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抱擁のかけら /LOS ABRAZOS ROTOS/BROKEN EMBRACES

2010-01-27 12:42:11 | 劇場&試写★6以上

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ペドロ・アルモドバル×ペネロペの4度目タッグ

ゴールデン・グローブ賞「外国語映画賞」にノミネート。

アルモドバル監督作は、
「オール・アバウト・マイ・マザー」「トーク・トゥ・ハー」「ボルベール」女性讃歌三部作もいいしどれも好きだけど
ガエルが女装する「バッド・エデュケーション」が(ストーリー)脚本では一番(前にも書いたな)

これすっごく楽しみにしてたの、
今回も、やっぱりアルモドバルな、映画でした~
試写にて鑑賞。

それにしても アルモドバル作品の日本のチラシは毎回素敵
今回はシンプルだけどそれもまたいいな。


ペネロペはかけだしの女優役ということで、
表情がくるくる替わり、いつにも増して魅力的




たまーに、若かりし頃のいしだあゆみ(古!)っぽい時があるけど
綺麗で可愛い~。子猫や子犬みたいな愛くるしさのあるところが好き。
こんな子だから、じいさんや、監督まで虜にしちゃうのもムリもない。


劇中、女優になってるシーンでは「ヘップバーンみたい」と言われるシーンもあったけど
ヘップバーン+マリリン・モンロー?
これなんてもろそうじゃない?

ヘップバーンよりむしろ、このペネロペ演じるレナの生き方そのものが
マリリンと重ね合わせてみていた。

映画監督ハリー役で、自らの人生を振り返って語るのは、
アルモドバル監督作は「バッド・エデュケーション」に次ぐ二度目、ルイス・オマール。





レナに執着し、パトロンとして側にいる男に「宮廷画家ゴヤは見た」のホセ・ルイス・ゴメス。

気持ちワルいじいさんっぷりもすごく良かった!
マリリンが歳いった男にパトロンになってもらってたりしたのとなんかこの辺
重なっちゃった。



ほか、「ボルベール」にも出演したブランカ・ポルティージョなど。

音楽は昔から組んでいる アルベルト・イグレシアスで、今回も素晴らしい。


2008年、マドリード。脚本家のハリー・ケインはかつて映画監督だったが、
14年前のある事件をきっかけに視力を失い、実名のマテオという名も封印した。
事情を知るエージェントのジュディット・ガルシア(ブランカ・ポルティージョ)と彼女の息子・ディエゴが、ハリーの生活や仕事を手助けしている。
ある日、ライ・Xという男が自分の監督作の脚本をハリーに依頼する。
内容が“父の記憶に復讐する息子の物語”と聞き、自分向きではないと断る。
が、ハリーはその男が実業家エルネストの息子であることを思い出していた。
ハリーの過去に興味を持つディエゴに求められ、ハリーはマテオ時代のことを話し始める。
1994年、新進監督だったマテオはコメディ映画を撮ろうとしていた。
エルネストの妻になったレナは一度諦めた女優になる夢を追いかけるため、オーディションに申し込む...。



真実が明らかになって見えてくる、もうひとつの愛


7/10(75点)



観たあと、「なるほど~」って感じでした。
初めの20~30分はペネロペ(レナ)と男、別々にストーリーが進行していくので
ちょっと混乱するんだけど、観ている時の疑問なども全てきちんと最後までみていると分かり、繋がってくるのが面白い。


劇中、監督に「あなた、リメイク、続編、伝記物はやらないって言ってたでしょう」っていうセリフがあって、
それこそがペドロ・アルモドバル監督の信念じゃないかなって思えた。
まさに、いつもオリジナル。まったく新しいものを見せてくれる。

このハリーが監督作としての新しい脚本を、同居しているエージェントのジュディエットの息子、ディエゴと共に考える
ヴァンパイアの話が「トワイライト-初恋-」に偶然似てた (笑)

それはさておき、観ていく中、ぐいぐいと惹き込んでいくオリジナルな脚本はさすが!
ペネのセリフが劇中の映像に直接吹き替えるシーンも面白い。
映像は、部屋の感じはもろアルモドバル映画って感じだし、
赤いドレス、赤いシャツ、赤いカーテン、赤いトマト、赤がところどころで効果的に鮮やかに使われる。

封印されていた過去の記憶が明らかになるにつれ、もうひとつの愛が見えてくる。
描いていたのはひとつの愛だけじゃなかった。

途中、なんだかクラッシック映画を思わせるシーンなんかもあるんだけど
きっと監督の好みなんだろうな、「死刑台のエレベーター」やジャンヌ・モローなんて言葉も出て来たり



ペネロペは今回もまた惜しみなく、ちょっとだけどヌードで綺麗な胸もまた披露。
大胆なシーンもこうでなくちゃね!

じいさんは死んでません。


相変わらず女性心理を上手く描くアルモドバル監督!
キャスト皆、それぞれ素晴らしい作品でした~。
公開したら、全て内容を知ってる上でもう一度観たい!
時間が経ってまた、やっぱり面白かったなと実感。
何度も繰り返し味わうことの出来る、素敵な映画がまた誕生した。
やっぱりいいな、小説の映画化、続編、リメイクでもない映画は新鮮






英語原題の「BROKEN EMBRACES」、抱擁が中断する意味だけど観終えたあとで
ああ、たしかに。「抱擁のかけら」かも。って思えた。


劇中劇はコメディで、わけ分かんないんだけどこれもまた面白い。(笑)




マリリン風ポスター。



LOS ABRAZOS ROTOS/BROKEN EMBRACES  2009年  スペイン  128min
2月6日(土)より、ロードショー




カンヌ映画祭にて。







アルモドバル監督、ミューズのペネにべったり。
いやもうほんとにこの映画のハリー監督は自分なのでは?
こんなブロマイド?撮ってるし。

口にしてるし。






1/23、ロサンジェルスのシュライン・オーディトリアムで行われた、
オスカー前哨戦とも呼ばれている2010年俳優協会賞/SAG Awardsにて。
ドリュー・バリモアと。



ペネロペ出演の次回作、ロブ・マーシャル監督がフェリーニ映画をリメイク!
「NINE」はいよいよ3月19日日本公開決定
めちゃくちゃ楽しみ






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