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脳内ニューヨーク / SYNECDOCHE,NEW YORK

2009-11-16 22:02:00 | 劇場&試写★4 以下


批評家受けが良くても一般受けがいいとは限りません

1999年 「マルコヴィッチの穴」、2001年「ヒューマンネイチュア」製作/脚本 、
2002年  「コンフェッション」脚本 、「アダプテーション」製作総指揮/脚本、  
2004年「エターナル・サンシャイン 」製作総指揮/原案/脚本
チャーリー・カウフマン初監督作


カウフマン脚本作は「アダプテーション」はいまいちだったけど
他はどれも好きで特に「マルコヴィッチの穴」は何度も観てる好きな作品★
(スパイク・ジョーンズの初監督作品)

今回、初監督ということでどんな作品になってるのかずーっと楽しみにしてたの、
世界の映画賞8部門受賞、23部門ノミニー、海外評論家には評判良かったけど
たまたまみた日本の雑誌に載ってた数名の☆評価ではいまいち評が殆どだったので
あんまり期待しない方がいいかも?と思いながら鑑賞。
全米公開は去年秋。日本公開が遅れたのも観たらちょっと納得かなぁ。

製作には、長年のコンビであり新作「かいじゅうたちのいるところ」も待ち遠しいスパイク・ジョーンズ。




劇作家ケイデンに、最近では「パイレーツ・ロック」、近年では話題作に次々出演のフィリップ・シーモア・ホフマン。
脱いでるシーン最近やたら多い。
今回もまたベッドシーンもあったりでまた脱いでた。カンベンして~



女優陣は地味なのか豪華なのかわからない、地味系女優が多数出演


サマンサ・モートン、 エミリー・ワトソン、ダイアン・ウィースト


ヒース・レジャーの元妻で、その後交際してたスパイク・ジョーンズ監督とも別れた
ミシェル・ウィリアムズ。


ジェニファー・ジェイソン・リー、ホープ・デイヴィス、キャサリン・キーナー








画家の妻アデルと小さな娘と共にニューヨークに暮らす劇作家ケイデン・コタード。
彼が手掛けた作品は一定の評価を受け順風満帆に思われたが、
アデルは個性のない舞台演出を続ける覇気のない彼に失望、ついに娘を連れてベルリンへ去ってしまう。
劇場の受付嬢ヘイゼルを相手に孤独を紛らわすも、アデルへの未練から関係を進展できずじまいのケイデン。
そんな彼にある日、マッカーサー・フェロー賞(別名“天才賞”)を受賞したとの報せが舞い込んできた。
ケイデンは、その賞金全てを注ぎ込んだ突拍子な企画を思いつく。
それは、巨大な倉庫の中に、自分の頭の中にある
“もうひとつのニューヨーク”を作り上げるという壮大なプロジェクトだった。
集まった俳優たちに「舞台のニューヨークの中に自分の人生を構築、再現せよ」と指示し、準備を進めていくケイデンだったが…。




4/10




原題の SYNECDOCHE,NEW YORK「シネクドキ」の意味を調べると、
修辞技法のひとつで、シネクドキ(synecdoche)
隠喩の一種。上位概念を下位概念で、または逆に下位概念を上位概念で言い換えることをいう。らしい。

あるカテゴリと、それに含まれる個別要素
全体と、その一部分
物体と、その材料

例として「日本のアインシュタイン」→「アインシュタイン」を「天才」という意味に用いている。
「手(人手)が足りない」→仕事をする「人」が足りないという意。

なるほど。
「脳内ニューヨーク」っていうからには、脳内のニューヨークなんだろうなって分かるけど(そのまんま)
もっと幻想的で変で、妄想的なストーリーを想像してたんだけど
ちょっと違う感じ、はじめの方もなんだか惹き込まれるというよりは眠気誘うし
観てても124分が長く感じちゃった。

前半少し笑っている人もあった数カ所のシーンも、明らかに笑う箇所なんだろうけどどうも笑えず
一番面白かったのは、キャサリン・キーナーの個展の絵で
ヘンなメガネかけなきゃ見えないくらい小ちゃいの。

「マルコヴィッチの穴」では、7と1/2階にある かがまないと歩けない天井がやたら低いオフィスが出て来たりしてたけど
カウフマンらしい発想。

しかしこの映画の構想そのものがらしいと言ってしまえばらしいんだけど、
今までの作品よりずっとひとりよがり的な感じ、
今までが楽しませる脚本を書いてきたんだとすると、今回は自分のためにというか
自分が好きなように書きました。 という趣。

アメリカの批評家たちはこういうのを誉めたがるよなぁ~。
解説には愛とユーモアに溢れた視点とあるけどどうかな
シュールというほどシュ-ルではない気がするし、ユーモアってほど可笑しくもない。
単にわたしの笑いに合わなかっただけなのかもだけど。
元妻友人の影響と洗礼で可愛い娘が将来レズになり、
全身タトゥーからヘンな病気になって、、、っていうくだりもなんだかな、、、、。

人生への絶望感や挫折感、孤独を味わったことのある人間の方が、
よりこの男を理解出来るのかもしれない。


んー、なんか何と言っていいかわかんないんだけど
とにかくわたしは面白いなんて言えない。
いや、ひとことで言うと「つまんなかった」だなぁ。



露骨でちょっと下品なところも下品に思わせず、頭の良い下品さと思わせるところもこの脚本家、カウフマンのすごいところなのかも。


人生の主役はあなただけなんていうメッセージがストレートに伝わるような
ラストちかくもわたしにはわざとらしく感じちゃってノレず。

どうしてこの作品が合わなかったかといえば、
わたし自身が 「いつでもどうにかなる」的なめちゃくちゃ楽観主義者なので
前向きなメッセージを最終的には訴えてるにも関わらず、
主演の男が覇気がなさすぎで、もがいているだけで、愛を求めてるだけで、
結局は悲観的すぎる、ってところが根本から受け付けられないのかも...。

とここまで書いて、
あれ? でも「マルコヴィッチの穴」でも悲観的で超ネクラな男が主人公だったなぁ。
んー、、、、自分でもよくわからなくなってきた

完全に、観る人選ぶ作品。

音楽は「エターナル・サンシャイン」の時もすごく良くてサントラ買っちゃったほどなんだけど、
同じくジョン・ブライオンが手がけていて
特にエンドロールでかかる「Little Person」が良かった
視聴可能 (17曲目)




公式サイト
SYNECDOCHE,NEW YORK   2008年   アメリカ    124min
11月14日より、公開中~



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カンヌにて。






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