我想一個人映画美的blog

新作映画レビュー&温泉&ゴシップ+コスメ+旅行記&日記。
blog開設から18年!ありがとうございます✨

ジャック・メスリーヌ/フランスでパブリック・エネミーNo.1と呼ばれた男 Part.1&Part.2

2009-11-12 13:59:01 | 劇場&試写★6以上


「どんな映画もフィクションの部分があり、一人の男の人生を忠実に描き切る事は出来ない」

という前置きでそれぞれ始まる前後編。
まとめて観て来ました~。2本まとめてレビュー

別々料金で同じ期間上映、計4時間超えっていうのがひっかかったけど面白そうだったし、
一番の目的は NYのメキシカンレストランでこの間偶然会ってからというもの
ますます気になる存在になっちゃったマチュー・アマルリックが後編に出てるから★(単純!)
あのあとマチューさんの映画、改めてまたいろいろ観直し中なの


1970年代のフランスに実在した銀行強盗ジャック・メスリーヌの生涯を、パート1、2に分けて構成した実録犯罪ドラマ。

本物のジャック・メスリーヌ氏。

いやこれ、フランスではパート1、2ともNo1を記録したというけど
両方とも面白かった




20キロも増量してフランスのパブリックエネミーナンバーワンと呼ばれた男、
ジャック・メスリーヌになったのはヴァンサン・カッセル。


今年のフランスアカデミー賞 セザールで監督賞と主演男優賞共に受賞。
先日の東京国際映画祭でも最優秀男優賞受賞した

イースタン・プロミス」でのワルっぷりも記憶に新しいけど、
毎度、この方本当にチンピラとかギャングがお似合い。

監督は「アサルト13 要塞警察」のジャン・フランソワ・リシェ。
脚本には、アブデル・ラウフ・ダプリと、ジャック・メスリーヌご本人!



part1. Mesrine: Part 1 - Death Instinct
1959年以降、メスリーヌが強盗を重ねた後、カナダへ逃亡、投獄→驚異の脱獄劇。
それにより、「社会の敵、ナンバーワン」になるまでを描く。

part2. Mesrine:L'Ennemi public n°1
カナダから欧州に舞い戻ったメスリーヌは、再び強盗を働き投獄される。
獄中の手記を自伝として地下出版し、その後すぐに脱獄、強盗と、
“社会の敵 No.1”の生活をスターのように謳歌していたメスリーヌだったが、
彼の悪評を立てたジャーナリストを拉致監禁したことで世間から集中批判を浴びると潮時を感じ、恋人シルビアに宛てた遺言を録音する……。


ノワール編と題されたPart1での共演は
ボス、ギドにジェラール・ドパルデュー。



Part2、ルージュ編ではいよいよお目当てのマチュー・アマルリックが登場
脱獄キング、フランソワ・ベス。

相変わらず眼力すごいぞ!  


そして最後の恋人、シルヴィアを演じるのは「スイミング・プール」のリュディヴィーヌ・サニエ。
エロ可愛い。

キャストそれぞれの感想も↓のレビュー内で


7/10


32回の銀行強盗と4回の脱獄という信じられない犯罪を巻き起こした男メスリーヌが
どうやってそんな事がなしえたのか
という興味と、テンポの良さ(早すぎるくらいの展開のスピーディさ)で、飽きさせない。

警察が馬鹿すぎなのか、ジャックメスリーヌが頭いいのか
そんなバカな~!と言いたくなるような、マンガのような技?で
簡単に逃亡したり、張り込まれてる病院に軽々と入り込んだりする無鉄砲な様が観ていて面白い。

このメスリーヌには必ずいつのまにか女が横にいる。
こんな犯罪者、誰が愛するのよ~って思うけど
そこは男としての彼の魅力と(例えヒゲもじゃで、ハゲのズラ、でっぷりお腹でも)

犯罪していながらも、ある種スターのようなカリスマ性を備えてたからなんだろうなー。
ナンパされて家に連れて来られた何も知らない女2人も、そこでTVみて犯罪者だと知って怯え、帰ろうとするも、
開き直ってオレがメスリーヌだ。テレビなんて嘘っぱちさ。の一言で
次の瞬間にはキスしちゃってたり。(犯罪者、怖いって!)

