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ぼくを葬る/Le temps qui reste/ TIME TO LEAVE

2006-05-03 02:00:03 | 劇場&試写★6以上

フランソワ・オゾン作品、実はこれが初めて。
ワタシと正反対、アメリカ映画よりもヨーロッパ系映画好きの父に
オゾン監督の「まぼろし」を勧められてたのに観ていないまま、、、、
昨日、たまたま銀座で試写の前に時間がぴったりだったのでふらっと観る事にした☆

ーーーーーーぼくを葬る(ほうむる、)と書いて(おくる、)と読む。

年に1作、コンスタントに監督/脚本作品を送り出しているオゾン監督
「まぼろし」では"最愛の人の死"、今回は"自分の死"

余命わずかと突然宣告された、
その彼の心情が、痛い程伝わってくる。。。


パリ在住の人気カメラマン、ロマン。
余命わずかと宣告されながらも病院での治療を拒絶する。
彼は、愛する恋人に別れを告げ、一人で死を受け入れる決意を固めていく....。


この祖母が、何とジャンヌ・モロー
"自分と似てるから"という理由で、たった一人にだけ真実を打ち明ける。
お上品な雰囲気は健在だけど、どこか貫禄が出て...。
おばあちゃんと、心の深いところで繋がった信頼関係が素敵



1928年生まれ、現在78歳。
98年のドリューバリモア主演「エバー・アフター」以来で見たなぁ。
映画出演はこれが4年振り。  ああ、美しかった~



死を前に、大事な人をカメラに納めるその姿は本当に見ていて切ない。。。
特に、ちょっとした気持ちの行き違いからうまくいかない姉を
遠くからこっそりと見つめるシーンには胸が詰まってしまった。


そして、最愛の人に別れを告げる、、、、

同性だった。のにはビックリ
逆に、そこが良かったのかもしれない、何となくそう思う。
相手もまたキュートで素敵な彼
「ブロークバックマウンテン」とは真逆で、泥臭さのないカップルだなぁ。
美しすぎる。

愛してるのに、愛を素直に伝えずに、突き放すのがやるせなくなる、、、、
突然、別れを告げられて去って行く相手の後ろ姿に、、、
 「ゆるしてくれ....」と。
心では泣いてるのに、、、、。

原題の「le temps qui reste」は、「残された時間」

残された時間の中で、何ができるんだろう。
この作品の中では、自分の人生、家族、幼年期と和解して全てクリアにする。
少年時代の自分の幻影が時折現れて、過去の自分と向き会うシーンが切ない。

そして、最終的に "何かを残す"という決断をする。

ちょっと、本気???とツッコミたくなるような大胆行動に驚きもするけど、
その決断もアリなのかもしれない。

人は、この世の最後と言う時、自分の生きた証として本能的に
やっぱり何かを残そうと考えるものなのかな、

余命三か月。。。
相手の反応、同情が嫌だから言わないとロマンは言ったけど
ワタシだったら言ってしまう気がする、
でも実際は直面しないとわからないかも。



7/10
同性愛ということもあり、好みに分かれるかもしれないけど
そのリアリティさ、には拍手☆
フランソワ・オゾン監督が熱狂的なファンに熱烈な支持を受けるのも何となくわかった。
あらゆるシーンが胸を打つ
ほぼ出づっぱり、主演のメルヴィル・プポーの演技がとにかく最高に素晴らしい
予期もしなかったのに、目にじんわりと涙が

エンドロールの波の音と沈みゆく夕日が、ただただ美しい余韻を残した。。。。


公式サイト
2005年 フランス 81min
監督/脚本  フランソワ・オゾン
メルヴィル・プポー/ジャンヌ・モロー/ヴァレリア・ブルーニ・テデスキ

メルヴィル・プポー 来日インタビュー

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2年くらい前にサラポーリー主演でヒットした、同じく死を宣告された主人公のストーリで言えば、
死ぬまでにしたい10のこと」よりも、断然こちらの方が良かった

ジャンヌ・モロー出演作では、「死刑台のエレベーター」がやっぱり



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