王毅氏、ウクライナ侵攻の解決プロセスは「欧州が重要な役割を」
中国の外交部門トップを務める王毅（ワンイー）・共産党政治局員兼外相は14日、ロシアによるウクライナ侵攻の解決について「欧州が重要な役割を果たすべきだ」と述べた。ドイツで開催中の「ミュンヘン安全保障会議」で語った。米ロが戦争終結に向けた交渉開始に合意したことを念頭においた発言とみられる。
【画像】ウクライナが譲れない「絶対条件」とは何か トランプ外交との狭間で
中国はこれまで対ロ制裁をせず、逆にロシアからの資源購入を増やしてきた。王氏はそのことに対する批判に反論しつつ、和平の促進に「100%の努力」を払ってきたと説明。トランプ米大統領とロシアのプーチン大統領が12日に交渉開始に合意したことにも触れ、平和につながるあらゆる努力を「望んでいる」とした。また、「適切な時期に、すべての当事者と利害関係者が交渉プロセスに加わるべきだ」との認識を示した。
さらに、「戦争は欧州の地で起きている」と強調。欧州の長期的な安定と安全の実現について、欧州が「重要な役割を果たすべきだ」と訴えた。
【再掲】↓
ミュンヘン会議:米国の副大統領がヨーロッパの同盟国に訴える演説
表現の自由は、特にヨーロッパで「後退している」と、アメリカのJ・D・バンス副大統領は、金曜日、ミュンヘン安全保障会議の開会式で、ヨーロッパの同盟国に対する演説で述べた。
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ウクライナ紛争に対するドナルド・トランプのイニシアチブを待ち望んでいたアメリカ副大統領は、この話題にはほとんど触れず、演説の大半を「表現の自由」の「後退」としてヨーロッパ諸国を批判することに費やして聴衆を驚かせた。
ドナルド・トランプの右腕は、ロシアがヨーロッパに政治介入するリスクを軽視して、政治家、外交官、上級将校からなる聴衆を驚かせた。それどころか、彼はヨーロッパの指導者たちに対して攻撃的な口調を選び、彼らが自国民を恐れていると非難した。
J・D・バンスは、ドナルド・トランプ政権は言論の自由を「守る」ために「戦う」と述べ、彼の「提案」を次のように要約した:「ワシントンには、町に新しい保安官がいる」。"ロシア"や"中国"や、"他のいかなる外部関係者"よりも、"私が心配しているのは、内部からの脅威、ヨーロッパが、その最も基本的な価値の一部、アメリカ合州国と共有している価値から後退することだ"と彼は言った。
ヨーロッパに関して私が最も懸念している脅威は、ロシアや中国から来ていない脅威です。また、他の外部関係者のものでもありません。私が心配しているのは、ヨーロッパ内部から来る脅威、つまり、最も基本的な価値観、アメリカ合州国と共有している価値観の一部が後退することです。英国をはじめとするヨーロッパ全土で、表現の自由は減少傾向にあります。そして、私は、自国民が表明する声、意見、立場を恐れるなら、安全はないと深く信じています。人々を拒絶したり、彼らの懸念を無視したり、さらに悪いことに、メディアを閉鎖したり、選挙をキャンセルしたり、市民を政治プロセスから排除したりすることは、何も保護しません。全く何もない。実際には、それは民主主義を破壊する最も確実な方法です。そして私を信じてください、私はユーモアを交えてそれを言います:アメリカの民主主義がグレタ・トゥーンベリのゴロゴロの10年間を生き残ることができたなら、あなたはイーロンマスクの数ヶ月を生き残ることができます。
J.D.ヴァンス:ヨーロッパでは表現の自由が「後退」している
極右をめぐるバンスとベルリンの論争
« 民主主義は、人々の声が重要であるという神聖な原則に基づいています。ファイアウォールの余地はありません」とJ.D.バンスは言いました。「ドイツの民主主義が、アメリカであれ、ドイツであれ、ヨーロッパであれ、生き残ることができる民主主義は、何百万人もの有権者に彼らの考えや懸念を伝えることである。考慮されるに値さえありません」と彼は付け加えました。「民主主義は、国民の声が重要であるという神聖な原則に基づいている」と米国副大統領は述べた。
