこかで幸せな家庭に育った人と思われたかったのかもしれません」と話す。それほど、親や家族の関係は複雑なものなのだろう。「でも今の私は、自分個人が闘って選択してきたものと胸を張って言えます。自由を手にして、とても楽しいですよ」

   下重さんは、一番近いようで実は遠くにいる全く知らない人間、それが親、家族なのだと説く。「私は少なくとも、画家志望だった父がどうして絵を諦めたのか、何でもできた母がなぜ黙って父を支えるだけの人生を選んだのか、何を考えどう生きたかったのかは知りませんでした。だから、まず自分に期待しましょうよ。そして、親子であろうとも同化せずに個として向き合う。そうすれば、理解できることも分かりあえることもきっとあるはずです」

 大切なのは、自分の足でしっかりと立つこと、そして親と向き合うこと--。やっぱり、「親」は難しい。

 


今日、明日は晴れマーク、と思っていたのですが、今確認すると明日は曇りのようです。週間天気予報も明日の予報もすぐ変わります。気温も高くなりました。ハウスの中は40度近くになっています。作業は、早朝と夕方です。

もう、明日には食べれそうです。

ここで「Enter」を押したら「投稿」されちゃった。
もうちょっと書いて再投稿します。
こちらはイエローアイコ。家で種を採り、づうっと継いできたもの。

伏見甘長唐辛子。こちらも自家採種したものです。


食べられる花、ナスターチューム、ボリジ。


潔く投了すべし

2017年07月07日 | 社会・経済

潔く投了すべき 安倍首相に
 「初心」に帰られても困るのだ

  

     日刊ゲンダイ2017年7月7日

 

 それにしてもブザマな結果となった。先の東京都議選で自民党は改選前の57議席から半分以上も減らし、過去最低の38議席をさらに15議席も下回って、わずか23議席にとどまった。

  歴史的な大敗北を受け、メディアは「自民惨敗」と伝えたが、有権者が突き付けたのは「安倍やめろ」という政権への退陣勧告だ。この一点こそが、自民惨敗の形でハッキリと示した都民の要求なのである。

  選挙期間中も「おごれる政権」からは失言、暴言、金銭スキャンダルが続出。身内の中谷元前防衛相でさえ、「THIS IS 大打撃」と皮肉っていた。

  Tは秘書への「このハゲーッ!」パワハラ暴行の豊田真由子衆院議員、Hは加計学園「官邸は絶対やる」文書疑惑の萩生田光一官房副長官、Iは自衛隊政治利用発言の稲田朋美防衛相、Sは加計学園からのヤミ献金疑惑の下村博文都連会長を指す。加えて、また“魔の2回生”である金子恵美総務政務官のスキャンダルが飛び出した。自分の子供の保育園送迎に公用車を私的利用していたというのだ。

 とにかく安倍政権の乱れようには開いた口がふさがらない。「タガが外れた」という言葉では言い尽くせないほどのありさまである。最側近といわれる安倍首相の「お友達」の失態や、魔の2回生ら安倍チルドレンの暴走も、本をただせば「1強体制」にあぐらをかいた安倍政権のおごりたかぶりに突き当たる。

  明らかにツケ上がった政治姿勢が有権者の反感を喚起させ、都議選の自民惨敗を招いたのだ。つまりは自業自得というものである。

 歴史的な大惨敗を受け、安倍首相は「深く反省し、初心に立ち返る」旨を語っていたが、思い違いも甚だしい。有権者は「安倍やめろ」と退陣勧告を突き付けているのであって、いくら口先だけの反省で取り繕おうとしてもムダである。ましてや、初心に立ち返ってイチから政権運営を始めるような発言はもってのほかだ。有権者にとっては迷惑この上ない。

 新たな経済政策を打ち出すサプライズで、国民の目をそらそうとしても、黒田日銀のマイナス金利導入の“禁じ手”を最後に、もはや打つ手なし。経済政策は完全に行き詰まっている。まさか、アベノミクスの「新々第3の矢」を放つわけにもいくまい。仮に第3段目の矢を放たれたら、この国の経済に新たな混乱を引き起こすだけだ。非常に困ったことになる。

  これだけ明白に有権者から退陣要求を突き付けられた政権は、もはや死んだのと同然である。もう安倍首相も悪あがきはやめることだ。14歳の藤井聡太四段を見習い、居住まいを正してから「参りました」と投了すべきだ。内閣総辞職しか残された道はないのである

高橋乗宣エコノミスト

 1940年広島生まれ。崇徳学園高から東京教育大(現・筑波大)に進学。1970年、同大大学院博士課程を修了。大学講師を経て、73年に三菱総合研究所に入社。主席研究員、参与、研究理事など景気予測チームの主査を長く務める。バブル崩壊後の長期デフレを的確に言い当てるなど、景気予測の実績は多数。三菱総研顧問となった2000年より明海大学大学院教授。01年から崇徳学園理事長。05年から10年まで相愛大学学長を務めた。


