絵本のコレクションと遺書（？）

　絵本には子供向き、大人向きというものがない、というのが私の考えです。小説のように自律した一つの表現形体だと思っています。
　ですから、絵本の傑作品というのは、何歳になって読んでも、それなりの味をかみしめられるのが大事な条件だと思っています。

　これは傑作品だと思える絵本を探し出すのは大変ですが、ついにコレクションが猫砂用の背の高いダンボール箱に一杯になりました。
　もう入りきれないので第二の猫砂用のダンボール箱を用意しています。

　私の息子たちは、まだ一人も結婚をしていないので、ふと「まだ見ぬ孫へ」という文章を書いておこうと思いつきました。

...「まだ見ぬ孫へ」

　このダンボールには世界中の絵本がはいっています。傑作だとおばぁちゃまが判断したものばかりです。どうか、仲良く読んでください。このなかにおばぁちゃまが訳した絵本がいれられるかどうか、まだわかりませんが、大事なのは作品です。
いつでも借りていって家に持っていってもいいですが、必ず返しにきて絵本をまとめておいてください。どっかにやらないようにしてください。
　できたら、絵本に興味をもった変てこなおばぁちゃまがいたことをたま～にでいいですから想像してもらえたらうれしいです。
　ついでに「ロビンソン・クルーソー」「宝島」「クマのプーさん」「バンビ－－森の生活の物語」「みつばちマーヤの冒険」「アンデルセン」の完全な訳本と、いい訳者を選んでいれておきました。.....


　じっとしていると人間って馬鹿なことを考えつくものだ。こんな文章を書いたら、気がぬけてしまった。ちょっと早すぎた愚行だった。そうでなくとも、暑くて身体が動かないというのに。暑い、暑い。

　これは息子たちには見せられない。あたかも結婚してほしいと誤解するだろうから。人はそれぞれ好きなように生きればいいのだというのが私がやっと到達した意識上の考えだから。無意識がこんな愚文を書かせたとしたら、おそろしい話だ。