昨晩の夜勤のことです。各部屋を巡視していました。ショートステイでナースコールが鳴ったので行くと、背中が痒くてたまらないの。軟膏塗って欲しいと全盲の女性の訴えでした。糖尿病から全盲になってしまったとのこと。何も見えない闇の中で生きるのがつらいし寝れないと言いました。
昔のことを話しました。地方の会社に勤務していた時の部長が糖尿病から全盲になって会社を辞めて東京に帰ってしまった。
5年が過ぎて、私は東京の会社に勤務していました。昼の混んでいる電車に立っていました。電車が急に揺れました。隣の白い杖の男性が左の私に倒れて来ました。その男性を抱えた。「あ!部長!」「その声は?遠藤くん!」
彼は障害者施設で働いていました。右隣の人にサポートされて。彼は「生きていて良かった!」と言って涙を流してくれました。奇跡の瞬間です。そんなことがあるんですねとおばあさんが言って安心して寝てくれました。