核禁止、70年前、少年ら訴え署名活動…条約へ願いつなぐ

2017年07月06日 | 社会・経済

  毎日新聞2017年7月5日

 「私達わ恐しい原子兵器の禁止を要求します」。
 
米ニューヨークの国連本部で7日にも成立する核兵器禁止条約の草案と同内容の実現を求め、約70年前に10代の少年らが署名活動を展開していた。その一人で広島県東部で原爆の閃光(せんこう)を見た堀田博之さん(85)=名古屋市西区=は、条約成立で少年時代の願いがかなうことに喜びを感じる。だが同時に「広島・長崎への原爆投下から核兵器廃絶が進まなかった現実が悲しい」との思いも募っている。【山田尚弘】

原子兵器は人類に対する戦争犯罪です

  広島に原爆が落とされた1945年8月6日、旧制中学2年生で13歳だった堀田さんは、爆心地から約60キロ離れた広島県吉舎町(現・三次市)の校庭で朝礼をしていた。西の山の奥がピカッと光り、「晴れているのに雷か」とぼんやりと思った。

 翌日、自宅裏の武道場に全身やけどをした男性30~40人が寝かされていた。1週間ほど前、広島市内に建物疎開の作業に出かけた顔見知りの農家の人たちだった。服は黒く焦げ、腕の傷にはウジがわき、胸にはガラスが突き刺さっていた。多くが水を求めながら死んでいった。

  堀田さんは終戦から何年たってもあの光景が頭から離れず、旧制中学の仲間5、6人と「平和投票」と銘打った署名活動を計画。核兵器禁止に加えて「原子兵器の厳重な国際管理」「原子兵器を使う政府は人類に対して犯罪を犯す者として、戦争犯罪人とする」ことを署名の賛同項目に掲げた。

  わら半紙に学校のガリ版(謄写版)で100枚以上を刷り、夏休みを使って農村で配り歩いた。大半の人は応じてくれたが、中には「米軍に捕まる」とおびえて断る人もいた。集めた署名は日本政府か連合国軍総司令部(GHQ)に届けたといい、「子ども心ながらに、二度とああいうことはあっちゃならんと思ったのでしょう」と署名活動を振り返る。

  核兵器の絶対禁止や厳重な国際管理の確立などは、1950年にストックホルムであった平和運動の世界大会でも「ストックホルム・アピール」として盛り込まれ、世界中で5億人の署名を集めた。

  堀田さんは被ばくはせず、学校を出た後に東京や名古屋で自動車修理工や左官職人として働いた。2010年、書棚であの時の署名用紙1枚が本にはさまっているのを偶然見つけ、広島市の原爆資料館に寄贈した。今も「広島は自分の根っこにある」といい、毎年8月6日の朝は名古屋の自宅から西に向いて手を合わせている。

  条約成立は人類を守るためには当然だと思うが、「なぜ唯一の被爆国の日本が主導しないのか。子供だった私が素直に思ったことを、なぜ日本政府は理解せんのかね」と、憤りと寂しさがこみ上げている。

核禁止条約

広がる賛同署名…科学者や法律家、元軍人も

    毎日新聞2017年7月5日

 【ニューヨーク國枝すみれ】ニューヨークの国連本部で行われている核兵器禁止条約の交渉を支持する科学者や法律家の声が高まっている。また「核戦争の危機が高まっている」との認識から、条約への世界的支援を呼びかける核兵器保有国で核戦略に関与してきた元軍人らも出てきた。

「核兵器禁止条約を支持する科学者の公開書簡」には、世界100カ国以上からノーベル賞受賞者30人を含む3724人が賛同して署名した。書簡は「核兵器を生み出した科学者は特別な責任を背負っている」と指摘。放射能の健康被害が当初の研究結果より甚大であることや、核戦争後の気候変動など環境被害の大きさが判明したいま、核兵器は廃絶されるべきだとして、禁止条約交渉への期待を表明している。

  また、核兵器に反対する国際反核法律家協会(IALANA)も、すべての国に核兵器禁止条約を支持するよう求める書簡をインターネットで公開し、3日までに弁護士や裁判官など501人から署名を集めた。核兵器の使用は国際人権法に反し、核廃絶は国際的、法的な義務だと訴えた。

  一方、核兵器保有国で核戦略に関与した元軍人や元政治家らは先月26日、世界の指導者に「核戦争の危険が受け入れがたいほど高まっている。すべての国が核戦争のリスクを減らすため建設的な一歩を踏み出すべきだ」と警告する報告書を発表した。