ベルリンでは、この呼びかけは、億万長者のイーロンマスクがAfDを繰り返し支持した後、2月23日のドイツ議会選挙のキャンペーンに対するドナルド・トランプ政権による新たな干渉と見なされました。
J.D.バンスの批判は「受け入れられない」とドイツ国防相は答えた。「私の理解が正しければ、彼はヨーロッパの一部の状況を権威主義的な地域の状況と比較している。(...)これは受け入れられません」とボリス・ピストリウスは述べた。
J.D.バンスは、大統領選挙の第1回投票が憲法裁判所によって無効とされたルーマニアの事例にも言及しました。極右候補のカリン・ジョルジェスクは、選挙で予想外の20%以上の票を獲得し、主に中国のプラットフォームTikTokでキャンペーンを展開していました。この選挙をキャンセルする決定は、「諜報機関の弱い疑惑に基づいて」行われたとJDバンスは述べ、「大陸の隣国からの(ルーマニアに対する)巨大な圧力」を非難した。
もし「外国からの数十万ドルのデジタル広告で、あなたの民主主義が破壊できるのなら、それはそれほど強くない」と彼は「ヨーロッパの友人たち」に言った。
演説で、アメリカの副大統領は、「良心の権利の後退」が「宗教的な英国人の基本的自由」を攻撃する英国の「非常に親愛なる友人」も標的にした。J.D.ヴァンスは、彼のキリスト教信仰を強調し、強姦や近親相姦の場合でも、禁止の例外に反対する発言をしています。
« 市民が意見を述べることを可能にする「民主主義を「さらに強くする」と彼は述べ、ミュンヘン会議から「ポピュリスト政党」から選出された代表者を禁止したとして主催者を批判した。
「保安官」ドナルド・トランプのリーダーシップの下で、「私たちはあなたの意見に同意しないかもしれませんが、あなたが同意するかどうかにかかわらず、公共の場でそれらを表現するあなたの権利を守るために戦います」と彼は言いました。
バンスはヨーロッパに移民に関する「コースを変える」よう呼びかける
金曜日、アメリカ副大統領は、ミュンヘンでの自動車衝突攻撃の翌日、容疑者がアフガニスタンの庇護希望者であるヨーロッパ人に移民について「方針を変える」よう呼びかけた。
この攻撃の例を引用して、J.D.バンスは言った:「私たちは、進路を変える前に、何度このような恐ろしい挫折を味わわなければならないのでしょうか...?この大陸では、何百万人もの未審査の移民に門戸を開くために投票に行った有権者はいない」 「大量移民」は、すべての国が直面している「最も緊急な」問題だと彼は付け加えた。
J・D・バンスの演説の数時間後、ホワイトハウスで記者団のインタビューを受けたドナルド・トランプ大統領もそれに続き、ヨーロッパが「表現の自由に対する素晴らしい権利を失っている」という懸念を表明した。「ヨーロッパは大きな移民問題を抱えています」と彼は付け加えた。
彼の演説を聞き、表現の自由について話しました。そして、ヨーロッパでは、彼らが表現の自由という素晴らしい権利を失っているのは事実だと思います。わかります。とても良いスピーチ、素晴らしいスピーチだと思いました。ヨーロッパは注意しなければならない。そして、彼は移民について話しました。そして、ヨーロッパは大きな移民問題を抱えています。犯罪で何が起こっているかを見てください。ヨーロッパのさまざまな地域で何が起こっているかを見てください。実際、そのスピーチは好評だったと思います。とても良い反応をいただきました。
ドナルド・トランプ、ヨーロッパにおける表現の自由と移民について語る
トランプ/ウクライナ:ヨーロッパ人はゲームに戻ろうとしている
