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アンチクライスト / ANTICHRIST

2011-03-03 08:54:10 | 劇場&試写★4 以下

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ウィレム・デフォー×シャルロット・ゲンズブール。

 カンヌ映画祭で話題となったラース・フォントリアー 監督最新作!

 

ホラーやミステリアスな映画、衝撃作!や問題作!は全然平気、むしろ好み。

当然のようにこちらも楽しみにしてました

ランス・フォントリアー作品は「ダンサー・イン・ザ・ダーク」の強烈さにヤラレタ。

その後の「ドッグウィル」シリーズはダメ。

 

 

自分の中の狂気に冒されていくシャルロット・ゲンズブールがとにかく凄い!!

ここまでやる女優がほかにいるか?

マーターズ」での二人の女優がmig的その年の主演女優賞なら、今年はこの人で決まりかも?

 


美しき音楽は、残酷な映像との融合でよりいっそう残酷さが増し。

モノクロプロローグで、ある夫婦が1人息 子ニックを失う経緯を。

スローの映像で流れるのはヘンデル作曲のオペラ「リナルド(RINALDO)」の第2幕に登場する有名なアリア。

 敵の魔術師に捕らわれた女性アルミレーナが恋人を想って自分の悲運を嘆くシーンで歌われる。

 

Lascia Ch'io Pianga 

「私を泣かせてください」
 
  過酷な運命に泣かせてください
  そして、自由に焦がれることをお許しください
  悲しみが私の苦悩の縄を
  断ち切ってくれますように
  どうかお願いですから

  

 ヘンデル作曲 オペラ「リナルド」より

これはエピローグのシーンでも。

 

 

全裸も厭わない、自慰行為、激しい暴力とセックス。そしてカンヌ映画祭、デンマーク映画批評家協会賞で主演女優賞を獲得。

デフォーさんもデンマーク映画批評家協会賞の主演男優賞を受賞

強烈なインパクトを放つ作品。

 

 プロローグ/「悲嘆」/「苦悩」/「絶望」/「三人の乞食」そしてエピローグの6つの章から成り立つ。

 

デフォー!

 

どのシーンも暗く、重いただならない雰囲気。

でもその映像は美しい

 

ちょこっとネタバレ

悲しみに暮れる夫婦。特に妻はボロボロの精神状態からくる肉体的ダメージも大きく、

セラピストである夫が精神療法で彼女を癒そうと試みる。

セラピーによって夫が理解した事、それは妻の恐怖は森の中にある「エデン」と呼ばれる彼らの別荘から来ている

そこは妻が昨年の夏、魔女狩りについての論文を書くため、こもっていた場所。

恐れを克服するため、二人は再びその森へ。

 

ただの可愛い鹿ちゃんではない

 

妻の告白。息子が夜中にベッドのゲージをあけて歩き出しているのに放っておいたこと。

後で気付いたこと。靴を左右逆に無理矢理履かせていたために足の骨に少し異常があったこと。

 

sexに夢中になり自我を忘れていた時に訪れる悲劇によって

深い闇にあった彼女の中のダークサイドが目覚めた。

愛する我が子を失った悲しみは同じはず。

自分を責め、傷つけようと。

森は聖なる教会。その恐怖の森の中で、してはいけない行為 に堕ちる。

 

そこまでは理解出来た

が。

何もそこまで~後半やりすぎ...。

狂気の沙汰が凄まじすぎる!

ヤメて~! 夫の急所を、、、、 妻を治そうと尽くす夫を、、、、

愛してた人にそんな事、理解できません

まさかの足に車輪!!ボルト刺さってるし!

痛すぎるから!! 歩けないから!!!

 

そして気を失い目覚めて木の中に逃げたから一安心。

と思ったのもつかのま。

 

くそったれ!どこ行った!? バカヤロー!くそったれ!!と怒り狂い追いかけてくる妻

どっちがくそったれだ。

 

映画としたら面白いシーンかもなのだけど

本当、恐ろしい。

追いかけて来るのは身内、愛する妻なんだから。

しかもシャベル持って!

ヤメて~!!

グサグサ突き刺しながら、出てこい!!!

 

更に狂った妻は突然許して、と優しくなるが、、、、

 

家に戻って床に倒れ込む様に横になる二人。

行き場もない、悲しみを埋めるかの様に自慰行為 体を求める妻

そして自らの性器、クリトリスを鋏で、、、、!!!!ボカシ入り

 

ぎゃー!!

 

4/10(45点)

 

 

最後にアンドレイ・タルコフスキーに捧ぐの文字。

 

監督は本作を撮ってる時、鬱病だったらしい、、、

いつもならつまらなくてつける☆4だけど、今回は違って

キャスト、音楽、映像素晴らしい。

つまらないからじゃなく、好きじゃないから。

もうね、ホラーとかのそれよりもっと苦しいわ。

なんだか真剣でリアルで。そしてとても不快!!

狂ってしまったという言葉で片付けたらそれまでだけど、妻の常軌を逸した行動、自分勝手さにムカムカして嫌悪感。

自分で傷つける、という行為がわたしのなかで許せない。


それもこれも、シャルロット・ゲンズブールが演技に見えない程すごすぎたからにほかならない。

観ていて何度早く死んじゃえって思ったことか。最初は悲しみに暮れる妻に同情していたのに。

なにもあんなにまでしなくても。

デフォーさん、、、ああデフォー。されるがままの

デフォーさんに感情移入しちゃって仕方なかったのでした。


宗教的な部分はあまり気にならなかった。

映画は、理解するか、出来るか、ではなく、

感じるかだと思うから。

こういう作品もありでしょう。否定しない。でも好きじゃない。(しつこい)


しかしオープニング映像はほんとうに美しく、そして 木の根元でのSex そこに現れる幻影の無数の手。

エピローグの大量の女性たち。

「ANTICHRIST」の「T」が「♀」になっていることからも、これは 女性についての話だ。

女性は邪悪だと公言する、ランス・フォントリアー監督らしい

賛否両論も当然、な問題作でしたR18+指定 

 

※殆どぼかし入ってます。

 

 

 

夫婦が愛し合っているさなかに、目を離していた幼い息子が部屋から転落死してしまう。

深い悲しみと自責の念で精神を病んでいく妻。

セラピストの夫は、自ら妻の治療に当たるべく、彼女を人里離れた森の奥 の山小屋に連れて行く。

妻を救いたい一心で、懸命に心理療法を施す夫だったが…。


 

 

この海外版ポスターすごすぎ...柄の部分顔。

  公式サイト 

ANTICHRIST    2009年    デンマーク、ドイツ、フランス、スウェーデン、イタリア、ポーランド 104min

2月26日~公開中。R18+指定

こんな強烈なの上映するの、さすがシアターN!やっぱりね、と思ったら

新宿武蔵野館でも上映中。あそこでこれみるのってなんかすごいな。

 

 

 

 

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