我想一個人映画美的blog

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白いリボン/Das weisse Band/Eine deutsche Kindergeschichte

2010-12-04 23:55:15 | 劇場&試写★6以上

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2009年 カンヌ映画祭にて、パルムドール受賞他、
世界の映画祭32部門で受賞、54部門ノミネート!
待ちに待ったハネケ新作




わたしなんかが言うのはおこがましいけど、間違いなくハネケの傑作。


のちのファシズム、ナチズムの予感をさせる ある村での日常の不穏な出来事を、全編モノクロ映像で描き出す。


ただ、2時間半の長さで、いくつかの事件の連鎖ではあるけど淡々として話は進むから
眠くなったり ぼーっとなったりする人も多いかも。
わたしはというと、前半は何が起きるか分からない、何か起こってもこれまでみたいなドカン!とくる爆弾みたいな衝撃映像とは違う、
不快さもそこまでではないような印象で少し眠気がきそうにもなったんだけど
後半はすっかり入り込んじゃった。


村にはびこる悪とか、人間関係を描いたものだとラース・フォン・トリアーの「ドッグヴィル」、「マンダレイ」
なんかが思い浮かぶ。

小さな村で起こった数々の不可解な事件、村の子供たちの教師だった男が老人になった頃、
「語る内容がすべて事実かどうかはわからない」とした上で語るというハネケには珍しい形式。

若かりし頃の出来事。

冒頭のキャベツ畑荒らし事件以外は、直接的に事件の現場を映すのではなく、ほとんどの場面を想像で描く。

だから、直接的な恐怖はあまり感じないところもあるんだけど じわじわと感じる恐怖というか。

わたしは子供はいないけど、こんな時代に子供を育てるのは大変だなぁと 自分の子供の頃と比べて時々思う。


純真な子供もそこには描かれる。
傷ついた小鳥を飼う許可を、敬虔な父親にもらう息子。
このシーンも印象的。子供がまた可愛過ぎてー。

タイトルになっている「白いリボン」とは、牧師が規則を破った自分の子供たちの腕に巻く罰のしるし。
白は純真無垢なことから、この白いリボンを付けて
その思いを忘れさせない様にした、誓いのしるし。


これまでも、少年犯罪をつきつめて描いて来たミヒャエル・ハネケ監督。

ハネケが作品を通して描くのは、単に気分を害する理不尽な暴力だけではない、
一貫して
テーマの根底にあるのは、子供の教育。



どんなに極悪人でも凶悪犯でも、純粋で無垢な心を持って生まれてくるはず。
子供は無知で無抵抗なのが狂気になり得もする、子供のすることは時に残酷ですごく恐ろしい。

縛り付けたからと言って、いい子に育つとは限らない。
子供は伸び伸びと育つのがイチバンなんて言うように、抑圧された環境の中で健やかな心身は育たない。
何かに怯え、怒りのはけ口をどこかに向ける。
動物だったり、自分よりも弱いものだったり。抵抗出来ないものに対して。

村では日常の中の、さまざまな異様な出来事や感情がきっちりと描かれる。


ドクターの告白による助産婦の屈辱。
抑圧されることへの苦しみ。
父親への憎しみ。
新しい恋。
無垢な子供。
愛。
性的虐待。
裏切り。
嘘。
真実を求め、警察に協力する教師。
自分の子供の中にある悪を認められない牧師。
逃亡。
子供の失踪。
放火事件。

敬虔な一家に、村に、潜んできた小さな悪からなる暴力と欺瞞。




面白くなってきた!と夢中になって頃にそろそろ終わりに近づく気配を感じさせながら
あっさりと終わってやや拍子抜け。
でもその、
いつものように全てを観せずに観客にどうとでもとれる解釈を残し、委ねたままなところがすごくハネケらしい。




1913年夏、北ドイツのある村。
張られた針金が原因でドクターが落馬したのが発端だった。
翌日にはその針金が消え、小作人の妻が男爵家の納屋で起きた事故で命を落とす。
秋、収穫祭の日、母の死に納得できない息子が男爵の畑のキャベツを切り刻む。
その夜、男爵家の長男ジギが行方不明になった。一方、牧師は反抗的な自分の子供たちに“純心”の象徴である白いリボンを腕に巻かせる。
犯人がわからないまま、不信感が村に広がっていく。






映画の出来で言うと完璧な☆10個になるけど、
わたしのはそういう評価ではないのでこのくらいかな。



8/10(84点)



