「この手のゾンビ映画がなかったから僕が作りました」
もし、家族や恋人がゾンビになってしまったら。
こんな切ないゾンビ映画、観たこと無い
45ポンド(6030円!)という低予算で作られ、数々の映画賞を受賞したことも話題!
昔の作品ではあったと思うけど、これは新しいゾンビ主観で描かれるストーリー。
コリンという一人の人間が、人間性の崩壊により次第にゾンビになるまで
海外で上映になったのは2009年。何かでその予告編映像を観てからゾンビ好きとしては観たくてたまらなかった本作。
本当だったらDVD販売直の会社が買付けるはずだったところを、評論家でプロデューサーの江戸木純氏が
「これは劇場でかけるべき映画だ」ということで、日本公開に至った本作。
朝からゾンビ、それも初回10時スタートという早朝で観て来ました~
ジョージ・ロメロからのゾンビ映画のルールをきちんと踏襲。
長年のゾンビファンの心をも掴む群臣の出来映え。
手持ちカメラ(それも5年前のパナソニック家庭用ミニDVビデオ)による撮影、鮮明すぎない映像はどこか70年代風に思わせたり
低予算ゾンビモノにありがちなチープ感は全くなし
加えてブラックさやコミカルさはなく、グレイがかった町並みに哀愁すら漂う。
初めは予算ゼロで撮る予定だったというこの映画の監督は
1979年生まれとまだ若い、マーク・プライス。
既に大手映画界者から作品のオファーも多数来てて、次回のホラー作品も決定してる。
主演のコリンには、いくつかのマーク監督の短編に出演しているアラステア・カートン。
ノーギャラで出演し、ゾンビメイクも自らこなす
どこかの血色悪いロックバンドのボーカルみたいだけど
オープニングから、既に世界は終わろうとしていた。
死者たちが彷徨い歩くロンドンの街の中、コリンは、親友ダミアンの安否を確かめる為に彼の家へ、、、
おさらい ジョージ・A・ロメロが確立したゾンビの定義でいくと
- ゾンビに一度噛まれると、そこからウィルスによってまもなく死に至り、そして蘇る。ゾンビとして。
- ゾンビは走らずノロノロ歩き。
- 頭を撃つか、刺すか破壊することで本当に死ぬ
- 思考することはない(ただし、近年の作品ではだんだんと頭のいいのもいる)
- 「アー」とか「ウー」とか擬音ばかりで、喋らない。
- 身内を見たら、ゾンビと思え。たとえ愛する人でも躊躇なく殺そう。 などが主なルール。
ところが本作では、コリンの姉登場。
ゾンビになってしまった愛する弟を簡単に見捨てられずに、部屋に閉じ込め
人間だったことを思い出させようと、、、、、。
薄れゆく、人としての感情、
もうろうと、ただただ、ゾンビとしての本能に身を任せたままたどり着いた先は、、、、
8/10(89点)
ゾンビ映画の新たな革命。大袈裟? 笑
切なすぎる~!
ゾンビなんて~と思ってた人にも是非観てほしい
お金なんてかけなくても、いいものは出来る!なかなかリアルだし、汚すぎない映像、よく出来てます。
ゾンビ映画の種類も多様化、と以前の記事で書いたけど、
本当ここ数年いろいろ出て来たけど、これはまた新しいゾンビ映画の傑作。ちょっと長いけど。
ゾンビファンなら誰もが考える?もしこの世がゾンビだらけの世界になってしまったら!
ゾンビになってしまった身内を簡単に殺したり置き去りにしたり出来るかといったら出来ないと思う。
そして、ゾンビになってしまったら全ての思考能力が失われ、
生きる屍としてさまようことになろうとも、どこかで人間だった頃の記憶を求めて
もしかしたら頭の、心のどこかにその記憶が残ってる あるいは蘇る。
そんな一瞬があってもいいだろうと思う。
そんなゾンビがいてもいいかと思う。
別に評価もされていないミーナ・スヴァーリとニック・キャノンのゾンビもの、「デイ・オブ・ザ・デッド」
には「菜食主義者」のため人間を喰わない恋するゾンビっていうのが出て来たけど稀な例としておかしくない。
わたしがそもそもゾンビ映画が好きっていうのは、面白いっていうのもあるけど
そもそも一番最初のロメロの1968年の最初のゾンビ「ナイト・オブ・ザ・リビングデッド」の刹那にやられたせい。
storyはもちろん全然違うけど、なんだか最後にやりきれない切なさが残る。
ほんとは昔から、映画撮ってる弟の翔に「いつか翔のゾンビ映画撮ってよ」と言ってるけど
あっさり「ゾンビ映画なんて撮らない」って言われ続けてたの、
こういうのを撮ってほしかったなー(笑)
正直、内容的にはもうちょっと面白さが欲しいところなんだけど、、、。
「コリン」はお金出すから観て来てって言っちゃった
ある日突然、死者がゾンビとなって人間を襲いはじめ、襲われた人間もゾンビとなり、ロンドンの街はパニック状態となった。
この現象に巻き込まれた青年コリ ン(アラステア・カートン)もすでに右腕に噛み傷があり、黒く変色した傷は腐敗が始まっていた。
やがてゾンビとなったコリンが街へ出ると、街はゾンビで溢 れかえり、この混乱に乗じて強盗を犯す者までいた。
コリンは朦朧とする意識のなか、ある場所を目指して街をさまよいはじめる。
コミュニケーション能力も絶たれ、残るは絶望のみ。人は皆孤独の傍観者。
どうすることもできない世界の終わりになにをみるのか。
何が起きてもおかしくないこの世の中、
わたしたちだって、いつゾンビになるのかわからないのだ! たぶん
COLIN 2008年 イギリス 97min
3月5日より、ヒューマントラストシネマ渋谷ほかで公開中~
シアターNじゃなかった
初日プレゼントで頂いた、ゾンビ肉ジャーキー(青い)は劇場でも399円で購入可☆
監督とコリン役のアラステア・カートンは 今年来日を果たしてて、3日間で25媒体の取材を受けたとか。
DVDの特典映像が立派な教材になったらしい。
ボランティアやゾンビのエキストラをfacebookやtwitter、my spaceで集めて自腹の服と白塗りメイクで参加してもらった。
次回作は『THUNDERCHILD』で第二次世界大戦を舞台にしたホラー、制作費は今度は55万ポンド。
またゾンビが出てくるそうで、今後も期待の監督♪