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アンチヴァイラル /ANTIVIRAL

2013-05-26 13:47:50 | 劇場&試写★6以上

 

 

 

近未来。セレブ人気が加速し、彼らのウィルスが高値で売買される世の中。

 

父親の遺伝子を受け継いだ

デヴィッド・クローネンバーグ監督の(二人目の奥さんの)息子、

ブランドン・クローネンバーグの初監督作品

クローネンバーグ作品は昔から大好きなので、その血を汲んだ実の息子のSF

公開前からものすごく楽しみにしてました~

ANTIVIRALとは、英語で 抗ウィルス剤の意味。

 

デビュー作にして、

かなりツウ好みな、

シュールで、フェティッシュで、病的で、マニアックな世界観を生み出す事に見事成功した。

 

 

主演はケイレブ・ランドリー・ジョーンズ。

「ルーカス・クリニック」の技師。仕事は有名人から採取したウィルスをマニアに注射すること。

名前どこかで聞いたなと思ったら「X-MEN ジェネレーションズ

口からの超音波で物を破壊するミュータント役でした

随分成長したねー。「ノーカントリー」でデビューの現在23歳。

 

このクリニックと独占契約を結ぶ、一番人気のセレブリティ

「完璧な美」を持つ美女ハンナ・ガイストに、サラ・ガドン。

先日日本でも公開した、父、クローネンバーグの最新作「コズモポリス」では

ロブの金持ち妻を演じ

前作「危険なメソッド」にもマイケル・ファスベンダーの妻で出演。

 

セレブ、ハンナ・ガイストの専門医には「時計じかけのオレンジ」のアレックス、

マルコム・マクダウェル。

出演シーン少なくちょっと残念。

 

 ルーカス・クリニックは、セレブリティたちの風邪や病気時にそのウィルスを買い取り、

熱狂的なファンに販売する。

そこで働くものたちも、ウィルスを身体に持込まない様に、毎日入念にチェックを受ける。

彼らセレブの熱狂的ファン、もしくはその一部を吸収することに熱中するウィルスマニアたちは

次々とクリニックを訪れ、好きなセレブのウィルスを商品として買う、

というかなり変わった未来。

セレブが病気になればTVでもどのあたりが病気で、とすぐさま世間に知らされる。

セレブも大変だねぇ 笑

 

わたしなら高額払ってまで好きな俳優のウィルスなんていらネ、って思うケド

世界的セレブでマリリン・モンローくらいの存在だったらまた違うのかもだけど。

まぁとにかくそんなセレブが沢山いる中で皆好きなのを選ぶ。

そんな中、会社からこっそり拝借した(盗んだ)ウィルスの培養コピー機が自宅にあるシドは

希少価値の高いウィルス=海賊版ウィルスを、闇マーケットに横流しをしていた。

その買い手は町の肉屋で、セレブのウィルスを仕込んだぶよぶよの肉をステーキにして売っていた。

 

ある時、自分と同じ様に会社から持ち出した機械でウィルスの複製版を作り闇に売っていた同僚が

会社にバレ、社長からその担当だったハンナ・ガイストのウィルスを採取してくるよう

重大な仕事を任される。

その後、「究極の美」ともてはやされ、クリニックで最高値のつく女優ハンナ・ガイストが原因不明の重病に冒されて急逝。

実はハンナに特別な思いを寄せていたシドは死の直前、ハンナから直接採取したウィルスを自らの身体に注入、

シドはみるみる具合が悪くなり、異様な幻覚症状に襲われていく中、何者かに追われ始める。

 

マニアックな、愛のかたち。

 

6/10(65点)

 

 

いや~なんかすごい話

発想がまずいいよね。

こういう不思議なSF大好なので期待値が上がりすぎてたけどなかなか。

シド役のケイレブくん あの病的な演技どうしたんだろう?と思ったら

風邪ひいたときにタバコ吸ったりあまり食べなかったりであの感じを出したらしいけど

涙目でおでこには血管浮いてて、いまにも倒れそうなよぼよぼな病的さがかなり良かった。

今後も出演作続々なので期待。

 

予告篇を観ちゃっていたので、もっと視覚的に面白い部分があるのかなと思ってただけに

そういうシーンは3カ所くらいで、もっとみたかったなという気持ちが残る。

セレブのウィルスを買った人たちがいったいどんな体験をできるのか、

快感だとか恍惚だとか

シドが襲われた病気になる症状以外の、健全にソレを楽しむところが描かれていなくて

想像だけになってしまうのも惜しい。そこはきっちり見せてもらわないとその魅力も伝わらないし

面白さも半減。

わりと淡々と進む中でも、クリニックはじめ、自宅の中も全部白で

食べる物はいつも同じオレンジジュースにサンドイッチ、

そして薬という無機質で抗菌なイメージの中での中盤からの血みどろ。

父親クローネンバーグの影響でのオマージュのようなアイテムと使われ方には

なるほどと思わせるけど、ラストシーンが意外とあっさり。

このシドとい男の変わった愛の形を描いた。

 

かなり好みに分かれる作品。

アートが好きな方、クローネンバーグやリンチ作品のファン一見の価値ありかな。

今後のクローネンバーグJr.の監督作にも期待☆

 

映画『アンチヴァイラル』予告編

 

 近未来。そこでは、セレブリティから採取したウイルスを彼らの熱狂的ファンに注射する商売が誕生していた。そして、そのサービスを行うクリニックの注射技 師シドは、希少性の高いウイルスを自ら注射して体内に取り込み、秘かに外部へと持ち出して闇市場に横流ししているのだった。ある日、彼は究極の美女 ハンナのウイルスを自分に注射するが、異様な幻覚症状に見舞われる。しかもハンナ本人は突然死してしまう。こうしてハンナのウイルスを持つ唯一の人物と なったシドは、何者かに追われ始めるが…。

 

 

 

 

公式サイト 

 

ANTIVIRAL    2012年   アメリカ=カナダ

5月25日より、公開中~

 

 

2012年 トロント映画祭にて。

 

カンヌ映画祭にて。

 

先日、日本にも監督と共に来日

 

 

 

 

 

 

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