ファニーゲーム」の方がよりストレートで、ハリウッド映画寄りで、不快度数マックス。

親に昔の事を思い出させ、一人を自殺にまで追い込んだのは息子達罪の意識、重み、
やましさについて問うた「隠された記憶」の方が、断然に映画として面白い。

最初にも言った通り、文句なんてつけようがない完璧に思える作品なだけに、
今回は真面目で、終始いつものように暗い話が進むんだけど

張りつめた緊張感のなかにも唐突で笑えるようなシーンがあるのが ハネケらしさで好き。

最近のハネケ作品で言うなら
「ピアニスト」のいきなり母親のベッドに潜り込み抱きつくシーン。
ファニーゲーム」のビデオの巻き戻しシーンの遊び。
隠された記憶」のテーブルで会食でのシーン。など。

今回は、ドクターの告白(その中のセリフ)があまりに直接的に酷い残酷でハネケらしいなぁってちょっとニヤリ。



じわじわと、後で考えてしまって。
複雑な人間関係が整理された今、もう一度観たいかも。




クリスティアン・フリーデル
エルンスト・ヤコビ(語り手)
レオニー・ベネシュ
ウルリッヒ・トゥクール
ウルシナ・ラルディ
フィオン・ムーテルト
ミヒャエル・クランツ


 公式サイト
Das weisse Band/THE WHITE RIBBON 2009年 ドイツ/オーストリア/フランス/イタリア 144min
12月4日より、公開中~




「白いリボン」公開記念
映画祭『ミヒャエル・ハネケの軌跡』

2010年12月4日(土)~12月17日(金)
会場  東京都 ヒューマントラストシネマ有楽町

上映作品
『セブンス・コンチネント』
『ベニーズ・ビデオ』
『71フラグメンツ』
『カフカの「城」』
『ファニーゲーム』
『コード・アンノウン』
『ピアニスト』
『タイム・オブ・ザ・ウルフ』
『隠された記憶』
『ファニーゲーム U.S.A.』
『毎秒[24]の真実』(特別上映)

料金 1,200円均一(当日券のみ)
※全席指定・定員入替制
※当日朝、開館時より全回の指定席券を販売


押してもらえるとやる気になります
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キック・アス / Kick-Ass

2010-12-04 00:18:32 | 劇場&試写★6以上

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スティーヴン・キングが選ぶ、今年の映画ベスト10で見事6位!
ブラピが製作に参加、ニコラス・ケイジ、地味においしく出演
アメリカで大ヒットした話題のB級ヒーローアメコミ、遂に日本上陸


日本では、夏の終りに下町コメディ映画祭で1日だけ上映。
チケットは即完売。その前からなにかと気になってたけど仕事で行けず。
周りで先に観た人も多く、めちゃ期待値上がっちゃってました。
18日から公開。試写にて一足早く鑑賞

いつも普段は結構監督やキャストに注目してから観るんだけど、この映画に関してはネタ先行で興味持っていたので
観てる間、監督は誰じゃ?って考えてたら、、、

マシュー・ボーン
(同姓同名の有名なバレエの方ではない)
面白かった ダニエル・クレイグ主演の「レイヤー・ケーキ」や、普通だったけど「スターダスト」も監督してて、
「ロックストック・トゥ・スモーキング・バレルズ」や「スナッチ」、「スウェプト・アウェイ」製作と
ガイ・リッチー監督と組んでる人でした!
なるほど、そこでブラピと繋がってたのね~。
更にはあのスーパーモデル(古)、クラウディア・シファーの旦那様!
次回作には X−MEN続編、「X−MEN:ファースト・クラス」も控えている。


監督紹介はこのくらいにして さて、本題。

この映画、話は王道パターンなんだけど、演出がちょっと個性的☆
弱っちくて、モテない典型的ダメダメ男が突然自力でスーパーヒーローに挑戦

男の子ならきっと誰でもヒーローに憧れる

けど 特殊能力もなければお金もなく、ケンカに強くもないとりえのないフツウの男が
弱気を助け、強気をくじく正義の味方になるのはそう簡単にはいかない

でも Let's チャレンジ

まずはネット通販(それともオークション?)で買ったヒーロー衣装に身を包み、カタチから!
その辺でやるとただのコスプレマニア。

ところが、自らにキック・アスと名乗り 勇気を持って悪人に立ち向かっていったところ、、、
携帯で撮影され、YouTubeでupされ あっと言う間に世間の人気者

ネット社会の今の世の中ならではの現象(笑)
一応の主演は、「幻影師アイゼンハイム」で
若かりしノートンを演じた、アーロン・ジョンソン。



時を同じくしてー
同じNY、別の場所ではニコちゃん演じるこーんなサエない風貌のオッサンが

可愛い我が娘にあることを仕込んでいた。

そしてビッグ・ダディに変身。



ニコちゃん、サイコー
ゴーストライダー」で大好きなアメコミ映画に出演したニコ、
今回はこんな姿でさぞかし大満足でしょう♪


で、その娘、ヒット・ガールが主役ばりにいいとこほとんど持ってっちゃう

とにかくスゴいんだこのコが☆


ツワものマフィア相手に、ナイフと腕一つでバッタバタとなぎ倒す!
まさかの小学生。(4、5年生くらいの設定かな?)