  米国政府には前提条件なしに北朝鮮と直接対話するよう求めた。また、インドとパキスタンに核戦争回避の緊急用ホットライン設置も求めた。

警告したのは米国、ロシア、中国、インド、パキスタンの元軍人や元政治家ら約20人で、核軍縮を求める国際NGO「グローバル・ゼロ」の傘下でグループを結成した。


 九州北部の大雨により、被害を受けられた方,お見舞い申し上げますとともに、これ以上の被害が出ないようお祈りいたします。

 核兵器禁止条約は人類を守るためには当然だと思うが、「なぜ唯一の被爆国の日本が主導しないのか。」と、憤りと寂しさがこみ上げている。
 今、北の挑発により核兵器の使用の恐怖が増す中、その恐怖を煽り、政治利用している。日本が先頭に立って核の使用を禁止する運動の中心になれる政府をつくらなければならない。野党4党と市民団体の共同で、新しい政府をつくろう!

 ようやく暑い夏になった今日の天気。でも週間天気予報を見てもさっぱり晴れマークが出てこない。出てこないけれど現に晴れ間が出る。農作業の予定が組みにくい。


「こんな人たち」発言にみる安倍自民の本当の敗因

2017年07月05日 | 社会・経済

「こんな人たち」発言にみる安倍自民の本当の敗因

(写真:Rodrigo Reyes Marin/アフロ)

「こんな人たちに、私たちは負けるわけにはいかないんです」

   今回の都議選の最中に、閣僚や自民党幹部から出た様々な発言の中で、安倍首相が発したこの言葉が、私にとっては最もインパクトがあった。

   最終日、秋葉原で初めて街頭に立った安倍首相に対して、今回の政権を批判する人たちから発せられた「安倍やめろ」コールに怒り、「憎悪や誹謗中傷からは、何も生まれない!」と語気を強め、声のするとおぼしき方向を指さして、冒頭の言葉を言い放ったのだった。

   それで思い出すのは、俳優のアーノルド・シュワルツェネッガー氏が、カリフォルニア州知事に立候補し、選挙運動中に、演説会場で反対派から生卵をぶつけられた一件。彼は、そうした行為も「表現の自由」の一環だと述べ、「ついでにベーコンもくれよ」と笑い飛ばした。

   そんな風にユーモアで切り返すのは無理でも、「批判を謙虚に受け止め」と大人の対応をするか、あえて知らん顔で主張を述べ続ける冷静さを見せて欲しかった、日本国の総理大臣なら。

   安倍シンパたちは、「やめろ」コールをしていたのは一部の過激な集団と決めつけているが、現場の状況を、客観的にレポートしていると思われる記事を読むと、こんな記述があった。

   〈中心となっていたのは一部の集団だったようだが、街宣が始まるとともにコールは広がりを見せ、通行用のスペースを隔てた場所で演説を見ていた人まで「安倍やめろ」と口ずさむ有様だった〉(東洋経済オンライン「都議選の『安倍やめろ!』は尋常ではなかった選挙戦最終日、安倍首相の目の前で大逆風」より)

   言い始めたのは一部の集団でも、それに多くの人がそれに呼応した、という現象に、本当は深刻さを感じなければならないところだったろう。ところが、安倍さんの対応は違った。

総理大臣という立場

   内閣総理大臣は、安倍さんの考えに共鳴する人たちだけでなく、反対する人々を含めた、すべての国民に責任を負う立場だろう。仲間や支持者だけではなく、批判勢力を含めた、あらゆる国民の命や生活を預かっている。なのに安倍さんは、自分を非難する人々を「こんな人たち」という言葉でくくってしまい、それに「私たち」という言葉を対抗させたのである。「こんな人たちに、私たちは負けるわけにはいかない」と。

   都議選の応援は、自民党総裁という立場で行ったものだろうが、安倍さんを紹介する垂れ幕には、しっかり「内閣総理大臣」と書かれ、司会の石原伸晃議員も「ただいま、安倍総理が到着しました」と紹介していた。

   小泉内閣の総理秘書官だった小野次郎・元参議院議員は、ツイッターで次のように書いている。

  〈この方は、自分に反対の考えを持つ人々は国民ではないと思ってる。総理になって何年も経つのに、この方は全国民のために選ばれた職にある自覚は持ち合わせない、遺憾ながら。〉

同感である。

「みんなの大統領になる」

   2008年の米大統領選で、共和党のマケイン候補と激しい選挙戦を戦った民主党オバマ候補は、勝利が決まった後の演説で、マケイン氏を称え、こう語った。

 〈私がまだ支持を得られていない皆さんにも申し上げたい。今夜は皆さんの票を得られなかったかもしれませんが、私には、皆さんの声も聞こえています。私は、皆さんの助けが必要なのです。私はみなさんの大統領にも、なるつもりです〉(加藤祐子訳)