この男、千の顔を持つ男と言われるほど、変装の達人
あらゆるシーンでそれを武器に捕まるのを逃れてたらしく、映画でもそれが再現されてるけど
指名手配中なのにズラにメガネだけで警察の前に現れたり
素人目でみてもバレバレなのに うまくいってるのに驚く(笑)

こんな頭にメガネかけただけ、とか。

お金を奪うのは金持ちからのみ、友情は大切にし、女にはフェミニストでロマンティック、なんてあるけどそれが徐々に変わっていく。




根っからのワル(?)ではなく、元は普通の男だったようなことが冒頭で描かれるけど
段々と悪の道に踏み込み、愛する女性にすら「オマエと仲間なら迷わず仲間を選ぶ!」なんて
銃を口の中に押し込んで言い放つ横暴さ!
自分の言う事は絶対。逆らったら容赦ない、ぶち切れたら最後。
子供みたいな幼稚な性格をみせる。

そのくせ天真爛漫さ?を武器にというか、犯罪を犯しながらも本人は革命家気取りでメディアをうまく利用としたり頭は切れる。

その辺りの人物描写がきっちりされているところが上手い。
もちろん演じるヴァンサン・カッセルは完全にハマってる。

脱獄シーンなんて 今度はどうやってやるのか興味持って観ちゃうし、
うまく行くように応援すらしちゃう。


part2ではリュディヴィーヌ・サニエの、おちゃめでエロカワイイ魅力が。
大金で宝石を買うシーンなんか、シュガー・ヒルの「Rapper's Delight」をBGMにちょっとポーズしたり、
シーンとしてはちょっとだけどpopになってて好きなシーン


最後までこの女性だけは愛してたらしい、二人の日常のささいなシーンもよかった。


1での冒頭の2~4、6~8分割のシーン、いつそこに繋がるかと観てたんだけど
2の終盤、繋がった時はこうなるのね、と納得。



こちらもpart2で登場のマチュー・アマルリック

刑務所の中で知り合う二人。最初のシーンで腕立て伏せするマチュー演じるフランソワ。
一緒に脱獄し、しばらくコンビを組んで生活するが考え方の不一致で別行動になる。

脱獄王ってことだったから、もっと凄いキャラで大物なのかと思ったら
007 慰めの報酬」での悪役同様、意外と小物。
劇中ではヴァンサンに「チビ」とか「小物」とか言われてて可愛そう(笑)
実際、身長もヴァンサンが大きすぎるせいなのか二人並ぶとほんとにマチューがちっちゃく見えた

性格的な面でも対照的な二人はなかなかいいコンビだっただけに
もうちょっと観たかったなー。
脱獄王のわりに、なんか情けない感じでいい所なく途中から出なくなっちゃったのが残念。

前後編で長いけど、次々と展開がスピーディで長さも感じさせないし
見応えたっぷり。
ジャック・メスリーヌ自身も脚本に参加しているだけあって
実話の映画化として面白く作られた成功例の作品☆
ヴァンサン・カッセルのなりきった演技ももちろん見どころ。
アクション好き、自伝映画好きの方には特に

part1,2ともそれぞれ面白かったけど、
マチューとサビエ嬢のシーンあるせいもあってpart2の方がより好みだったかな。
ファッション、小物、ヘアメイク、フランスの高級車...。
60年代から70年代の当時の再現がリアルで映像的にも雰囲気も楽しめた♪





 公式サイト
Mesrine: Part 1 - Death Instinct /L'instinct de mort  2008年  フランス   113min
Mesrine: Part 2 - Public Enemy No.1 / L'ennemi public n°1  2008年  フランス   133min

11月7日より、ぞれぞれ別々に公開中~(※2本立てではありません)





無料動画サイトには負けたくない~!
応援して下さってる方、ありがとう 下のハートマークを押してね 
ランキングクリックしてね