チャールズ国王が、ヘンリー王子とアンドルー王子から「国家顧問」の肩書きを剥奪しないことを決めたと、27日に英紙ザ・サンが報じた。
英王室は、君主の不在時に議会で代行を務める上級王族から、王室離脱したヘンリー王子と、未成年者性交疑惑のアンドルー王子を正式に除外する改正案を取りまとめ、近く議会に提出すると報じられていた。
だが同紙はチャールズ国王が2人から「国家顧問」の肩書きを剥奪せず、同時に国王の妹アン女王と末弟エドワード王子の2人に新たなポジションを与えることを決めたと伝えている。「追放」を避けることによって、外交的な解決策を講じて王室の「厄介者」の2人がおとしめられることを免れることができるとも報じている。王室のスポークスマンはこの件についてのコメントを控えている。
ウィリアム皇太子は継承順位1位で、名代順位も1番目だが、継承順位2~4位の皇太子の子供3人が未成年のため、同法では君主の名代を務めるのがカミラ王妃、ウィリアム皇太子、ヘンリー王子とアンドルー王子の5人となっている。
しかし改正案を支持するスタンスゲート子爵は24日の貴族院で「2人が国王の公務を代行できる状況を継続するのか」と政府に質問。また「賢明な改正を加えることが可能かどうか政府が国王にアプローチして、この法律に賢明な修正を加えることができるかどうかを確認する時ではないだろうか」と訴えていた。
自由民主党のアディントン卿も「実際に王室の職務を遂行している人物」を王室は優先すべき、と提案している。反対派の強行な主張が続くことは必至。果たしてヘンリー王子たちの処遇はどうなるのか、実際は予断を許さない状況だ。