   韓国の文大統領も、5月の就任宣誓で「私を支持しなかった国民一人ひとりも国民」とし、その国民に奉仕することを約し、「皆の大統領になる」と強調した。

   国会で多数派の中から選ばれる議院内閣制の首相は、国民から直接選ばれる大統領とは選ばれ方や権限などに違いはあっても、政権を率いるリーダーであり、人々を代表する国の顔でもある。

「私たち」と「こんな人たち」を対決させる政治

   常日頃から安倍さんは、「敵」、すなわち「こんな人たち」認定した者に対しては、やたらと攻撃的だ。それは、首相でありながら、国会で民進党の議員の質問にヤジを飛ばして、委員長から注意をされる場面からも見て取れる。野党の議員の後ろにも、たくさんの国民がいるということを理解していたら、こういう態度はとれないだろう。安倍さんにとっては、野党議員に投票するような人たちは、自分が奉仕すべき国民というより、「こんな人たち」程度の存在なのではないか。

   その一方で、彼は「私たち」の中に入る身内や仲間をとても大切にする。第一次政権では、仲間を大事にしすぎて「お友だち内閣」との批判を浴びた。稲田防衛相への対応などを見ていると、その教訓は未だ生かされていないようだ。仲間を大事にするのは、1人の人として見れば美徳だが、特区制度を利用した獣医学部新設をめぐっては「腹心の友」とまで呼ぶ親友を特別扱いしたのではないかとの疑念を生む一因にもなっているように思う。

    敵を作り、それと「私たち」を対峙させることで、存在価値をアピールする。敵を批判し、嘲笑し、数の力で圧倒して、自らの強さと実行力を見せつける。そんな対決型の姿勢を、「決める政治」や「歯切れのよさ」「スピード感」として評価する人たちがいる一方、無視され、軽んじられてきたられた人々の不満はたまりにたまっていた。

   そして、対決型を推し進めることで、政治はますます粗雑になり、できるだけ広範な人たちの合意を得ていくという地道な努力をしなくなっていった。これには、長年自民党を支えてきた保守層の中にも違和感を覚えた人が少なくなかったろう。

   そこに森友・加計問題が持ち上がり、財務省の木で鼻をくくったような対応があり、文科省の前事務次官の証言があり、共謀罪審議での強引な採決があり、豊田議員の暴言があり、稲田防衛相の失言があり、二階幹事長の「落とすなら落としてみろ」発言が重なった。安倍首相の「こんな人たち」発言は、最後のだめ押しであると同時に、首相自身の個性に由来する、安倍政権の体質を、ものの見事に可視化してしまった。

   安倍首相は、今回の敗因を、「政権の緩みに対する有権者の厳しい批判」と述べた。長期政権ゆえの「緩み」は、確かにあるのだろう。だが、本当の敗因はもっと根が深く、安倍さん自身のことさらな対決姿勢や粗雑な政治もその1つではないだろうか

   また、菅官房長官は、記者会見でこの発言について問われ、「きわめて常識的な発言」と述べたという。官房長官の立場で、これが「問題がある」とは言えないだろうが、政権トップの発言として「常識的」だと言ってのけてしまうところに、「分かってないなあ」と思ってしまったのである。


 読者さんより「的確な表現でしたので、お知らせ方々URLを貼り付けますね。」というコメントをいただいた。「なるほど、そうだよね」と感心してしまったので、上に紹介しました。ありがとうございます。


都議選のショックをゆっくりと味わっていただきたかったのに・・・

2017年07月04日 | なんだかんだ。

 もうしばらく安倍サマには、都議選のショックをゆっくりと味わっていただきたかったのに、北朝鮮がまたバカなことをしてしまった。

今日の圃場から
ナス・ピーマン、第1果なので小さめで収穫しました。

更新が遅くなってしまいました。今日は札幌へ行っていました。9時ころに帰ってきて、今日はやめようかな…とか思たのですが、一応アリバイ的に・・・


安倍降ろすぞー!

2017年07月03日 | 社会・経済

都議選―安倍政権審判の場に

 2日投開票の東京都議選。豊洲市場問題やオリンピック・パラリンピック、国保値上げ問題等、地域の問題以上に安倍政権審判の場になってしまった。

 それというのも、国会での「共謀罪」審議のやり方や、民意を反映しない「加憲」発案、国民より「お友達」への熱い配慮。教育の右翼的改編。国民の知る権利への挑戦と不都合な文書の非開示。権力者への忖度問題。

 散々おちょくられ、さらに「稲田問題」。菅義偉官房長官の「問題ない」、首相「罷免しない」。二階俊博幹事長や下村博文幹事長代行ら政権幹部の不遜な態度。
 党幹部は「思ってもみないところから弾が飛んできた」と漏らしたという。党幹部が思いも馳せない状況に自民党自体が変質したということにも気が付いていないのだ。

安倍降ろすぞ!