彼らは繰り返す:彼らなしでは何もできない。ヨーロッパの関与なしに、ウクライナの平和はあり得ません。欧州委員会のウルズラ・フォン・デア・ライエン委員長は、ミュンヘンのフォーラムを利用して、アメリカ合州国に警告を発した。
« プーチン大統領は、ウクライナ指導部と会談する用意があると言っていますが、どのような条件で?彼がウクライナを破壊するという野望を諦めたことを示すのは彼次第だ。そして、はっきりさせておきたいのは、ウクライナを弱体化させることは、ヨーロッパだけでなく、アメリカ合州国も弱体化させるということです。»
最初の関係者は彼の赤い線を思い出しました。ウォロディミル・ゼレンスキーはミュンヘンの円卓会議に参加していました。彼は、ドナルド・トランプと和平交渉について話し合ったと説明し、ウラジーミル・プーチンに単純な一時停止を提供すべきではないことを想起した。
« 私はトランプ大統領にイエスと言いましたが、電話はやはり電話だと思います。そんなことは忘れましょう。とても大切なのは、リアルな出会いだと思います。ウクライナ抜きでウクライナに関する決定はしない。これは、私たちが引き下がることのない原則的な立場です。プーチンに休息を与えてはならない。本当のセキュリティ保証がなければ、私たちはそれを中断します。そして、プーチンが私の国を占領するのを助けた人物として歴史に名を残すことはしたくありません。私はそれを望んでいません。だからこそ、私は決してそうしないのです。そして、プーチン大統領に圧力をかけて、すべての制裁を課すことは、私にとって非常に重要です。トランプ大統領はそれを行う準備ができていると思います、彼にはそれを行うすべての力があります。だから、いつかはワシントンに来たいと心から思っています。なぜなら、共通の計画を策定することが絶対に必要だと思うからです」とゼレンスキー氏は述べました。ウクライナ大統領はまた、米国のJ.D.バンス副大統領と会談し、バンス副大統領はゼレンスキーにウクライナの「永続的な平和」を望んでいると保証した。
エマニュエル・マクロンも声を張り上げた。フィナンシャル・タイムズ紙で、フランス大統領は、降伏となるような和平に対して警告を発している。
ヨーロッパ人は頭を上げようとしているが、ドナルド・トランプの計画に対する本当の具体的な代替案はない。
ウクライナのゼレンスキー大統領はロシアとの戦闘終結に向けた交渉をめぐり、ウクライナが欧米諸国の首脳らと共通の計画に合意した場合にのみ、ロシアのプーチン大統領との交渉に臨む意向を明らかにしました。
ゼレンスキー大統領は、ドイツで開催されているおよそ60か国の首脳らが安全保障について話し合う「ミュンヘン安全保障会議」に出席しています。
ロシアとの戦闘終結に向けた交渉について、ゼレンスキー氏は「私が会う唯一のロシアの高官はプーチンだ」「それはトランプ大統領やヨーロッパの首脳らと共通の計画に合意した後だけだ」と述べて、ロシアとの交渉の前に、欧米諸国と共通の計画を持つ必要性を強調しました。
また、ゼレンスキー氏は12日に行われたトランプ大統領との電話会談で電話番号を教えられ、「いつでも電話してくれていい」と伝えられたエピソードを披露しました。
ウクライナ ゼレンスキー大統領
「彼（トランプ大統領）は『いつでも電話してくれ』と言いました。私は期待していますし、トランプ大統領が我々を助けてくれると信じています」
一方、アメリカはウクライナのNATO＝北大西洋条約機構への加盟に反対しているとしたうえで、加盟が実現しない場合にはウクライナ軍の規模を150万人に倍増させる必要があるとの見解を示しました。
アメリカのバンス副大統領は、ウクライナのゼレンスキー大統領と訪問先のドイツで会談しました。バンス副大統領は、ウクライナ侵攻の早期終結の必要性を訴えた一方、ゼレンスキ―大統領は和平の実現にはウクライナの安全が確保される必要があると強調しました。
