とおいひのうた いまというひのうた

自分が感じてきたことを、順不同で、ああでもない、こうでもないと、かきつらねていきたいと思っている。

ロジャー・デュボアザンとアメリカ絵本黄金期

2008年01月04日 10時44分39秒 | 児童文学(絵本もふくむ)
 『めうしのジャスミン』童話館出版の絵本の作家紹介が、一番気に入っているので、もうしわけありませんが、一部を引用させていただきます。 

”ロジャー・デュボアザン 
1904年、スイスのジュネーブに生まれました。織物デザイナーとしてアメリカへ渡り、初めて子どもの本を描いたのは1932年でした。以来、約40年の間に130冊以上もの絵本を出しましたが、なかでも、動物を主人公にした作品は、暖かくユーモアに満ちていて、子どもたちを人生へのやわらかい信頼へ導いてくれるようです。(私注:最高の表現で、これ以上言う事はありません)
「White Snow Bright Snow」で1948年コールデコット賞を受賞しました。”

 絵本は、数が多いので選ぶのが大変ですよね。『児童文学論』L・H・スミスを頼りにして、読む目を肥やそうと努力中ですが、なかなか進みません。
 まず、作品数が多いのがもっとも苦しいところです。自分で読んで、どういう印象をもったかが一番大事であると思うので、いちいち確かめて読んでいるので、楽しいのですが、苦しいです。まあ、適当に、適当に。


 でも、不思議なのは、一回読んだだけで、ずしんとしたインパクトを感じ、心の奥底に残り続ける絵本というのが、ちゃんとあるのですね。

 個人で印象はちがうでしょうが、私の場合は、デュボアザンに関していえば、
『めうしのジャスミン』が、いまのところ、一発で気に入りました。

 といっても、同作家の他作品で何を読んだかといえば、『みんなの ベロニカ』(これもいいです)『がちょうのペチュニア』、『ペチュニアの たからもの』(これもいいです)『ごきげんな らいおん』、『しろいゆき あかるいゆき』ぐらいですが....作品が多すぎて、萎縮してしまう。

 1932年から絵本を書き出しているということは、ワンダ・ガーグの『100まんびきのねこ』(1928年)(追記:日本紹介はS36年・1961年)を皮ぎりに幕開けした特筆すべきアメリカ絵本黄金期の作品群のなかに入るものと考えていいのでしょうか。
(追記:ワンダ・ガーグには『若き日の痛みと輝き』という日記が出版されています。自慢ではありませんが、積読状態であります。白黒のスケッチや挿絵があって面白そうですが.....)
 
ちなみに、最近話題になっているターシャ・チューダーの処女作『パンプキン・ムーンシャイン』が、1938年に出版されています。彼女は以来1999年時点で60年間も描き続けている息の長い作家だそうですが、私は、絵本は、まだ処女作3冊しか読んでいません。彼女が挿絵をした児童小説などを読みたいですが、手がまわりません。

 アメリカ絵本黄金期は、ヨーロッパでは苦難の時代が続き、革命や戦火のなかで身一つでアメリカへ多くの国々から人々がたどり着いたために、非常に多彩で豊かな作品が生まれた時期のことをさすそうです。絵本といえば、イギリスが伝統を持っているようなのですが、ただいまのところ「ピーターラビット」どまりで、まだ、アメリカ絵本黄金期の作品に足をとられたままです(笑い)

 ターシャのキャラコブックスの翻訳をされた内藤里永子氏の解説より、アメリカ絵本黄金期の作家と作品を引用させていただきます。(追記:なにも、自分でまとめていないでは、ないか!)

 ロシア人アルツィバシェフ『七人のシメオン』(1937年)革新的な技法
 ロシア人ロジャンコフスキー『ダニエル・ブーン』(1931年)リトグラフ
 スイス人ベーメルハンス『ハイジ、やまのクリスマス』(1934年)
            『げんきなマデラン』
 ハンガリー人とアメリカ人の夫婦、モードとミスカ・ピーターシャム
            『けしのみのクッキー』『ミキ』
 イタリアとアメリカの血を引く夫とノルウェー人の妻、ドーレア夫妻
            『オーラのたび』(1932年)リトグラフ
            『北極星の子どもたち』
 フラック 『アンガスとあひる』(1930年)
 バートン 『いたずらきかんしゃちゅうちゅう』(1937年)
      『ちいさなおうち』
 エッツ  『ミスター・ベニー』(1935年)
      『もりのなか』
 レンスキーの、お父さんはスモールというキャラクターが愛されるシリーズ
                            (1934年)
 リーフ ぶん ローソン え『はなのすきなうし』(1936年)
 ドクター・スース 『マルベリーどおりのふしぎなできごと』(1937年)
 スイス人 デュボアザンは多作 『がちょうのペチュニア』
                『かばの ベロニカ』
                『ごきげんなライオン』 
 
  などなど。 
  もちろん、各作家には、他作品ありです。上記の作品のなかでも手に入らないものがあるので、絵本はいよいよ図書館へ行かねばならないかもしれません。が、寒いので、行きたくないです。
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