コリアンダー

もう、花が咲いてしまいました。2.3年前に植えたこぼれ種で育ちました。
わたしは、とっても食べられません。完全無農薬栽培ですので、こうしたハーブ類で防いでいます。

◇好みが分かれる独特の香り
 中国、タイ、ベトナム料理などのエスニック料理には欠かせないハーブで、その香りはカメムシやナンキンムシのようです。属名のコリアンドルムはカメムシのようなにおいのする、という意味で、嫌いな人はまったく受け付けない一方、好きになると、癖になるほど夢中になるようです。また、タイでは「パクチー(Phak-chii)」、台湾では「シャンツァイ(香菜)」と呼ばれていて、果実は香辛料として使われ、カレー粉の主成分のひとつです。
 コリアンダーは葉と種の香りが違います若葉はタイ、ベトナム料理をはじめとする、エスニック料理の風味付けには欠かせないものです。はニンニクとともにつぶして、調味料にします。種子の用途は広く、シチュー、カレー、ピクルス、マリネなどから、お菓子、リキュールの香りづけにも。オレンジみたいないいにおいがします。ほかの部位とは全然違うのです。
 
◇食欲増進と去痰効果
 消化器系の諸病状に効果があります。種子は食欲を増し、去痰に用います。すりつぶした種子と蜂蜜を混ぜて、咳止めにも使います。

ホメリア咲き始めました。
ハウスのミニトマトも少し色がつきだしました。
今日もほとんど陽は照りませんでした。夕方になると半袖では寒い状況です。
トマトは日照が好きなんです。


都民ファースト—結局は国政で自民党と一体化

2017年07月02日 | 社会・経済

小池知事と都民ファーストでいいのか? 仕切っているのは国民主権否定を公言する極右、安倍政権に全面協力の密約も

          リテラ 2017.7.1

 

 ついに東京都議会議員選挙の投開票が明日に迫った。稲田朋美防衛相による自衛隊の政治利用発言に、豊田真由子衆院議員のパワハラ音声、そして下村博文元文科相の加計学園ヤミ献金疑惑など、自民党の不正が次から次へと飛び出していることによって、都議選では小池百合子都知事率いる都民ファーストの会が自民党への反発の「受け皿」となり、都議会第一党の座を奪う可能性が濃厚になってきた。

 安倍首相の暴走を抑止するためにも、自民党の議席が減るのは大歓迎だ。しかし、そのぶんの議席がそのまま都民ファーストに流れ込むという展開はありなのか。

 そもそも、都民ファーストは自民党に対抗する政党などではなく、その主張や思想はほとんど安倍自民党と大差ない。その象徴が、小池都知事の特別秘書である、野田数氏の存在だ。

 野田氏はもともと保守党時代の小池氏の秘書から都議になった人物だが、小池氏が都知事選に出馬した際、選対本部の責任者に抜擢され、小池都知事が都民ファーストの代表に就任するまで、同会の代表を務めていた。この経歴からもわかるように、野田氏は小池氏の側近中の側近で、今回の都議選の都民ファーストの公認候補の選定もほとんどこの野田氏が仕切っていたという。事実、5月頃には「オレが都議選候補者の公認権を持っている」と豪語していることを週刊誌に報じられている。

 ところが、この小池氏の名代として都民ファーストを牛耳る野田氏の主張というのが、安倍周りの政治家やネトウヨと同じ、いやひょっとするとそれ以上のゴリゴリの極右なのだ。

 野田氏は都議時代から、都立高校の歴史教科書から南京虐殺を削除するよう圧力をかけるなど、一貫して歴史修正主義の押し付けを行い、2012年には、石原慎太郎都知事の尖閣諸島購入に全面賛成して国会議員の「尖閣視察団」に参加。「週刊文春」(文藝春秋)に誇らしげに国旗を掲げる姿が大きく掲載された。

 また、当時から評論家を名乗って、「WiLL」(ワック)や「SAPIO」(小学館)、「正論」(産経新聞社)などの極右雑誌に寄稿していたが、そのなかには、戦前や戦中日本の軍国主義をもろに賛美するものもあった。

小池都知事の極右思想、ヘイト団体との接点も

   さらに、12年には、現行の日本国憲法を無効とし、戦前の「大日本帝国憲法」の復活を求める時代錯誤の請願を紹介議員として提出、「国民主権という傲慢な思想を直ちに放棄すべき」と主張した。

 国民主権を否定しているこんな人物が、小池都知事の右腕として政策を牛耳り、都民ファーストの公認を選定しているのだ。当然、候補者には改憲に賛同するという踏み絵を踏ませていると考えるべきだろう。