その素顔は、今ノリに乗ってる13歳の若手女優、クロエ・グレース・モレッツ。
「悪魔の棲む家」リメイクでデビュー。「(500日)のサマー」では、ジョセフ・ゴードン=レヴィットの妹役。





マフィアのボスには、悪役が多い マーク・ストロング。マフィアのボス。
コメディに出てくるとは意外で◎
そのおバカ息子にクリストファー・ミンツ=プラッセ。


キックアスが好きになる子の友達には、「ケース39」で
レニー・ゼルウィガーと共演しの美少女 ジョデル・フェルランドちゃんが★
(この子、「ローズ・イン・タイドランド」や、先日のトワイライトシリーズ「エクリプス」にも出てた)
イメージ違う!(探したけど画像なし


コミックオタクでスーパーヒーローにあこがれる高校生デイヴ(アーロン・ジョンソン)は、ある日、
インターネットで買ったスーツとマスクで、ヒーローとして街で活動を始める。
何の能力も持たない彼はあっさり犯罪者にやられるも、捨て身の活動がネット上に動画で流され、“キック・アス”の名で一躍有名になってしまう。





7/10(78点)



期待値高かったkど、ウワサ通り面白かった~♪

でもなんというか、ワクワクするほどの面白さっていうのは何故かわたしはなかったかも。
今すぐもう一回観たい!とかまではいかないかな、、、?

わたしはファンだからニコちゃんのシーンがやっぱりもっと観たかったけど
主役じゃないしこの、まだ観足りないってくらいがちょうどいいのかも?
ニコが出てるとどんな役でも笑っちゃうからスゴい

ダメ男が強いとか、小学生の女の子なのにめっちゃ強い、とか
少林なのにサッカーとか(関係ナイ?) 映画って意外な組み合わせ?がオモシロイもの。

映画ネタ(タイトル)や、「パリスヒルトンて貧乳」とか言うセリフや、
思わず笑っちゃうコネタ台詞で映画ファンのツボを押さえ、
フツウの人間なのに、ヒーローになっちゃって恋までget♪というノリ、
お決まりパターンなストーリーだけど巧い。

もうちょっと意外性ある面白さが欲しかったところだけど十分満足☆
途中、ニコラス(演じるパパ)が描いたコミックがそのまま登場したり、見せ方も面白い。

観る前がもっとおバカな作品なのかなと思ったら
笑えるところもあるけど意外とマジメなストーリーで、ちょっとホロリさせたり?
思ってたほどは笑わなかったな~。(会場も)

後半で空飛んじゃうのはやりすぎ アイアンマンか(笑)


もう ヒット・ガールがおいしすぎというか、カワイイし強いわで
さっきも書いたけどほとんど一人勝ち。(ニコもいいけどあっさりやられちゃうし)
次回では続編ってよりもスピンオフになっちゃっても不思議じゃないくらいね。
(続編は2012年に予定らしいけど)

オタクの友人二人がもうちょっとキャラ膨らませて観てたかったほど。
ちょっとした細かいセリフに笑えて、こういう脇キャラって好きだな。




肝心のキック・アス、見た目 くるくるパーマでメガネでイケてなくて、、、
いかにも、ジョン・へダーか、ジェシー・アイゼンバーグがやりそうな役どころ。

その見た目弱っちいの...があら不思議、最後の方にはイケメンに見えてた☆
メガネ外したら結構カッコイイってパターン。

どうせだったら思い切りアホな役とかで、製作のブラピもちょこっと出れば良かったのに(笑)

しばらくしたらまた観たくなるのかも

ヒーローもの、アメコミファン、B級アクション好き、そしてニコラスファンにはとくにオススメ


コミックもアリ☆




公式サイト
Kick-Ass   2010年   アメリカ=イギリス   117min
12月18日より、ロードショー






先月、プロモーションで緊急来日したクロエたん。


「ぼくのエリ200歳の少女」のハリウッド版「Let Me In」、
キルスティン・ダンスト共演の「ヒック(原題)」でも主演。
ジャッキー・アール・ヘイリー共演のブラックコメディ「あし笛の踊り(Dance of the Mirlitons)」に出演。
キック・アス続編、「Kick-Ass 2: Balls to the Wall」は2012年予定。
その他にも2、3本と今後も大注目の子。


セクシー

ちょっと誰かに似てるなーってずっと思ってたら、ビビアンスーか裕木奈江かも
タレ目ちゃん。



試写でもこの人たちいた☆もちろんクロエたんは来ず。(配給の キックアスの面々)






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