埼玉県は、イギリスで広がる変異した新型コロナウイルスに県内の10歳未満から60代までの男女11人の感染が新たに確認されたと発表しました。
県は感染が確認された11人の濃厚接触者の検査を進めるなどして、変異ウイルスの感染が広がっていないか調べています。
埼玉県によりますと、変異ウイルスへの感染が確認されたのは県内に住む海外への渡航歴がない10歳未満から60代までの男女11人です。
いずれも症状はないか、軽いということです。
このうち30代の女性は、これまでに変異ウイルスへの感染が確認されている30代の男性の家族だということです。
ほかの10人はいずれも子どもが通う施設の関係者で、これまでに県内で変異ウイルスへの感染が確認されている人とは接点はないということです。
埼玉県はきょう確認された11人の濃厚接触者およそ60人の検査を行い、感染が広がっていないか調べるとともに、スクリーニングを行って、監視を強化することにしています。
埼玉県は「これまでに県内で確認された変異ウイルスの感染者は3つのグループがあり、それらの関係者は把握できているので、一定程度は感染をおさえこめていると考えている。しかし、規模としては非常に大きな規模で極めて警戒すべき状況であり、引き続き監視を強めていきたい」としています。
厚労相 「同一施設での感染 まん延しているという話ではない」
厚生労働省は5日、海外渡航歴のない埼玉県の10歳未満~60歳代の男女計11人が、英国で流行する変異した新型コロナウイルスに感染していたと発表した。
10人は埼玉県が行ったPCR検査で変異ウイルスへの感染の疑いがわかり、国立感染症研究所の遺伝子解析で判明した。濃厚接触者は61人おり、調査を続ける。残る1人は、すでに変異ウイルスの感染が判明している同県在住の男性の濃厚接触者だった。
埼玉県内で海外渡航歴のない変異ウイルスの感染者は計22人となったが、同省は「県内で面的に広がっているとは言えない」としている。国内で確認された変異ウイルスの感染者は、空港検疫で判明した人も含めて計81人となった。