 しかも、この方向性はけっして、小池都知事の意に反したものではない。小池都知事自身も、2010年にヘイト市民団体「在特会」(在日特権を許さない市民の会)の関連団体である「そよ風」が主催する集会で講演を行うなど、安倍首相と同根の歴史修正主義者でありヘイト政治家であり、極右思想の持ち主だ。憲法についても「9条改正」を訴え、2003年の段階ですでに「集団的自衛権の解釈変更は国会の審議の場において、時の総理が『解釈を変えました』と叫べばよい」(「Voice」03年9月号/PHP)と主張していたほど。

 都知事になった後も、小池氏はそうした極右思想を隠していない。都知事就任後には、以前、国会議員懇談会の副会長まで務めた日本会議について「ここ数年は距離を置いているが、日本の国益、伝統、歴史は大切にするという点では賛成」と発言。昨年12月1日の所信表明でも「韓国人学校への都有地貸与の撤回」を功績として語り、今年3月16日の都議会予算特別委員会では「グローバル人材の育成の観点からも、国旗や国歌を大切にする心を育むということこそ重要」と言い、都立看護専門学校や首都大学東京での入学式・卒業式において、国旗の掲揚のみならず「国歌斉唱についても行うよう望んでいきたい」と述べた。その結果、この4月に行われた7つの都立看護専門学校の入学式では国歌斉唱が行われた。

 都民目線のリベラルな地域政党というイメージをふりまく都民ファーストだが、こうした知事と、特別秘書が仕切る政党がリベラルなはずがない。その実体は、ゴリゴリの改憲派、極右政党なのだ。

 となると、当然、浮上してくるのが、近い将来、国政で安倍自民党とタッグを組んで、改憲に全面協力する可能性だ。

 それは、思想的な共通性があるということだけではない。そもそも、小池都知事じたいが安倍自民党と関係が切れているわけではなく、裏でつながっている可能性がきわめて高いのだ。

 自民党都連に対しては厳しい対決姿勢を全面に打ち出している小池都知事だが、実はこの間、安倍自民党の批判をほとんどしていない。頻発した疑惑や失言にしても、はっきり批判したのは、直接、都議選に関わる稲田朋美防衛相の「自衛隊としてお願い」発言くらい。加計学園問題などについては、具体的なコメントをほとんど口にしていないのだ。都議選では都民ファーストと協力するものの、国政では自民党と連立を組むという微妙な立ち位置になっている公明党候補者でさえ、国政での自民批判を言葉にしているにもかかわらず、である。無論、内閣支持率低下の元凶たる安倍首相を直接批判することもない。

安倍首相と密約が…小池都知事のエゲツない野望

  小池都知事は、表向きは「五輪を控えて協力し合わなければならない総理との対立は避ける」というポーズを取っているが、本当の理由はそこにはないだろう。現に、今年1月10日に行われた安倍首相と菅義偉官房長官との会談で、小池都知事はこう話していたからだ。

「衆院選では総理と一緒に自民党の候補者を応援します」

 国政では安倍自民党を応援する──。この発言について、小池都知事は「記事は嘘」と一蹴、小池サイドの議員も「報道された内容は完全に官邸サイドからのリーク」と否定。たしかにこれは官邸のリークである可能性は高いが、しかし、小池都知事がそう約束した可能性は非常に高い。

 実際、小池都知事は五輪云々ではないところでも、安倍政権との関係を保ってきた。たとえば、今年4月19日には小泉政権時の要職らが赤坂の日本料理店で「同窓会」を開いたが、ここに小池都知事も出席。同会では、小池氏が保守党を離党した際に自民党に引っ張り上げた二階俊博幹事長らと思い出話に花を咲かせたというが、じつはこの会には、安倍首相も顔を出している。

 また、小池都知事は6月1日に自民党に離党届けを出し、自民党との決裂をアピールしたが、インターネット報道メディア「IWJ」の6月28日の報道によれば、小池氏の離党手続きは済んでおらず、自民党広報は〈離党扱いを協議する「党紀委員会」に対し、二階幹事長が離党手続きの申請をしていない〉と回答。小池都知事の籍は、いまだに自民党にあるのである。

 おそらく、小池都知事の作戦はこうだ。まず、都議選で日本新党が大躍進した1993年の再現をめざす。このときの都議選は国政で自民党が弱体した直後に行われ、細川護煕によって結党された日本新党は、小池氏が目玉候補となったその後の衆院選で35人が当選。政権交代によって細川連立政権が誕生、小池氏は総務政務次官に就任した。一方、都民ファーストの会は現在、地域政党にすぎないが、すでに国政研究会を発足させており、都議会選後は国政に進出することは目に見えている。