ミュンヘン安全保障会議に出席するためドイツを訪問したアメリカのバンス副大統領は14日、現地でウクライナのゼレンスキ―大統領と会談しました。
バンス副大統領は会談の場で記者団に対し「われわれは戦争を終わらせ、人を殺しあうのをやめ、永続的な平和を成し遂げなければならない」と述べました。
一方、ゼレンスキ―大統領は「プーチンを阻止する計画を準備するために、もっと話し合わなければならない。真のウクライナの安全の保証が必要になる」と述べ、和平の実現にはウクライナの安全が確保されることが欠かせないという立場を強調しました。
また、双方は今後も継続して意見を交わすことで一致しました。
会談後、同席していたウクライナのシビハ外相は、NHKの取材に対し「会談はとてもよかった。生産的だった」と述べました。
会談の詳細は明らかになっていませんが、トランプ政権はウクライナへの軍事支援を継続する条件として、ウクライナ国内に豊富にあるとされる重要鉱物のレアアースなどの権益を確保したい考えを示していて、これについても意見を交わしたものとみられます。
【侵攻の終結など協議】ゼレンスキー大統領とアメリカ・バンス副大統領が会談
【ミュンヘン共同】ドイツのピストリウス国防相は14日、ドイツ南部ミュンヘンで開かれたミュンヘン安全保障会議で演説し、バンス米副大統領が直前の演説で欧州の民主主義が後退したとの批判を展開したことについて「容認できない」と反発した。バンス氏の演説を、会場にいる欧州やドイツの閣僚らは眉をひそめ、硬い表情で聞いていた。
演説に立ったピストリウス氏は強い口調で「欧州の民主主義は、あらゆる意見を表明できる」と強調。「自分たちの言葉に賛同しないという理由だけで排除されることもない」と述べ、一部の報道機関を排除するトランプ政権に反撃した。ピストリウス氏には会場から大きな拍手が送られた。
バンス米副大統領
VP Vance speaks at Munich Security Conference | LiveNOW from FOX
2025/02/14
Germany's Pistorius SLAMS US JD Vance's Controversial Remarks at Munich Security Conference 2025!
【ミュンヘン（ドイツ南部）＝淵上隆悠】米国のバンス副大統領は１４日、ドイツで開かれている「ミュンヘン安全保障会議」で演説した。言論の自由や民主主義のあり方を巡って欧州批判を展開し、各国指導者らの反発を招いた。
バンス氏は約２０分間に及んだ演説の冒頭、ロシアのウクライナ侵略を巡る停戦協議に関して「合理的な和解に達する」との見通しを示し、大幅な防衛力強化を欧州に求めた。しかし、その後、「欧州の脅威は中露などの外部勢力ではない。米国と共有する基本的な価値観から離れていく内部（の問題）だ」と切り出し、欧州内部の課題に焦点を当てて持論を述べた。
欧州が取り組むＳＮＳなどの偽情報対策をバンス氏は「検閲」と呼び、「別の視点を持つ誰かが異なる意見を表明することを恐れている」と語った。昨年１１月のルーマニア大統領選の第１回投票が、首位に立った親露派候補のＳＮＳの不正使用やロシアの介入疑惑を理由に無効となったことに触れ、「外国からの数十万ドル程度のデジタル広告で民主主義が破壊されるなら、元々強固ではなかったということだ」と断じた。
また、欧州各国で移民排斥を掲げる右派勢力が躍進しているとの認識を示し、「国民の声や意見を恐れるのであれば、安全保障などない」と主張した。
会場の聴衆は、バンス氏が発言する度にざわつき、拍手もまばらだった。その後、演説したドイツのボリス・ピストリウス国防相は、西欧諸国と権威主義的な国が同列に扱われたことを「容認できない」と反発し、拍手を浴びた。
一方、トランプ米大統領はホワイトハウスで記者団に対し、「とても良い演説だった。欧州は言論の自由という素晴らしい権利を失いつつある」と語った。