 だが、1993年と大きく違うのは、小池都知事が野党を束ねて連立政権をつくるのではなく、与党自民党へ合流を考えている点だ。国政選挙で一定数の議席を獲得した後は、改憲をめざす安倍政権に協力して恩を売り、最終的には自民党にもう一度戻って、改憲を実現した後の最初の総理大臣に就任する──。

 ようするに、小池都知事にとって今回の都議選の主眼は「東京大改革」などではなく、国政への復帰であり、一貫して目指してきた「日本初の女性総理大臣」の座。都民ファーストならぬ「自分ファースト」の選挙なのだ。

 この選挙戦で小池都知事は、よりにもよってトランプ大統領を真似た「MAKE TOKYO GREAT AGAIN」なる文言が入った百合子グリーンのタオルを首から下げ、「東京大改革を進めていく」などと喧伝しているが、まさにその思考はトランプに近いと言えるだろう。

 既存政党に対抗するオルタナティブ政党であるかのように装い、地域改革を掲げながら、結局は国政で自民党と一体化する。まさに、維新の会と同じ悪夢のような展開が繰り広げられようとしているのである。はたして、有権者はこのように馬鹿にされっぱなしでいいのか。都民の懸命な判断を求めたい。(編集部)


自民・公明都議ら、政務活動費で新年会・懇親会

2017年07月02日 | 社会・経済

自民・公明都議ら政務活動費で新年会・懇親会やりまくりーー年間3200回・2200万円のあきれた公金感覚

My news japan三宅勝久  07/01 2017

   上限月額60万円、年間720万円と日本で一番高額の政務活動費(※)を受け取っている東京都議会議員は、使途の不透明さも日本一だ。数万枚もの領収書が一応は公開されている。しかし出納簿が公開されておらず、調査をきわめて困難な状況にしている。そして、非常識というほかないのが「懇親会」「新年会」関連支出だ。2015年度だけで、自民党・公明党と単独会派1人の70議員が、3000件、2200万円以上をこれらの会費に支出していることが領収書の徹底調査でわかった。議員らは「意見交換会」だと説明するものの、領収書の但し書きを見る限り、ただの宴会だ。日に何件も「はしご」する例も多く、顔をだして金を置いてきただけの可能性もある。当選した議員が税金をどう使うのか、有権者はしっかりと考えて投票する必要がある。(※ 2017年度から月額50万円、年間600万円に減額、金額では大阪府議会の59万円についで全国2位)

◇ 出納簿をわざとださない嫌がらせ

 都議選のさなかなので、人物の肩書きは支出当時のものとする。

 兵庫県議会や富山市議会の政務活動費がマスコミの批判の的になる一方で、月額60万円と、日本一高額な東京都議会の政務活動費が槍玉になることは比較的少ない。問題がないのではない。膨大な領収書を山積みにするような公開の仕方しかしていないので、調査がきわめて困難なためである。

  127人(定数)の議員(会派)から提出された領収書は1年あたり4万件を越す。この大量の領収書に対して、おそるべきことに、支出の費目や日時、金額を一覧にした出納簿が公開されていないのだ。

   出納簿が作成されていないからではない。都議会事務局によれば出納簿は存在する。しかし、それは会派の持ち物であって「公文書ではない」という奇妙な解釈がされている。議会事務局が借りることはあるが、用が済めば返してしまうのだという。共産党だけは自主的に公開しているが、自公を含む残りの会派は出そうとしない。したがって「一般人」は、出納簿のないまま領収書を一枚一枚調べなければならない。

  相当の時間と労力をかける覚悟がいる。そんなことができる余裕のある人がはたして東京都にどれだけいるだろうか。

   なかでもひどいのは最大会派の自民党(58人)で、1年あたり40冊以上のファイルにとじられた領収書2万枚以上の整理の仕方が、めちゃくちゃなのだ。交通費、人件費、文書費、広報費といった費目の順が、入り乱れている。共産党以外の議員たちは、痛い腹を探られたくないので意図的に出納簿を公開しないのではないか。そう考えるより理解のしようがない。

◇ 疑惑の「意見交換会」を徹底調査

   出納簿を公開しないといういやがらせの壁にはばまれて、筆者は気になりながらも取材を躊躇していた。しかし、腐敗が急速に進む政治状況を目の当たりにして覚悟をきめ、調査することにした。

  約4万件にのぼるすべての領収書を集計したいところだが、それをひとりでやるには、かかりきりで1ヶ月はゆうにかかるだろう。無理をせず、ひとまず「意見交換会」という費目に絞った。

 なぜ「意見交換会」か。

  領収書の山にざっと目を通してみたところ、やたらと目についたのがこの「意見交換会」だった。支払い先は自治会や消防団、業界団体といった任意団体や社団法人などで、飲食店やホテルではない。金額は一回が1万円、7000円、3000円…。自民党と公明党議員に集中している。

  議員の説明書きには「意見交換会」とあるのだが、提出された領収書の但し書きはこうだ。

 「懇親会」「新年会」「総会費」「賀詞交歓会」――

  要はただの宴会の類である疑いが濃いのだ。また、1日に何件も「はしご」している例も多数ある。懇親会の会費というより、会費に名を借りた有権者に対するカンパが横行している可能性もぬぐえない。ひととおり調べて、全容を一度把握する必要があると考えたのだ。

◇1年分だけで4万件の領収書

  今月はじめ、筆者は都議会事務局にある政務活動費の閲覧室を訪ねた。500枚以上閉じられる大型ファイルで40冊を超す2015年度分の領収書ファイルを、順番に開いては一枚ずつ点検し、「意見交換会」のものがあるとデジタルカメラで撮影していった。

  3000件以上の領収書を写真に写しとるだけで丸3日、それをもとに集計するのにさらに1週間以上かかった。紙のめくりすぎと長時間のパソコン作業で疲労困憊の挙句、算出した結果は以下のとおりである(ただし年間の「意見交換会」支出が2万円未満のものは省いた)。

  ※回数・金額は、誤差を含んでいる可能性があるので概算とした。

 ・自民党(現在58人)=49人・2200回・計1560万円
・公明党(現在23人)=20人・950回・計650万円
・単独会派(深呼吸のできる東京)=55回・計29万円
   総計 70人=3200回・2200万円

  「新年会」の類が圧倒的に多いことに驚かされた。1月と2月の支出で7割から8割を占める。
   自民党(現在58人)=48人・1700回(77%)計1240万円(80%)
   公明党(現在23人)=20人・690回(72%)計490万円(75%)
   単独会派(深呼吸のできる東京)=40回(72%)計22万円(76%)
   総計 69人=2430回(76%)1750万円(78%)

   数万件という領収書の数の多さから、見落としや計算ちがいがあり得ることをおことわりしておくが、3000回以上、2200万円以上であることは確かだ。なお民進党など自公と「深呼吸」以外の会派は支出が見つからなかった。

 ◇ 2015年度「懇親会」王座は自民・堀宏道氏

  自民党会派の都議で、2015年度に年間2万円以上の「意見交換会」費を政務活動費から支出したのは48人。うち、30万円以上は24人、50万円以上9人、70万円以上が4人という結果になった。

  同様に公明党についてみると、年間2万円以上の支出があった20人のうち、30万円以上を支出した議員は12人、50万円以上が2人だった。

  支出を行った議員だけに限って平均値を出すと、一人当たり31万円、45回。一件あたりの金額は7000円である。庶民感覚からすれば贅沢な宴会だが、それを週1回、しかも税金でやっている計算だ。

  金額で最高だったのは、豊島選挙区の堀宏道都議(肩書きは支出当時)である。84万9000円・125回を数えた。2位は、やはり豊島選挙区選出議員で、公明党・長橋桂一都議(同)の72万8000円、回数は108回だった。3位は自民党の来代勝彦議員(同)の72万2000円(88回)。

  総合ランキングの上位12位は以下のとおり。なお、4位以下は、1万円以下を切り捨てた(議員名、選挙区、合計額、回数――の順、敬称略)。

1 堀 宏道(自)豊島=¥849000・125回(¥739000・109回)
2 長橋桂一(公)豊島=¥728000・108回(¥526500・ 73回)
3 来代勝彦(自)港 =¥722000・ 88回(¥664000・ 81回)
4 山内 晃(自)品川=¥700000・ 92回(¥600000・ 80回)
5 高木 啓(自)北 =¥610000・ 96回(¥540000・ 86回)
6 菅野弘一(自)港 =¥560000・ 69回(¥510000・ 63回)
7 清水孝治(自)立川=¥550000・ 80回(¥390000・ 53回)
8 桜井浩之(自)墨田=¥540000・ 77回(¥460000・67回)
      野上純子(公)葛飾=¥540000・86回(¥340000・53回)
10崎山知尚(自)荒川=¥530000・64回(¥480000・58回)
11早坂義弘(自)杉並=¥490000・82回(¥350000・56回)
      吉倉正美(公)新宿=¥480000・58回(¥350000・42回)

 ◇町会と業界団体の「新年会」が大半

 政務活動費で「意見交換」2015年度チャンピオンの堀宏道都議(肩書きは支出当時、現在は候補)について詳しくみてみよう。125回にわたる支出先は、町内会と業界団体が多く、それぞれれ50回くらいだ。

町内会は金額で計約30万円.....(この続きの文章は会員のみに提供されております。)とさ。